田村潔司狩りのエルヴィス・モヨがTKO負け!『EFCワールドワイド54』

(C)EFC Worldwide

 10月15日(現地時間)に南アフリカ・サンシティで『EFC Worldwide 54』が開催された。
 このEFC ワールドワイドはアフリカ最大のMMA団体で、日本ではほとんど知られていないが、2009年から活動しており、アフリカではテレビ中継もされているメジャー団体である。元々はEFC(エクストリーム・ファイティング・チャンピオンシップ)と名乗っていたが、同名の団体がアメリカにあった為、団体がメジャーになり世界的に注目されるようになると後ろにアフリカが付く様にになり、2015年からはワールドワイドと名乗る様になった。
 今大会はこのEFCワールドワイドでヘビー級王者になった実績でUFCに移籍した前王者シリル・アスカーが返上したヘビー級王座の決定戦が行われ、2度の王座戴冠歴を持つ同団体育ちのアンドリュー・ヴァン・ジルとジンバブエのエルヴィス・モヨが対戦した。このモヨは、あの巌流島にボクサーとして参戦し、田村潔司にKO勝ちした選手である。もちろん、ボクサーでもあるが、2014年よりMMA転向して同団体でキャリアを積んでおり、ヴァン・ジルとモヨは過去にも対戦している。その時は、ヴァン・ジルがアームロックで勝利している。
 再戦となる今回は、共にヘビー級らしく重たいパンチで一発で勝負が決まるという緊迫した空気の中、一進一退だが、じわじわとモヨがパンチで追い詰め、ヴァン・ジルは組みついてテイクダウンで勝機を伺うという展開となった。3Rには遂にヴァン・ジルのテイクダウンも防がれモヨ優勢となったが、4Rにヴァン・ジルがテイクダウンに成功するとマウントポジションを奪い、肘打ち、マウントパンチの連打。レフェリーがストップし、ヴァン・ジルがモヨに逆転勝ちで3度目の王座返り咲きとなった。

■ EFC Worldwide 54
日時:2016年10月15日(現地時間)
場所:南アフリカ・サンシティ

<ヘビー級王座決定戦>
○アンドリュー・ヴァン・ジル(南アフリカ)
 4R TKO
●エルヴィス・モヨ(ジンバブエ)

電子書籍版は週刊ファイト10月27日号馬場元子新潟木谷虎W神取祭TNA破産Rボック秘話DEEP金網UFC涙に収録されました。

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週刊ファイト8月18日号内藤哲也G1昭和の新日W1稲葉大樹ノア限界RIZIN巌流島アリ猪木
 アリ猪木40周年公開検証、2016年の巌流島ではルールが公表され、ローキックはレスラーにのみ禁じられ、ボクサーはキックを使っても良いという競技ではない武道試合に。UFCに代表される世界標準MMAなら公平さを欠くからご法度である。両者が合意すればなんだってあり、日本発の新興格闘技・巌流島は胸を張って良い。総合で9戦してキックも使えるジンバブエのサムライ戦士は、自縛ルールを課して期待された通りの黒人ボクサーとしてパンチで闘いレスラーをKOした。書いたルールは40年後も無意味だった。田村潔司は師アントニオ猪木を体感して壮絶に散る。天使となる側が40年で入れ替わった映画のような感動作だった。
▼7・31巌流島アリ猪木40周年の生贄~天使になった田村潔司~
 Photo & Text by タダシ☆タナカ シン上田 紅闘志也
・プロレスファンの罪を背負った田村潔司(46)と異種格闘技戦の原点
・ボクサーの闘いを貫くがんじがらめ制約でのプロレスラーの殉教
・頑固道!闘いをテーマにプロレスを表現するレスラー田村潔司
・アントニオ猪木”闘いの意思の継承”と武道リスペクトとは何か?
・スポンサー王・菊野克則メイン瞬殺勝利!元ムエタイ王者に一撃
・暴走王・星風もロシア空道シャロマエフのパウンドに沈む
・ミャンマーラウェイ王者トゥントゥンミン-代打コンゴ在日選手
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・ボクサー貫けば「がんじがらめ」自制ルール優先となる最後の真実