悪党ジェリコ凱旋!WWE SMACKDOWN & ECW LIVE

 クリス・ジェリコのテーマミュージックが鳴った瞬間、「Y2J」の大コールで若手時代を日本で過ごしたスーパースターをリスペクトで迎えるが、リングインするとすぐにブーイングに。
 「日本は第二の故郷なんかじゃない!」と、散々悪態をつくマイクだけでなく、「今の俺様こそがベストなんだ」との力説を忘れない。確かにその通り。今回のツアーの主役はジェリコであった。
 「Y2GAY」コールで現在ヒールのジェリコにWWE現在進行形の世界観でファンは応える。
 相手は6月のPPV大会『Extreme Rules』でも試合をしたミステリオ、好勝負は必至だ。そしてスペシャルレフェリーにはリッキー“ドラゴン”スティムボート! 役者が揃って期待感が高まる。
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 スタートは綺麗なレスリングで始まったジェリコがレッグロックからボーアンドアローと流れるように繋ぐと、ミステリオは切り返しフォールに入る。ジェリコが仕掛け、ミステリオが身体能力を活かした飛びつき系の技で攻めるが単発に終わらせる。ジェリコにはペースを握らせない王者の展開が続くが、色々なパターンで飽きさせない。
 中盤に入るとミステリオが攻撃、ジェリコをロープにもたれかけさせ(お待ちかねの)619を試みるもジェリコが賺すが、この攻防も何パターンも見せ、客を手のひらに乗せる。
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 20分過ぎてミステリオラナをウォールオブジェリコに切り返した瞬間から目まぐるしい展開に! なんとかエスケープし勝負に出るミステリオだが、トップロープからのミステリオラナはパワーボムに、スプリングボード式のボディーアタックには空中で膝を合わせられ、再び619からスプリングボード式のミステリオラナはウォールオブジェリコに切り替えされる。手の内を知り尽くした者同士のスリリングな攻防は期待通りの濃いものに。
 五度目の619は手でブロックされそのままマスクを剥がされる。ジェリコがフィニッシュに向かった瞬間にミステリオが毒霧を吹き付け、六度目の619からスプリングボードスプラッシュで王座防衛だ。
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 試合には負けたが試合を作り100%のタイミングで技の攻防を見せたジェリコこそ真の勝者でありスーパースターだった。
 試合後も2日目に試合予定のスティムボートとボーナストラックを魅せた。ジェリコ少年が憧れたスティムボートとの試合も、単なるクラシックで終わらないはずだ。
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絵になるスティムボートさん。マスクはピンクに変えて防衛を果たしたミステリオ
 今大会、客入りは6~7割であったがWWEを見て理解しているファンが集っており声援の大きさや盛り上がりは満員以上であった。またチャントの正確さなどを見ても、CS放送を通じたWWEファンが日本に根付いているのは間違いない。
 スーパースター達もアメリカからハワイ大会を経て今日の15時頃のフライトで来日、すぐ試合であったがクオリティは高く、WWEの凄さを見せられた大会であった。コンディションの上がる2日目が楽しみである。
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オマケで客席の高山善廣ともやり合うジェリコ。千両役者でした!
 その他の試合と分析は、2日目と合わせて近日発売の別冊ミルホンネットで詳細いたします。しばらくお待ちください。
<世界ヘビー級選手権>
○CMパンク(王者)(18分26秒 回転エビ固めを押さえ込む→エビ固め)●ジェフ・ハーディー
<インターコンチネンタル王座戦>
○レイ・ミステリオ(王者)(25分41秒スプリングボードスプラッシュ→片エビ固め)●クリス・ジェリコ 特別レフェリー:リッキー・スティムボート
<ECW王座戦 トリプル・スレット・マッチ>
○トミー・ドリーマー(王者)(10分48秒DDT→片エビ固め)●ジャック・スワガー、クリスチャン
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パンジャブのプレイボーイこと前名ジャイアント・シンも日本凱旋
○ザ・グレート・カリ(5分27秒パンジャブ・ブランジ→体固め) ●シェルトン・ベンジャミン
<女子王座戦> 
○ミシェル・マクール(王者)〈withアリシア・フォックス〉(7分55秒スタイルズクラッシュ→片エビ固め)メリーナ ゲイル・キムも顔見世
○マーク・ヘンリー(6分46秒ワールド・ストロンゲスト・スラム→片エビ固め)●エヴァン・ボーン
○ジョン・モリソン(8分32秒 スターシップ・ペイン→片エビ固め)●ドルフ・ジグラー