田中一輝が六川星矢を下して新王者~7・14TERESA PRESENTS『DEEP☆KICK 16』

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■ TERESA PRESENTS DEEP☆KICK 16
日時:7月14日 12:15 開始
会場:大阪・アゼリア大正ホール
<第11試合 メインイベント DEEP☆KICK 55kgタイトルマッチ 3分3R>
●六川星矢(北斗会館)
 判定0-2(29-29/29-30/29-30)
○田中一輝(月心会)
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※田中が新王者に
 「DEEP☆KICKのベルトは関西のもの。絶対に自分が関西へ取り戻さなくては」。決意のタイトルマッチに挑む田中に、王者・六川はどう闘うのか。
 1R。両者が向かい合うと、身長差7cmが数字以上に大きく見える。淡々とした表情の王者と、彼を睨みつける挑戦者の表情が対照的だ。田中はフック、そしてボディブロー。六川は左右パンチとハイキックで応戦する。田中は距離を取り、素早い出入りで攻めていく。六川は長いリーチからパンチ、フックを繰り出すが、田中はうまくかわしてほとんど当てさせない。滑り出しは余裕だった六川の表情が、次第に変わっていく。
 2Rも積極的に入ってくる田中。六川はコーナーに追い込み、パンチとヒザを連打するが、田中は脱出、左ボディブローを打ち込む。パンチを打つ田中は笑っている。タイトルマッチのプレッシャーどころか、試合を楽しんでいるようだ。王者の額に、次第に疲労の色が現れてくる。
 最終ラウンド。1R、2Rと攻め続けた田中だが、全く休まず最初から飛ばす。六川は組むが打開できず、田中のジャブ&ロー、ワンツー&ローが面白いようにヒットする。会場の熱気もピークとなり、会場には「カズキコール」が大反響する。六川には迷いが見えるが、田中には迷いは一切なく、素早い出入りを繰り返し、どんどん手数で攻めていく。組んでもヒザで突き放す姿は、まるで火の玉小僧だ。決定打は出せなかったものの、ほとんど当てさせることなく自分のペースで闘い切った田中が新チャンピオンに輝いた。
◎田中コメント「嬉しい。めっちゃ嬉しいです。六川選手とはリーチ差もあるし、あのパンチはKO率がすごいので、もらわないように警戒していた。うまいこと当たったら倒れてしまうので、出入りを意識していた。
(応援がすごかったが)今日はめっちゃ応援に来てくれて気合いが入った。僕は生まれも育ちも枚方市。枚方は最高です! でも今日は、東京とかいろんなところから、本当にたくさんの人が応援に来てくれた。心から感謝している。
(ベルトへの思い)このベルトは関西のものと言われていることもあるし、個人的にも、DEEP☆KICKはデビューさせてもらい、育ててもらったリング。そのベルトを絶対に獲りたかった。
(今後は)RISEさんにも進出させてもらうつもり。もっと強くなって、そこでも暴れる。応援してください」
<第10試合 セミファイナル 60kg契約 次期挑戦者決定戦 3分3R>
●山口侑馬(多田ジム山口道場)
 判定0-3(28-30/27-30/27-30)
○池上孝二(及川道場)
※池上が9・22タイトルマッチ挑戦権獲得
 年齢11歳差の両者。DEEP☆KICKには2回目の参戦だが、2007年デビュー、SB日本Sフェザー級3位のキャリアを誇る池上と、2011年デビュー、DEEP☆KICK4戦の山口。タイトル挑戦権をつかむのはどちらだ!?
 1Rは、お互いローキックで滑り出す。池上の前蹴りで山口が吹っ飛ぶ! 脚の長い池上は、距離を取って足を使い攻めていく。中に入れない山口。池上は距離を取ってのパンチもうまく当てていく。
 2R、距離を詰めたい山口を冷静に見て蹴りや左右パンチを放つ池上。入ってきた山口をヒザで止め、パンチを浴びせる。山口は跳びヒザから組み付くがブレイク。山口は左右パンチ、フックを振っていくが、有効打とならない。池上は首相撲からコーナーへ押し込み、ヒザを連打。なんとか逃れた山口はパンチを振るが、池上の蹴りをもらいダウン! 立ち上がるも、再びロープ際へ追い込まれ、ヒザをもらう。
 最終ラウンドも、池上は自分の距離を保つ。山口は跳びヒザで攪乱を狙うが、またもロープ際へ追いつめられてしまう。いったんブレイクの後、池上は組んでヒザを連打! 山口はなんとか脱出するが、再び首相撲に引き込まれ、ヒザをもらう。前に出ようとする気持ちは最後まで切れなかったが、状況を打開できないままゴング。さすがの試合運びで池上が圧勝、次期挑戦権を獲得した。
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◎池上マイク「9月22日は(タイトルを)獲りにいきたい。SBも見に来てください」
<第9試合 60kg契約 3分3R>
●階 勇弥(NJKF/健心塾)
 判定0-3(28-29/28-30/28-29)
○上杉文博(究道会館)
 NJKFスーパーフェザー級2位、2010年DEEP KICK関西最強トーナメント優勝の階に、DEEP KICK 60kg級2位の上杉が挑む。新旧交代劇となるか、注目の一戦。
 1R開始直後から激しく打ち合う両者。上杉が右目尻をカットし、ドクターチェックを受けるが、すぐに再開。階はヒザで攻めるが、これがローブローに。上杉の回復を待って再開。パンチで前に出る上杉を、階がヒザで迎え撃ち終了。
 2Rも階はヒザを打ち込み、前蹴り、ミドルキックなど足技で攻める。上杉は左右のボディブローで応戦。中に入ろうとする階を突き放すようにボディ、そしてアッパー! 上杉が前に出続けて終了。
 3Rも上杉がひたすら打ちまくる。階には疲れが見え始め、手数が減っている。バックハンドブローに活路を見いだそうとする階だが、上杉は一瞬も止まらずパンチを打ち続けて終了。判定3-0で、上杉が歴戦の戦士を破った。
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◎上杉マイク「階選手はDEEP KICKができたての頃の王者なので、勝てて嬉しい。今後は60kgのベルトを狙いに行くので、僕の顔と名前を覚えてください!」
<第8試合 58.5kg契約 3分3R>
○大樹(NJKF/ARENA)
 判定3-0(30-29/30-28/30-29)
●辻村ジュサブロ-(誠輪館)
 速いパンチを打つ大樹。ワンツーからローキックへつなぎ、手数を出していく。辻村はバックキックを使い翻弄したいが、左右のボディブローをもらいロープ際へ追い込まれる。最終ラウンドも大樹のコンビネーションが光り、辻村はハイキックに活路を見い出そうとするも、大樹のボディブローを効かされる。最後まで手数を出し、攻め切った大樹が勝利。
<第7試合 69.8kg契約 3分3R>
○平山 迅(チーム迅)
 判定3-0(30-29/30-28/30-29)
●YOUSHI(若獅子会館)
 開始直後から力の入った打ち合い、蹴り合いを展開する両者。まるでこのラウンドしかないようなぶつかり合いに、会場の緊張感が高まる。2RではYOUSHIのローキックがローブローとなる。これでさらに火がついた平山は、怒りをぶつけるかのようなパンチ連打で会場はさらにヒートアップする。
 3R、これで決めるという決意の表情を見せ、平山がパンチと左右ミドルで前に出る。中に入れないYOUSHI。出血したか、右目あたりに赤いものがチラリと見える。YOUSHIも前蹴り、ローキック、ヒザで対抗したものの、前に出続けた平山が判定勝利を挙げた。
<第6試合 60kg契約 3分3R>
●是枝修平(TeamFreeStyle)
 判定0-3(29-30/28-30/29-30)
○北野克樹(NJKF/誠至会)
 距離を取って様子を見る是枝、前に出たい北野。打ち合う場面はあるものの、お互いに決定打が出ない。ラウンドが進むにつれて北野が調子を上げ、左右ハイキック、ミドルキック、前蹴りなど足技を軸に攻めていく。3Rでは北野のバックキックが是枝の顔面にヒット。後半はヒザで攻めまくり、最後はパンチを連打。休むことなく攻め続けた北野が押し勝った。
<第5試合 55kg契約 3分3R>
○祐治(M-FACTORY)
 TKO 2R 2分24秒
●ハト胸むな男(TeamFreeStyle)
※セコンドタオル投入
 わき腹に巻いたテーピングが痛々しいハト胸だが、関係ないとばかりに打ち合う。しかし2R初盤、祐治のボディが効きハト胸がダウン。ハト胸は立ったもの、右のわき腹が赤く染まっている。ハト胸は、右ハイキック、バックハンドブローなど多彩な技で攻めるが、徐々に距離を詰めてきた祐治にロープ際へ追い込まれ、パンチを浴びる。ハト胸は最後まで前に出る気を失わなかったが、セコンドがタオルを投入した。
◎祐治マイク「15歳から格闘技に関わってきた。これからも、試合や指導で格闘技界に貢献していきたい」
<第4試合 61kg契約 3分3R>
●ドン大西(NJKF/誠至会)
 判定0-3(29-30/28-30/29-30)
○林 眞平(魁塾)
 フェイントを混ぜつつミドル、ローキックを打ち込む林。大西は左右フック、ボディブローで攻める。3Rでは初盤から打ち合うが、大西に少し疲れが見え、下がり始める。一気に決めたい林は、コーナーに追い込み、パンチをたたみかけて判定勝利をつかんだ。
<第3試合 53kg契約 3分3R>
○鈴木真彦(翔拳塾)
 判定3-0(30-29/30-29/30-29)
●生川龍星(魁塾)
 開始早々、生川がローブローをもらってしまうが、すぐに再開。鈴木は臆せず前に出る。生川がうまく入りボディブローを当てるが、鈴木も跳びひざなど立体的な攻撃を見せる。2Rでは、お互い攻め気だが決定打とならず、組んでしまい注意を受ける場面も。最終ラウンド、再びローブローを与えてしまいつつも。積極性と手数を見せた鈴木が勝利を収めた。
<第2試合 65kg契約 3分3R>
○西尾宗哲(多田ジム)
 TKO 3R 0分58秒
●マサト(新日本拳法同士会)
※パンチ連打 レフェリーストップ
 開始直後からパンチを連打していくマサト。西尾はパンチからローへつなげたい。2Rから西尾のローキックが効き始め、さらにロープ際でダウンを奪う。何とか立ったマサトだが、終了間際に再びダウン。 立ったところでゴング。
 3R、勢いづいた西尾がパンチで攻め込む。ロープ際に追いつめ、ヒザとパンチを連打、レフェリーが止めた。
<第1試合 55kg契約 3分3R>
●森下翔平(M-BLOW)
 判定0-3(29-30/28-30/29-30)
○笹木一磨(NJKF/理心塾)
 ローキック中心に足技で攻める笹木、パンチを振って押して行った森下。3R終了間際には激しく打ち合ったが、ローキックを効かせていた笹木が判定勝ちをもぎ取った。
第1試合からの写真を網羅した完全版は、マット界舞台裏7月25日号W1解析全日開幕戦Pヘイマン白人青年東京WAVE波女Pan大阪に収録されました。お楽しみ下さい。