どインディー・プロレスの雄サバイバル飛田、待望の関西再見参!

 連休中の10月7日、一部マニアにはバカ受けのFU★CK!プロモーションの興行に出向いてみた。
お目当てはサバイバル飛田である。2001年5月27日、大阪府の和歌山県側、湾外沿いの南海本線・吉ノ里駅から徒歩10分ほどのホテル・ルテイシアの隣の広場が「埼玉プロレス」の会場であった。そこに交通の便を考えると驚異ともいえる100人ほどの客を集め、近隣の池にまで飛び込んですさまじいほど期待にたがわぬバトルを展開し関西初進出を果たしたのがサバイバル飛田だ。あれから6年半、今度はOSAKA・BAY・AREA世界館に、堂々たるメインエヴェント特別試合での生還である。
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 会場外ファイトがもっともさまになるカルトの第一人者
 FU★CK!は、一筋縄ではいかない常連客らに絶大な支持を得ているハードコア・イベントだ。どインディー飛田の雄姿を拝めることもあり、大会名『CHOOSE SALT #1』にわくわくして新会場へと向かった。大正ロマンが漂う世界館劇場は、プロレスリング・ノアのSEM興行がプロレス初進出となったばかり。好漢キラーマスター対空手家・角英輝館長との「異種格闘技戦」2分無制限K-1ルールなど、出色の珍・好カード全5試合が目白押しだ。実戦空手拳法・拳和館の角英輝は「UWAIステーション」大阪大会のマットに上がっており、非常に面構えがいい武道家である。
 いかにも怪しい「FU★CK!プロモーション」の代表は白鳥翼。レフェリーにミスターKC、リングアナにGKマサ吉のトロイカ体制で立ち上げたイベントで、白鳥はかの「埼玉プロレス」大阪大会をプロモートした強烈な個性を放つ人物でもある。旗揚げ当時は奈良の「YMBプロモーション」の観戦仲間がスライドしていったごとき内輪の催し物のようであったが、近年はDDT人脈ともリンクして一風変わったユニークなプロモーションだと認知されている。
なお白鳥自身のHP「FUCK’N FUCK」(旧・プロレスの本屋さん)はこれもまた非常にユニークであり、会場以外では大会ごとのDVDの販売もしているので関心のある方は問い合わせをしてみてはいかがだろうか。
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大阪プロレスにも常連参戦 「UWFスタイル」を究める冨宅飛駈
FU★CK!プロに関しては、「こんなのプロレスの範疇(はんちゅう)やない」という向きはかなり多いとは思う。
観たくない者は会場に足を運ばなければいいし映像も見なければいい。ただそれだけのことである。
プロレスというすばらしい大衆スポーツ芸能の許容範囲の広さは縦横無尽なのであるということを知る由もないというのは非常に勿体無いことではある。
 どインディーのキラ星のごときスーパースターを列挙させていただくと、名古屋の英雄ウルトラマンロビンを”超人”として、ある種別格のマイティー、そしてキラース、ゼンジー上海、虎龍鬼、サイコ・サーカス(後のマンモス半田)、のじりくん、ドラゴン・ソルジャー・LAW、前述したキラーマスター、マンボ慎太郎などそうそうたる面子がこのマットを彩ってきた。
 マイナーの象徴・泉州力やW★INGの申し子・吹本賢児、塩ちゃんの愛称でもおなじみ塩田英樹、小仲ペールワン、死二神酋長(別キャラZACK)、マグナム大江戸、スタンガン高村、ユーエングサミー、ビンビンビガロ(現メキシカン69)、キューティーコマンド、244(つよし)などまだまだ記したりないくらいの多彩な面子もFU★CK!プロに今まであがっている。1993年パンクラスのマットでシュート革命を先導した立役者の一人冨宅飛駈にいたっては、遊び心旺盛なのかレギュラー参戦を果たしてきた。
 サバイバル飛田は本当にどてらい奴だ!
「サバイバル飛田対異常気象大量発生GODクマゼミ男(仮)」は、エレファントカシマシのファイティングマンを使用したおなじみのテーマ曲にのって登場したカルトの第一人者・飛田が竹ぼうきや虫捕獲用の網を持ち出しての大暴れ。お約束の会場外へ戦場を移すと、外はすでに真っ暗なのだ。観客のボルテージは高まり、とんでもアクションに続きやんやの声援が飛ぶ。
 対戦相手のGODクマゼミ男(仮)は、柔軟かつ軽業師のような動きの達者な技能派である。電柱にするすると登って行く見せ場などがふんだんにあり、ハイスパート攻防に客は大熱狂、最後は捨て置きにされていた廃車に乗った飛田が豪快なパイルドライバーでの必殺KO劇。底抜け脱線ゲーム的な理屈抜きの破天荒バトルは非常にスカッとしてラストの飛田劇場共々大いに楽しめた。
 唯一絶対無二の個性・サバイバル飛田のバトルは関東だけの一部エリアでしか見られないのは非常にもったいない。FU★CKプロ再登場はもとより
今回の大阪登場を皮切りとして地方進出の足がかりともなってほしいものである。
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「怪傑ライオン丸見参!スタイル」を究める破天荒バトルの求道者サバイバル飛田
埼玉プロレス次回興行は11月18日(日)東京・赤塚公会堂、19時15分開始
東京都板橋区赤塚6丁目38-1
(東武東上線成増駅もしくは下赤塚駅徒歩約15分、成増駅北口から赤羽駅西口行きのバスに乗車して赤塚庁舎にて下車)
FU★CK!プロモーション次回興行は11月4日(日)大阪羽曳野J2K道場、14時開始
大阪府羽曳野市市野111-4
(近鉄南大阪線恵我ノ荘駅下車、羽曳野コロシアム方向にとりあえずまっすぐ進み、さらに超えると四つ角に出るのでガソリンスタンドを目印にしてもう少しだけ進むと、右手の路地には土手があるのでそこを右に曲がる。徒歩約25分程)