『戦極~第三陣』は過去最高の大会~WVR木下社長が総括

 『戦極~第三陣』は、8日さいたまスーパーアリーナで開催され、木下直哉WVR社長社長は「内容はこれまでで一番最高の大会だった」と総括した。
 8月24日に『ライト級トーナメント』の開催を発表。ドゥエイン・ラドウィック、ホドリゴ・ダム、横田一則、光岡映二、北岡悟がリング上で挨拶している。
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 國保尊弘広報は、玉砕した高橋和生を讃えて「勝負論を超えた闘いをしてくれた」、チェ・ム・べには「朝鮮魂を見せて欲しかった」と苦言。また菊田早苗については、「注射を打って出てきた。実は足を引きづってた」と舞台裏を披露。ニック・トンプソンの逆転勝利となったマイケル・コスタ戦は、「どちらが勝つかわからない、これぞリアルの戦極!」だと胸を張った。
 吉田秀彦については、「”どんなことをしても勝ちたかった”とマイクしたのがすべて」と語り、今後については「93kgに落とすかどうか相談する」と注目発言をした。記者からホジャー・グレイシー戦の質問が飛ぶと「道着マッチも面白いかな」とほのめかしている。
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本職キックボクサー相手にローも、ハイも繰り出した吉田
 吉田秀彦自身は、モーリス・スミスが「最初サウスポーで来たので戸惑った」と告白したものの、記者から「袈裟固めで勝ったのは初めてでは?」の質問には、「そうです。シウバにやったのは逃げられたけど…」と試合を振り返る。
 例の「どんなことをしても勝ちたかった」発言については、「お客さんのために打撃戦を見せるよりは、チャンスがあればスグにでも極めたかった」と、その真意を披露。「次はもっといい試合をしたい」、「久々にケガもなく、やめていた酒を飲みたい」と上機嫌だった。
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寝技に持ち込んでからは速効でタップを奪う。無邪気に喜びを爆発させた吉田
 一方のモーリスもまた、ダメージは負っていない。記者会見ではマーク・コールマンの得意とするネッククランクと、吉田の袈裟固めの違いを解説。通訳さんは「首というより体を締め付けられて…」と伝えていたが、本人は正確には「胸が苦しくなった」と答えている。
 ただし、47歳の年齢のことを指摘されるのが面白くないらしく、「10年前にやっていても結果は同じだったかも。テクニックに負けたんであって、年齢の衰えはない」ときっぱり。「総合のほうが、身体へのダメージがきついキックボクシングよりも楽だ」と言い切り、現役続行を宣言していた。鈴木みのる戦に向けて「18日まで日本でそのまま過ごす」という。
 「じじいだとは言わせない!」ーまだまだ元気なモーおじさんであった。
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「負けたんでタオル被ったまま答えます!」と笑わせて始まった会見+モーリス百面相
 藤田和之は伏兵のトラビス・ビューの左ジャブ一発で崩れ落ち、そのままビューが鉄槌攻撃で追い込んで芹澤レフリーが止めた。トラビスは「尊敬していたレスラーのフジタ、まさかこうなるとは…」と謙虚な受け答えに終始。刺青の意味も披露してくれて、右腕のは”FEAR No EVIL(悪を恐れるな)”だと解説していた。
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エキストリーム・クゥートアのTシャツで会見に現れたトラビスはプロレスラー向きか
左腕の刺青は「プライドとか…」 いろんな意味があるんだそうな
 三崎和雄は長身のローガン・クラークに手を焼いた。3-0で三崎の手が挙がったが、ほとんど差はなかった。病院に直行した三崎に代わって、メガネをかけたローガンは冷静に試合を分析。「あれもできなかった、こうしておけばよかった」と、まじめに答えていたのが印象的だった。
 英語の通訳は逆のことを伝えていたが、試合中の陽動作戦に関してローガンは「三崎の手を上げたりの変形自在のフェイキングに惑わされた」と反省している。
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三崎のフックがローガンの顎を打ち砕く! 長身の相手に飛びまくった三崎