怪獣格闘概論 仮想読者は前田日明か!?

 本日紹介する本のタイトルは、「怪獣格闘概論」。特撮の本じゃないか、プロレスの本でも格闘技の本でもないじゃないかとおっしゃる前に、著者名をよく見ていただきたい。

 著者名は田中正悟。そう、あの前田日明の空手の師匠であり、前田と佐山を引き合わせて前田プロレス界入りのきっかけを作った男である。
 田中正悟はハリウッド俳優としても活躍しており、著者紹介の欄には「主演映画『デッドリーターゲット』が近日公開」とある。ヒットしたと言う話は聞かないが。
 この本が出た1994年当時はリングス取締役を務めていた田中も、前田と喧嘩別れしてからは名前を聞かなくなって久しいが、今はどこでどうしているのだろうか。

 ちなみに本書の内容は、ゴジラをはじめとする東宝怪獣、ガメラをはじめとする大映怪獣、そしてウルトラ怪獣、あとなぜかギララとガッパのファイトスタイルを分析し、マニアックなレスラーに例えるという(たとえばアンギラスはダニー・ホッジに例えられている)スタイルで、怪獣同士の夢の対決もシミュレートされている。

 この本を面白がるのは相当濃いプロレスマニアでかつ怪獣マニアに限られると思うのだが、仮想読者は前田日明その人か。
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すぎたとおる 山口敏太郎事務所