11月12日、獣神サンダーライガーが、東京・両国の吉野家で午後2時から3時の1時
間だけ店長を務めた。
　平日でしかも両国駅から離れたところに位置しているので、人気者のライガーとはいえ集客は厳しいと思われたが、開始時刻の頃には50人以上ものファンの姿が。
　店の外で行列に並びながら、中を覗き込むと、カウンターの中でライガーが接客をしていた。
　お客さんひとりひとりに名刺を渡し、サインや写真撮影に応じている。そんな神対応をするものだから、お客さんは牛丼を食べ終わっても店から出ようとはしない。
　外で待つこと40分以上。店内に入れたのは3時を15分過ぎたあたりだった。1時間だけの店長ということだったが、延長になったようである。

　間近で見たライガーのマスクはいつもとは違い、吉野家カラーになっていて、真ん中の角には吉野家の文字。
「つゆだくのお客さまはいらっしゃいますか?」
　よく通る声と、試合同様てきぱきした動きで、カウンター内を行き来する様は、なかなかのものだった。
　キラー・カーンやグレート・カブキのように、引退後に飲食業に転身しても成功すると思わせる髙いポテンシャルが感じられた。