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2026年4月18日(現地時間)、ポーランド・ワルシャワのCOS Torwarにて開催されたKSWのビッグイベント『KSW 117: Pawlak vs. Khalidov』は、2大タイトルマッチを軸に大きな熱気を生んだ大会となった。メインではミドル級王座戦、セミファイナルではヘビー級王座戦と、団体の看板カードが揃い踏み。地元ポーランドのファンが詰めかけ、終始大歓声に包まれた。
メインイベントでは、王者パヴェウ・パウラクがレジェンド マメッド・ハリドヴ を迎え撃つ形となった。45歳となったハリドヴは、KSWの歴史そのものとも言える存在であり、その挑戦だけでも大きな意味を持つ一戦である。
試合は序盤からハリドヴが積極的に前へ出て勝負を仕掛けたが、王者パウラクは冷静だった。距離管理とフットワークで打撃をいなし、試合をコントロール。ラウンドが進むにつれて流れは徐々に王者へ傾いていく。4ラウンド、ついにテイクダウンから主導権を握ると、ケージ際で押さえ込みながら強烈なエルボーを連打。挑戦者のダメージが明確になったところでレフェリーがストップし、パウラクがTKO勝利で防衛に成功した。
内容としては王者の完成度の高さが際立ったが、それと同時に、最後まで前に出続けたハリドヴの姿に、会場からは大きな敬意が送られた。KSWの象徴的存在が見せた挑戦は、結果以上の価値を持つものだったと言える。

セミファイナルでは、絶対王者 フィル・デ・フライズ がその強さを改めて証明した。挑戦者マルチン・ヴォイチクを相手に、序盤から圧力をかけてグラップリングに持ち込み、バックを奪取。そのままブルドッグチョークを極め、1ラウンド4分08秒で一本勝ちを収めた。
この勝利によりデ・フライズはKSWヘビー級王座の連続防衛記録をさらに更新。すでに“支配”と呼ぶにふさわしい領域に到達している王者の強さは、この日も揺るがなかった。短時間での決着ながら、その内容は圧倒的であり、観客に強烈なインパクトを残した。
大会全体としては、地元ポーランド勢が中心となりながらも、レジェンドの挑戦と絶対王者の記録更新という対照的なドラマが同時に描かれた構成。KSWという団体が持つ“熱”と“物語性”が凝縮された一夜となった。
そして何より印象的だったのは、勝者だけでなく、挑戦者にも惜しみない拍手が送られたことだ。強さを証明した者と、挑み続けた者――その両方を称える空気こそが、この大会の価値を物語っていた。
KSWは今後も、この熱量を武器に欧州MMAの中心として存在感を放ち続けるだろう。
■ KSW 116: Bartosiński vs. Fleminas
日時:2026年4月18日(現地時間)
会場:ポーランド共和国ワルシャワ・COS Torwar
<ミドル級王座タイトルマッチ>
○[王者]パヴェウ・パウラク(ポーランド)
4R 4分59秒 TKO(エルボー)
●[挑戦者]マメッド・ハリドヴ(ポーランド)
<ヘビー級王座タイトルマッチ>
○[王者]フィル・デ・フライズ(英国)
1R 4分08秒 サブミッション(ブルドッグチョーク)
●[挑戦者]マルチン・ヴォイチク(ポーランド)
<フェザー級>
○ダニエル・ルトコフスキ(ポーランド)
判定3-0(30-27×3)
●オレクシイ・ポリシュチュク(ウクライナ)
<ミドル級>
○アンディ・ヴルタチッチ(クロアチア)
1R 4分54秒 TKO(ハイキック・パンチ・エルボー)
●アルベルト・オジムコフスキ(ポーランド)
<バンタム級>
○マルチェロ・モレッリ(ブラジル)
判定3-0
●ヴェルレソン・マルチンス(ブラジル)
<ライト級>
○ウーゴ・ドゥー(フランス)
2R 4分59秒 TKO(グラウンド・アンド・パウンド)
●ウェリソン・パイヴァ(ブラジル)
<ミドル級>
○ルカ・ヴルタチッチ(クロアチア)
1R 0分45秒 KO(パンチ)
●ヤツェク・ガッチ(ポーランド)
<バンタム級>
○トビアシュ・レ(ポーランド)
判定3-0
●セバスチャン・デツォフスキ(ポーランド)
<フェザー級>
○ナシム・ベルアシ(フランス)
判定3-0
●ヤン・マシェク(チェコ)