10月10日（土）に中国山東省臨清市（さんとんしょう りんせいし）にて開催された「山东省临清市第二届中外搏击MMA笼斗对抗赛」=「第2回臨清中外ケージ争覇戦」大会メインイベントで行われたキックマッチ60kg契約戦。日本代表として昨年度のタイ国キングカップ王者の李帥虎（リー・シャイフー）選手に挑んだ森下翔陸選手「Crazy Wolf Gym」の試合結果報告が届いた。
　ゲージの中で行われる中国格闘技大会！10・10『第2回臨清中外ケージ争覇戦』日本から森下翔陸が参戦！　
　下馬評ではベテランでタイトル獲得経験も豊富なリー・シャイフー選手が圧倒的有利とされていましたが、この大舞台で森下翔陸選手選手は中国のエースを攻め捲りました。森下選手の強さに観客も引き込まれ、互いの攻防に大きな歓声が飛びました。敵地の、しかもメインイベントの完全アウェイで臆する事無く積極的に攻め続けた森下選手。新日本キック初登場でもそうでしたが、この「天才」と評される高校生ファイターの強心臓ぶりにだけは本当に驚かされます。
3R終了後の判定はドロー。中国での日本人選手の勝率に詳しい方なら、中国で中国人選手相手に本戦引分けるのがどれ程困難か知っていると思います。しかし、森下翔陸選手は中国人エース級選手を相手にそれを易々とやってのけました！　これは快挙です！

メイン戦ですので試合は延長に入り、地元中国でどうしても負ける訳にはいかないリー・シャイフー選手の土壇場の意地が僅かに手数で森下選手を上回り〔9-10〕の延長判定で敗れました。しかし、本戦は本日最大の盛り上がりを見せ、満場の会場を一番沸かせました。森下翔陸選手、弱冠18歳。見事に中国での観客3,000名動員の大会のメインイベントをしっかりと締めました。これは多分日本人で最年少記録でしょう。快挙続きの一戦でした。
森下選手本人にも大きな怪我塔はありません。ご安心ください。本体関係者も強豪のリー・シャイフー選手相手に本戦ドローに持ち込んだ森下翔陸選手の実力に驚きの色を隠せませんでした。口々に森下選手はかなりのレベルの高さだと、賞賛の言葉を述べてくれました。戦いを通じて、また拳を交えた真の日中友好の小さな一歩が踏み出せた事を嬉しく思います。
中国軽量級のトップ、リー・シャイフー選手と本戦ドローと五分に戦った森下翔陸選手は堂々と胸を張って良い、いや胸を張るべき試合だったと思います。明日夜、関空に帰国予定の森下選手。物凄い大仕事を中国で成し遂げてきました。皆さん、森下翔陸選手に心よりの賞賛をお願いいたします。
また、本戦の模様は後日、録画中継される予定です。詳しくはまたインフォメーション致します。
森下翔陸選手、海部佑岳師範、お疲れさまでした！　素晴らしい戦いでした！

写真&情報提供／CFP、チャクリキ・ジャパン

■山东省临清市第二届中外搏击MMA笼斗对抗赛
日時：2015年10月10日（土）現地時間19:30開始
主催：臨清搏大搏クラブ
協力：CFP、演武堂
場所：中国山東省臨清市
会場：臨清市灯光球場（野外球場特設ゲージ）

＜メインイベント キックマッチ 60kg契約 3分3R 延長有＞
○李帥虎（中国）
　延長判定
●森下翔陸（日本）

セコンドで帯同した海部師範の中国レポート（日中関係に思う）
「中国選手団の方々は、日本人の我々にとても親切な方々ばかりです。先程も、水餃子、餅、向日葵など「お腹空いてない？」と部屋まで持ってきてくださいました。日本では中国は反日感情があるとニュースが流れて、我々も鵜呑みにしがちですが、実際に中国に来て接すれば何が正しいがわかります。中国の方々は、街中で出会う人やご関係者も、とても親切で大切にしてくれます。一部の悪い噂話を流す人達を鵜呑みにするのではなく、実際に行って、会って交流し自分の目で見た本物を信じることが大切だなあと改めて思いました。以前一緒に行った日本選手団の方々も同じように感じたでしょうが、前回遠征試合の四川省でも中国の方々はとても親切でした。私は益々中国が好きになりました。今年は2度も中国の大会に参戦する事が出来、とても良い経験になりました。プロモーターの皆様、ご関係者の皆様、ありがとうございました。来年も是非、中国の大会に参戦したいです！」