マイク・カイル敗れる!『ACB32』+『レガシーFC』+『スーパーコンバット』

(C)ACB

 3月26日(現地時間)にロシア・モスクワで『Absolute Championship Berkut 32: The Battle of Lions』が開催された。
 このアブソリュート・チャンピオンシップ・ベルクートは2012年から精力的に大会を開催してきたロシアのMMA団体で、ロシア人同士だけではなく、ロシア勢が(ロシアから見て)海外勢と対戦するカードも多く組まれる国際的な大会だ。
 今大会はメインとセミに、ロシア人同士の王座戦が組まれたが、MMA的には、実質メインとなるのが、アメリカのメジャー選手であるマイク・カイルをロシアのポープ、デニス・ゴルツォフが迎え撃つ一戦だ。カイルはUFCやWSOFなどメジャー団体で活躍しており、日本でもパンクラスで高阪剛を葬っている。対するゴルツォフは同じくロシアでコンスタントに大会を開催しているTech-Krep FCのエースとして、ピーター・グラハム、ブレット・ロジャース、ロイ・ブロートン、ジェイムス・マクスイニーという錚々たるMMAメジャー選手に勝利しており、今後メジャー進出が期待される選手だ。試合は、カイルがテイクダウンするも、すぐにゴルツォフがスイープしてグランドで上を取り、流れるようにサイド、マウントポジションへと移行して三角締め。がっちり極まりゴルツォフが見事に一本勝ち。ゴルツォフがまた大物に勝利した。

 また、バンタム級王座戦は、M-1を主戦場にし11連勝中の挑戦者マゴメド・マゴメドフが、王者ペトロ・ヤンを判定で下し新王者に。ライト級王座戦は、12連勝中の挑戦者アブドゥル・アジズ・アブドゥルバクハボフがエドゥアルド・ヴァータニアンを金網に追い込みパンチラッシュでダウンを奪いTKO勝利で新王者に輝いた。

■ Absolute Championship Berkut 32: The Battle of Lions
日時:2016年3月26日(現地時間)
場所:ロシア・モスクワ

<ライト級王座タイトルマッチ>
○アブドゥル・アジズ・アブドゥルバクハボフ(挑戦者/ロシア)
 1R TKO
●エドゥアルド・ヴァータニアン(王者/ロシア)

<バンタム級王座タイトルマッチ>
○マゴメド・マゴメドフ(挑戦者/ロシア)
 判定
●ペトロ・ヤン(王者/ロシア)

<ヘビー級>
○デニス・ゴルツォフ(ロシア)
 1R 1分00秒 三角締め
●マイク・カイル(米国)

 3月25日(現地時間)にルイジアナ州レイクチャールズで『Legacy FC 52: Sampson vs. Schnell』が開催された。
 ASX-TVが全米生中継する北米MMAシーンを支える中堅大会であるレガシーFCだが、今大会のメインには、フライ級暫定王座決定戦が行われた。元ベラトール戦士であるクレイトン・マイと名門アメリカン・トップ・チームのマット・シュネルが王座を争った。試合は、シュネルが腕十字で見事に一本勝ちで新王者に輝いた。

■ Legacy FC 52: Sampson vs. Schnell
日時:2016年3月25日(現地時間)
場所:アメリカ・ルイジアナ州レイクチャールズ

<暫定フライ級王座決定戦>
○マット・シュネル(米国)
 1R 2分14秒 腕十字
●クレイトン・マイ(米国)

<ライト級>
○トーマス・ウェブ(米国)
 3R 1分23秒 TKO
●ショーン・ソリアーノ(米国)

<ライトヘビー級>
○ライアン・スパン(米国)
 3R 1分25秒 ギロチンチョーク
●アーロン・デイビス(米国)

 3月25日(現地時間)にプエルトリコ・サンフアンで『SUPERKOMBAT World Grand Prix I 2016』が開催された。
 事実上、K-1が活動休止となっている為、コンスタントに大会を開催しているスーパーコンバットは、グローリーに次ぐ世界的にもメジャーなキック大会となっている。地元ルーマニアだけでなく欧州各国にも進出、テレビ中継も欧州を中心とした世界93カ国で放映、特にユーロスポーツでライブ生中継されている事からも世界的には日本の団体よりずっとメジャーと言っても良いだろう。しかも、2016年からは、なんとアメリカ大陸に進出する事が発表され、なんとその第一弾はアメリカではなく、プエルトリコで行われた。今後はアメリカやメキシコ、ブラジルなどでも大会の開催を予定している。

 今大会は、当然、スーパーコンバットのエース、欧州のブンブン丸こと、カタリン・モロサヌが参戦し、イギリスのダニエル・サムを迎え撃った。身長2メートルという大型のサムが相手であるが、それでもモロサヌはいつもの様に前に出る突貫ファイト、コーナーに追い込みパンチラッシュでぐらつかせる。しかし、サムも膝蹴りで応戦。試合は非常に僅差となったが、2-1のスプリットでサムの判定勝ちとなった。しかし、負けても団体のエースであるとプエルトリコの観客は知っているのかモロサヌに大声援が飛んでいた。

 当初は、今大会はアメリカ大陸進出ということで、ジェームス・ウィルソンやジャック・メイというヘビー級のアメリカ選手達のカードが並んでいたのだが、相次いでキャンセルになり、結果、モロサヌの試合だけが、メジャー級という形になって残念だった。

■ SUPERKOMBAT World Grand Prix I 2016
日時:2016年3月25日(現地時間)
場所:プエルトリコ・サンフアン

<ライトヘビー級>
○ドミニク・トパイ(ルーマニア
 1R KO
●ビクター・ロサド(プエルトリコ)

<ヘビー級>
○ダニエル・サム(英国)
 判定
●カタリン・モロサヌ(ルーマニア)

<ライトヘビー級>
○アレックス・フィリップ
 3R TKO
●ブライアン・デイ 

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