■ センダイガールズプロレスリング20周年記念大会
日時:7月20日
会場:後楽園ホール 観衆超満員
<第8試合 センダイガールズワールド選手権試合 30分1本勝負>
[王者]○橋本千紘
18分17秒 オブライト
[挑戦者]●朱里
※第18代王者が7度目の防衛に成功

7月20日、センダイガールズプロレスリング20周年記念大会・後楽園ホールのメインイベントで行われたセンダイガールズワールド選手権試合は、王者・橋本千紘が挑戦者・朱里を22分54秒、必殺のオブライトで破り6度目の防衛に成功した。
このタイトルマッチには、明確な伏線があった。
4月12日の後楽園ホール大会で行われたノンタイトルシングルでは、朱里が橋本をスリーパーホールドでレフェリーストップに追い込み勝利。その直後、「橋本の持つセンダイガールズワールド王座が欲しい」と挑戦を表明していた。つまり、この日のタイトルマッチは橋本にとって”借りを返す”リベンジ戦でもあった。
4月の試合は、朱里の巧みなグラウンドコントロールと関節・絞め技が橋本の爆発力を封じ込めた一戦だった。橋本は持ち前のパワーを発揮する前にスタミナを削られ、最後はスリーパーで無念のレフェリーストップ。橋本らしさを十分に出せない敗戦だった。
▼ベルトは掛けられなかったが朱里と橋本千紘の前哨戦は濃厚な15分



しかし、この日の橋本は同じ轍を踏まなかった。
序盤から真正面からの打撃戦、力比べに持ち込み、朱里の蹴りを真正面から受け止めながらも、一発一発のタックルと投げで試合のテンポを引き寄せる。朱里もローキック、ミドルキック、関節技で橋本の足を徹底的に攻め、グラウンドでは4月と同じように絞め技でペースを握ろうとしたが、橋本はロープワークや怪力で脱出し、長時間捕まる場面を作らせなかった。



試合中盤以降は、お互いの意地がぶつかる消耗戦となる。
橋本はラリアットや投げ技で畳み掛け、朱里は蹴りとサブミッションで応戦。どちらも一歩も譲らず、場内はタイトルマッチらしい緊張感に包まれた。
そして22分を超えた終盤、橋本が勝負に出る。

朱里の猛攻を耐え切ると、一瞬の隙を逃さず必殺のオブライトを炸裂。今度は橋本が完全に3カウントを奪い、4月の借りを完璧な形で返してみせた。
この勝利の意味は非常に大きい。
もし朱里が4月に続いて橋本を破り、さらに王座まで奪っていれば、センダイガールズ20周年イヤーの最高峰ベルトは外敵に流出していた。もちろん朱里は現在の女子プロレス界を代表するトップレスラーの一人だが、20周年という節目を迎えた団体にとって、最高峰王座を団体の象徴である橋本が守り抜いた意味は計り知れない。
橋本千紘は、いまや里村明衣子から団体の看板を受け継いだ存在である。
だからこそ、このタイトルマッチは単なる一度の防衛ではなく、「センダイガールズの頂点は簡単には譲らない」という団体のメッセージでもあった。

試合後には岩田美香が次期挑戦者に名乗りを上げ、8月28日の代々木第二体育館大会でタイトルマッチが決定。外敵との頂上決戦を制した橋本が、次は団体内のライバルとの戦いに臨む構図となった。
4月は朱里が技術で橋本を封じた。
7月は橋本が王者として、その経験、意地、そして団体を背負う覚悟で朱里をねじ伏せた。
リベンジを果たしただけではない。橋本千紘はこの一戦で、センダイガールズワールド王座の価値と、20周年イヤーの主役が自分であることを改めて証明したのである。
◆大会の詳細拡大版[ファイトクラブ]収録