10万ダラス会場シェイン檻上落下!極悪夫婦ローマン・レインズ政権怪演!ロック様&シナ顔見世『レッスルマニア32』

(C)2016 WWE, Inc. All Rights Reserved.

 日米リアルタイム完全同時! 大ヒットHBOドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』もまたスターチャンネル放送にせよ新作解禁は日米同時となった。本来、王となるべく正当な継承者だった長男シェーンは、よりビンスの悪魔の血を濃く受け継いだ妹ステファニーと、その夫トリプルHの王国掌握となっていた。ハリウッド映画をもしのぐ生ステージ舞台に、アフロディーテとして崇められるステファニー女神が現れる。そして故レミーのダミ声入場曲”GAME”に乗ってトリプルH暴君のお出ました。

 日米リアルタイム配信、WWEネットワークという120万会員数を誇る新種のオンデマンド配信媒体で同時共有されたLIVEエンタテインメント最高峰のギリシャ悲劇エンディングは、当然ながら極悪夫婦がローマン・レインズ政権を一般大衆、お茶の間層に再認識していただく見事なお仕事だった。

 しかし、「俺はアンダーテイカーを5歳の時から知っている」と述べることの出来る王位継承者シェインが、この王国伝説にはまだ身を潜めていた。誰もが驚いたステファニーの女子レスラーとしてのもの凄い能力開眼よりも、さらに上回れるのは、この俺なのだ、と。決断は自身のスタント能力を信じることだったようだ。パンチの殴り方、その受け方、俺の方がうまい、俺は5歳からプロレスの奥義を知って全部わかってみてたのだ、俺の考えるスポット展開が世界一なのだ・・・と。ダラス・カーボーイズの本拠地、史上最高記録となる10万人AT&Tスタジアムの天井桟敷席に届くhi-spotは何か、そしてそれをやれるのは誰か?

 愛称シェイン・Oマックは6メートルの檻の頂から飛んだ。蒲田行進曲”銀ちゃん”階段落ちより、死のリスクは間違いなく高いシェーンの檻上落下怪演を大会の象徴に、勝ったのはWWEだった。すでに専門家的には4・1 NXT大会でDIVAS REVOLUTIONの集大成を見届けていたことでもあったが、その巨大スタジアム正面玄関の絵は、両サイドに男子の目玉カード、スターが並べてあったが真ん中はサーシャ・バンクス、シャーロット、ベッキー・リンチの女子トリプルスレッド戦だった。そう、WWEはわずか半年前に、一部のよくかわってないマスコミに二軍と書かれることもあるNXTの売りを、『レッスルマニア』のメインにまで引き上げて見せたのだ。迅速な決断力と実行力~DIVA王座が名称統一WWE女子王座になるという帰結~WWEをトップ企業たらしめる真の政権交代劇は、女子のカードだったことになろう。

 年間をしゃべり能力含めて引っ張ってきたセス・ロリンズが怪我で戦線離脱、しかし、層の厚さは止まらない。いわゆる田舎者だったディーン・アンブローズが最近どんどんカッコ良くなっていき、ジーンズ、Tシャツ姿で闘う善玉ストリートファイター2016年版と化して究極の完成形を迎えた。米国内でドーナーツ箱を買うと”ダズン”12個入りだが、プロレスをやる側から楽しんでいる方なら前哨戦段階の台紙”スープレックスをダズンお見舞い”から気づかれるように、危険域13回目のバンプとわずか2オフェンスで”究極のお仕事”をやり遂げるという(ウラ)宣言だ。絶好調エースは素晴らしい。試合のリスクは肉体怪物ブロック・レスナーがボッチしないかの心配だけだったっが、ディーン校長は1ミリ1秒の狂いもない”セニョールぱぁふぇくと”の遂行だった。イスの大山と小山の間は50cmしかない。職人芸の極意と覚えられる記憶スポットの限界数を試される。

 株価は未来の企業収益予想を反映する。WWEは大衆が愛してやまないファミリー・サガの大河ドラマのスパイスをふりかけ、アンドレ・ザ・ジャイアント杯に無名の新人を優勝させた肝を皮切りに、年功序列に捕らわれない株式公開企業の世代交代スーピードをも見せつけた。ガチンコUFC元王者のブロック・レスナーがライト層には怪物王者だと輝いてみえ、DIVA王座が世界女子王座というガチLegitに昇華している。マット界盟主の底力を発揮した記録通りの「史上最大のレッスルマニア」であった。

160405BanksLegitBoss

電子書籍詳細版は週刊ファイト4月14日号飯伏華名中邑WM目玉NXT女子同時仙台GOLD谷川田村FMW船木長州に収録されました。


 4月3日(現地時間)にテキサス州ダラスで『レッスルマニア32』が開催された。
 全世界プロレス界の年間最大興行となるレッスルマニアだが、今年の3大メインとしてトリプルH対ロマン・レインズのWWE王座戦に、シェイン・マクマホン対ジ・アンダーテイカーのロウ大会コントロール権を賭けたヘル・イン・ア・セル戦、そしてブロック・レスナー対ディーン・アンブローズのストリートファイト戦が行なわれた。最初に行なわれたレスナー対アンブローズは、アンブローズがテリー・ファンクやミック・フォーリーらハードコアレジェンドにもらった凶器を使ってレスナーを追い詰めるも、最後はレスナーの凶器も跳ね返す圧倒的な怪物パワーの前に屈し、レスナーがF5でフォール勝ちした。
160405wwe1

 そして電撃復帰したシェイン・マクマホンが、RAW大会のコントロール権を賭けて怪人ジ・アンダーテイカーと対戦は壮絶の一言。地獄の金網ヘル・イン・ア・セルというテイカーの十八番の試合形式の中、シェインが肉薄。なんとテイカーを実況席に寝かせて、金網最上段からダイブ。しかし、テイカーが目を覚まして逃げた為、シェインは実況席にそのまま激突。このダメージで動けないシェインを最後はツームストンで仕留め、テイカーが見事に勝利した。
 いよいよメインという前に、あのザ・ロックが登場。しかし、そこにワイアット・ファミリーが乱入してきたのだった。邪魔者ワイアットに対し、ロックは、今、ここで試合してやるっとアピール。急遽、ワイアット・ファミリーのエリック・ローワンとの試合が開始されたが、レッスルマニア記録となる6秒、ロックがロックボトムでフォール勝ち。さらに欠場中のジョン・シナも出てきて、2人でワイアット退治。最後はロックがプロレス界一しびれる技ピープルズ・エルボーを決めて会場からは大歓声を受けていた。

 メインで行なわれたWWE王座戦は、トリプルHのセコンドについたステファニー・マクマホンが乱入するも、レインズが排除し、更にトリプルHが凶器スレッジハンマーを持ち出すも、それを切り返し、スピアーでレインズが見事にフォール勝ち。なんとレインズが新王者に返り咲いたのだった。

160405wwe2

 また、祭典という事でレジェンド達も集結、アンドレ杯バトルロイヤルには、元NBAのスーパースター、シャキール・オニールと元WCW世界ヘビー級王者ダイヤモンド・ダラス・ペイジ、インディアンギミックのレジェンド、タタンカが参戦し、観客も大興奮。そして国際連盟とニュー・ディの6人タッグマッチ終了時には、テキサスとも深い繋がりのあるスティーブ・オースチン、ミック・フォーリー、ショーン・マイケルズが現れて国際連盟を襲いヤンヤの歓声を受けていた。
160405wwe3

 ディーバ王座戦はシャーロットが防衛、AJスタイルズとクリス・ジェリコはジェリコが勝利しベテランの意地を見せつけていた。
160405wwe4
160405wwe5

■ レッスルマニア 32
日時:2016年4月3日(現地時間)
会場:米テキサス州ダラス近郊アーリントン AT&Tスタジアム
観衆:80,709(主催者発表)

<WWE世界ヘビー級王座タイトルマッチ>
○ローマン・レインズ(挑戦者)
 スピアー⇒ピンフォール
●トリプルH(王者)

<シングルマッチ>
○ザ・ロック
 ロックボトム⇒ピンフォール
●エリック・ローワン

<第3回アンドレ杯バトルロイヤル>
優勝 バロン・コービン
・ヒース・スレーター
・カーティス・アクセル
・ボー・ダラス
・アダム・ローズ
・ビッグ・ショー
・ケイン
・タイラー・ブリーズ
・マーク・ヘンリー
・ジャック・スワガー
・ファンダンゴ
・ダミアン・サンドウ
・ダレン・ヤング
・コナー(アセンション)
・ビクター(アセンション)
・ゴールダスト
・R・トゥルース
・ダイヤモンド・ダラス・ペイジ
・シャキール・オニール
・タタンカ

<ヘル・イン・ア・セル戦>※シェインが勝利でロウ大会のコントロール権を獲得
○ジ・アンダーテイカー
 ツームストン⇒ピンフォール
●シェイン・マクマホン

<ディーバズ王座3WAYマッチ>
○シャーロット(王者)
 フィギュアエイト
●ベッキー・リンチ(挑戦者)
サシャ・バンクス(挑戦者)

<ノー・ホールズ・バード・ストリート・ファイトマッチ>
○ブロック・レスナー
 F5⇒ピンフォール
●ディーン・アンブローズ

<6人タッグマッチ>
○国際連盟(リーグ・オブ・ネイションズ)
 ブローキック⇒ピンフォール
●ニュー・デイ

<シングルマッチ>
○クリス・ジェリコ
 コードブレイカー⇒ピンフォール
●AJスタイルズ

<IC王座7WAYラダーマッチ>
○ザック・ライダー(挑戦者)
 ベルト奪取
ケビン・オーエンズ(王者)、ドルフ・ジグラー(挑戦者)、ザ・ミズ(挑戦者)、サミ・ゼイン(挑戦者)、 スターダスト(挑戦者)、シン・カラ(挑戦者)
160405wwe6

キックオフショー

<タッグマッチ>
○ウーソズ
 スーパーキック⇒ピンフォール
●ダッドリーボーイズ

<10人タッグマッチ>
○ブリー・ベラ、アリシア・フォックス、ペイジ、ナタリア、エヴァ・マリー
 イエスロック
●ナオミ、タミーナ、ラナ、サマー・レイ、エマ

<US王座タイトルマッチ
○カリスト(王者)
 サリーダ・デ・ルソル⇒ピンフォール
●ライバック(挑戦者)

WWEオフィシャルサイト:http://www.wwe.co.jp/

レッスルマニア32特設サイト:http://www.wwe.co.jp/wm32/

WWEネットワーク:http://network.wwe.com
※生放送終了後、ビデオオンデマンド方式で視聴可能です。
※WWEネットワークは英語でのサービスです。日本語字幕はありません。

WWEネットワーク加入ガイド(日本語訳):http://wwe.co.jp/network

電子書籍版は金曜8日発売『週刊ファイト4月14日号』に収録されました。
週刊ファイト4月14日号飯伏華名中邑WM目玉NXT女子同時仙台GOLD谷川田村FMW船木長州

wf024-460wf024Chirashi-718週刊ファイト3月3日号飯伏独立新日社長交代秘策UFC舌戦まなせゆうなラウェイ巌流島アフリカ

▼クレジットカード決済、銀行振込み対応~電子書籍のご注文はこちらから!強烈最新刊440円カートへ
wf029Chirashi-718週刊ファイト4月7日号WOWOW虚脱UFCレッスルマニア谷川手記巌流島ドラディションFMW