問題作『闘竜ベストセレクション⑨』ケーフェイ無縁の戦闘史

 プロレスファンクラブとは、宗派の信者同志が仲間割れを起こし、邪教を設立して抗争を繰り返す歴史の最終形態メディアでもある。ギネスブック認定無視、しかし世界最古、最長の同人誌「闘竜」の血塗られたケーフェイ無縁の戦闘史はまた、時代の鏡となってマット界の数々の変遷を写してきた。
闘竜年表Ⅱ 1994-2006
 闘竜の会報を読むたびに、レスラーとファンの最も幸せな関係とはどういうものだろうと考えさせられる。もちろん、それは人それぞれだ。某シュート活字提唱者によれば、プロレスファンは大まかに二つに分かれるという。
 卒業していくファンと、卒業しないファンだ。
 卒業していく組は置いておくとして、問題は卒業せず、大学院にとどまり、ずっと研究を続ける層だ。
このグループも二つに大別できるのではないか?
 プロレスを骨までしゃぶりつくしたいマニアと、逆にしゃぶりつくされたいファンに。
 闘竜は間違いなく前者だろう。かつて、プロレス界の若きスーパースターを徹底的に応援し、支持し、分析しながらも、自らの「プロレス道」を全うするためには躊躇なく「ファンクラブ」の看板を畳む。対して、この会報にもしばしば登場する別のファンクラブDFは後者に属する典型だろう。闘竜に「マネーマーク」とまで揶揄されながらも、ひたすら自分が敬愛するレスラーに無償の愛を捧げる。日本的な表現を用いれば「滅私奉公」というやつだ。常に自らが何かを与えた対象には、何らかのリターンを期待する西洋(北米)的合理主義者には理解に苦しむスタイルだ。
 どちらが幸せか、これもやはり人それぞれだ。で、あなたはどちらですか?
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 DF(ドラゴンフリーク)さん、ここまでボロカスに闘竜にいわれっぱなしでいいんですか!? 人格破壊の文言が並んでますよ。「ファイト!ミルホンネット」で、闘竜をギャフンと云わせてみませんか?
 昭和のプロレスファンは、伝説のDFの参戦、お待ちしております!