第43回プロレス文化研究会 テーマは『レッスル“カルチャー”マニア』

■ 第43回プロレス文化研究会
  『レッスル“カルチャー”マニア』
日時:10月6日(土)午後2時-5時
場所:京都 ル・クラブジャズ
入場無料:(カンパ歓迎。)
★会場内への飲食物の持ち込みは禁止です。お守りください。
★ル・クラブジャズに研究会の内容についてのお問い合わせはご遠慮ください。
1.報告 
 川野佐江子 氏(大阪樟蔭女子大学 学芸学部 講師 博士<比較文明学>)
「プロレスラーの身体はだれのものか。」
2.ビデオ上映 作品未定 
プロ文研では気鋭の女性研究者の紹介に力を入れてきました。男性の占有物と思われがちなプロレスに女性の視点を導入することによってプロレスの新たな側面が見えてくると考えるからです。今回は川野佐江子さんが講演のリングに上がります。
川野さんは身体論,男性性,アイデンティティ,エロティシズム,消費社会を主たる研究領域としています。最近の論文には、「変容する「男性身体」―プロレスラーの身体装飾に着目して―」2012,大阪樟蔭女子大学研究紀要第2巻,「「男性身体」としてのプロレスラーの身体表象」2011,大阪樟蔭女子大学研究紀要第1巻など、があり、WWEを中心とするプロレスを題材に身体論を社会学的に論じています。
 川野さんから寄せられた報告概要を紹介します。
「報告者は、現象学的身体論の立場から、身体を主体と客体の間にある関係性を媒介するものとして捉えます。換言するならば、ここにある身体とは、その身体の内側が所有するのか、あるいは外側が所有するのか、ということが問題なのではなく、内側と外側の間でその両者自体の存在を浮かび上がらせ、その両者の間に関係性を生じさせるものなのだ,というふうに捉えます。
 プロレスに着目して説明するなら、まず一つ目に,プロレスラーという身体は、そのプロレスラー自身のものなのか、彼をとりまく外側(ファン,プロレス,社会,その他諸々)のものなのか,という問いが立ち上がります。
 次に,それならば,プロレスラーの身体には,何が表象されているのだろうか,という問が立ち上がります。これらの問題に対し、プロレスにおける①格闘技の側面 ②競技(ルールがある)の側面 ③技術の側面 ④プロレス情緒(というような,らしらを演出する文化装置)という4つの側面から検討をしてみたいと思います。
 その際,報告者がとくに関心を持っているのは,WWEという団体です。したがって,本報告も,WWEのレスラーを中心に進めさせていただきます。また,最近とくに着目している大相撲の力士から得られたライフストーリーなども取り入れ,考えていければと思っています。
 プロ文研の皆様から見れば,まったく素人のにわかプロレスファンからの報告ですので,報告内容にもいろいろとご意見があるかと思います。でもそれはそれ,市井の人間が観察するプロレスということで,ご了解いただき,皆様方との見解の齟齬感・違和感なども,逆に楽しめたらなあ,と思っています。どうぞよろしくお願い致します」。
 あなたも社会学的観点とマニアックな視点が織り成す空中戦に身体をさらしてみませんか。
世話人 井上章一、岡村正史
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活字プロレスにこの人あり!岡村正史氏
プロレスにはいろいろな視点があってもいい。縦横無尽に味わい、奥深く楽しめるのが底が丸見えの底なし沼たるプロレスの良さであろう。
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