廣田瑞人がライト級王者、フェザー級GPは金原正徳 8・2戦極~第九陣~は7時間興行に

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 『戦極~第九陣~』がさいたまスーパーアリーナで開催され、フェザー級グランプリはどんでん返しの末に金原正徳が優勝。優勝賞金300万円に加えて、ベストバウト賞の50万円をせしめた。
 その50万円を受け取ったもう一人の対戦相手は、試合には勝った優勝候補の日沖発。しかし、頭部に出血があり、めまいがするとのことで決勝進出を断念。準決勝ではいいところなく日沖のサブミッション地獄をなんとか耐え抜き、判定まで持ち込んだだけでも上々かとも思われた金原のほうが決勝のリングに立っていた。
 優勝後のマイクでいみじくも金原本人が漏らしたように、グランプリの大穴がベルトをせしめた格好となる。
 一方決勝で金原と対戦したのは、こちらも多くの予想を覆して勝ちあがった小見川道大だ。ただし、準決勝のマルロン・サンドロ戦に関しては、どう考えてもブラジルの現役パンクラス王者が勝ったと記者は確信したのだが、なぜか割れた判定の末に小見川の手が挙がる。格闘技はダメージが優先されるハズなのに、不可解極まりない。
 確かに小見川のパンチがサンドロにヒットすると、会場は日本人選手なので大きく湧くのだが、決してサンドロがぐらついたわけでも、ダウンしたわけでもない。テイクダウンはとっても、追い込んだわけでもない。小見川が決勝に出てきた際のボコボコにされた顔を見るまでもなく、右目はふさがりかけだったし、明らかに苦しそうだった。サンドロの顔が無傷だったことを思えば、信じられない暴挙にしか思えなかった。
 この日はほかにも、藤田和之対アレキサンドル・イワノフ戦で、30-28と2ポイントも藤田のほうが上回ったと付けたジャッジがいたり、いったい何のどこを見ていたのか? 接戦ではあったにせよ、記者のメモも微差でイワノフだったのだが…
 興業としては集中力の途切れてしまうオープニング・ファイト開始の午後3時から、夜10時前までの7時間。誰が勝って負けたのかも忘れてしまうほどに、やっと終わってくれたかという思いが先行するようでは、エンタテインメントとしていかがなものか。多くの課題を残した大会であった。
 この模様は、ジャッジ判定基準のチグハグを含めて近日発売の別冊ミルホンネットで詳細いたします。ご期待下さい。
別冊ミルホンネット 戦極REAL大全2009