12・7RISE選手インタビュー、ねぎ魔神、有松朝


ねぎ魔神インタビュー 「色んなことをキックボクシングに教えられた。ねぎ魔神を続けていくことの大切さを知りましたね」

–引退試合までもう少しとなりましたが、今の心境を教えてください。

ねぎ 心境は複雑ですね。まだ戦いたいという気持ちもありますし、次の自分のステージに進まなければいけないっていう気持ちもあるので。ねぎねぎ。

RISE WORLD SERIESにも出て、ここまで毎試合全力で死ぬぐらい本気で練習してきたので、その中で自分としてはやり切ったという気持ちが強いです。面白い試合はできるかもしれないけど上には進めないと思い自分の中で区切りをつけました。自分の中にある“キックボクシング広めていきたい”という気持ちが大きいので、今回を機に引退して次のステージに進もうと思っています。ねぎねぎ。

–引退についてご自身で決断したタイミングについて教えてください。

ねぎ RISEで戦っていく中で、自分の強さの限界が分かって、これ以上戦っても自分にダメージが大きくなるなっていう気持ちになりました。

これ以上やっても先に進めないのが分かって、違うやり方でキックボクシングを広めていこうと思い、引退を決意しました。ねぎねぎ。

–会長やジムの方に引退することを伝えた時は、皆さんどんな感じでしたか?

ねぎ 会長はあまり口数が多くない人なので、いつも通り「ああ、そうなんだ」って感じで、最後だけどいつも通り練習を本気でしてくれて、会長はあまり変わらない感じでした。ねぎねぎ。

周りの人は「もっと試合を見たかった」って言ってくれる方が多かったですね。でもやっぱり、僕は鹿児島生まれなので、皆んなから頑固だと思われているんですよね。自分が言ったことを曲げないというか。だから今回も自分が決めた事なので、そうやって何を言われても自分が決めた道でやっていきたいと思っています。ねぎねぎ。

–ご家族は引退についてはどんな感じだったんですか?

ねぎ 家族に対してキックボクシングについてはあんまり言わないでという感じなので、直接話したりはしていないんですけど、親戚の人と話した時にやっぱり親は安心しているという事を言われました。ねぎねぎ。

–これまで18戦を戦ってきた中で、印象に残った試合はありますか?

ねぎ 印象に残った試合はいっぱいありますね。毎試合全力で戦ってきた中で、1回だけミスをした試合があるんですよ。それが谷将太戦です。(2022.3.20 RISE WEST ZERO)

前日計量が終わった後に食事で体重を戻さないといけないんですけど、その時に食べ過ぎてしまって試合の時に動けなくなってしまったんですよね 笑。ねぎねぎ。

–動けなくなるほど食べたんですか?

ねぎ お腹がいっぱいで気持ち悪かったです。初めての経験でした。ねぎねぎ。

–ちなみに何を食べたんですか?

ねぎ いつも和菓子を食べるんですけど、5000円分くらい買ってずっと食べていましたし、それに牛丼とか食べました。あれだけはミスったなっていうのでだいぶ印象に残っています。ねぎねぎ。

–他に印象に残っている試合はありますか?

ねぎ やっぱりYURA戦ですかね。1番最初にダウンを取って物凄く嬉しかったんですよ。自分がダウンを取った後にYURA選手がかなりフラフラしていたので、セコンドからは「このままストップになるんじゃないか」っていう声もあったりして、少し余裕を持ち過ぎました。戦っていてYURA選手のパンチは重くないなという印象だったんですけど、いつもよりパンチが見えないというか予想外なところからパンチが入ってきて、あのパンチには驚きましたね。

そして会場の盛り上がりもすごく聞こえてきて、自分の心もどんどん熱くなって“倒してやろう”っていう気持ちも大きくなっていって。あのまま3ラウンド目に前にいかなければ勝っていたと思うんですけど、前に出るねぎ魔神の戦い方をずっと突き詰めてきたので。最後に2回ダウンを取られて逆転負けでしたが、それでもやり切った感じがしてめちゃくちゃ楽しい試合でした。ねぎねぎ。

–現在YURA選手は世界トーナメントでも活躍していますが、どのように見ていますか?

ねぎ 嬉しいですね。もしかしたら勝っていたかもしれない対戦相手があんなに大きくなって、俺がもしあの状況で勝っていたらYURA選手みたいになれていたのかな。って考えたりします。ねぎねぎ。

–選手としてやり残したことはありますか?

ねぎ やり残した事はないです。人生は短いので本当に“人生1回”と思って毎試合死ぬ気で練習してきているので、それを全部出してきているので後悔はないです。ねぎねぎ。

–先ほども話に出たように、ご自身でジム(negi-gym)をオープンされましたよね。『キックボクシングの楽しさを広げる』を仕事にしていますが、充実感はどうでしょうか?

ねぎ 自分が作りたいと思っていたジムが自分らしくできてきているので、ものすごく充実しています。Breaking Downなどの怖い人たちが格闘技で多くなってきているんですけど、そういう人たちばかりではなくて、フィットネスとして立ち寄りやすくて怖くないジムを作ろうという思いで、そういう人たちばかりがジムに入ってきてくれているので、本当に充実しています。ねぎねぎ。

–今後ご自身でジムはもちろんやっていきますが、キックボクシングへの関わり方はどうしていきたいとかありますか?

ねぎ キックボクシングに関してはまだまだ携わっていきたいと思っているので、怖くないキックボクシングを広めていきたいです。広島ではいくつかキックボクシングの大会があるんですけど、そこでレフリーをやらせてもらったり、そうやってキックボクシングに携わって“怖くない”っていうのを広めていきたいと思っています。ねぎねぎ。

–キックボクシングと言うのはねぎ魔神選手にとって“人生が変わった”競技だと思いますか?

ねぎ ものすごく変わりました。21歳でキックボクシングを始めて、それまで目標を持って生きてきたりしていなかったんですけど、キックボクシングと出会えた事で目標に向かってきつい練習でもやっていく事ができました。周りの人たちがいるからできるっていう感謝の気持ちも、色んなことをキックボクシングに教えられて、キックボクシングのおかげでねぎ魔神も出来上がりました。なので「キックボクシングってこんなに良いんだよ」っていうのを伝えていきたいです。ねぎねぎ。

–ちなみに21歳の時にキックボクシングに出会ったのは偶然だったんですか?

ねぎ 本当にたまたまです。その時サラリーマンだったんですけど、会社を転職するタイミングで散歩をしていた時に、自分の家の近くにキックボクシングジムができるっていうのを見て、そこに入ったのがきっかけでした。ねぎねぎ。

–それまで格闘技は見ていましたか?

ねぎ 一切見てなかったです。小学校の頃の年末におばあちゃんの家で、格闘技か紅白を見るとなったら紅白を見ていたくらいなので笑。それくらい格闘技に怖いなというイメージがありました。ねぎねぎ。

–そもそもねぎ魔神選手ってデビュー当時からリングネームはねぎ魔神だったんですか?

ねぎ ねぎ魔神でした。ねぎねぎ。

–それはご自身で考えたんですか?

ねぎ ジムの中では会員さんたちから「ねぎ君」って呼ばれていて、プロデビューするっていう時に会長に決めてもらいました。ねぎねぎ。

–ご自身で最初に「ねぎ魔神」と聞いた時はどういう心境だったんですか?

ねぎ 面白いなっていうのはありました笑。ねぎねぎ。

–リングネームだったりネギを持って入場したり、それがきっかけで注目された所もあるじゃないですか。反響をどう感じていましたか?

ねぎ 反響というかねぎ魔神を続けていくことの大切さを知りましたね。最初の頃の試合では「ねぎ魔神? なんじゃそりゃ。舐めてるんか」みたいな声がSNSとかであったんですけど、それでも全力で試合のためにやってきたので、そういう姿を見てくれてねぎ魔神が格闘技業界ではスタンダードになってきていますし、名前のおかげで自分の好きなネギ農家さんとも出会えましたし、“ねぎ魔神”という事で色んなことを教えてもらいました。ねぎねぎ。

–ネギの季節になってきましたが、おすすめのねぎ料理はありますか?

ねぎ やっぱり酒蒸しですね。寒い時期に白ネギは大きくなるんですけど、今年は暑さが長引いてあまり大きくなっていなかったんですよ。それでもここ最近は平年通り寒くなってきて、ようやく2週間前ぐらいにネギを掘って出荷できるぐらいの季節になったので、そこからはずっとネギを食べていますね。ねぎねぎ。

–そして12月7日が引退エキシビジョンマッチとなりますが、リングで試合を通じて見せたいものはありますか?

ねぎ ジムをやりながらってやっぱり中々練習をできたもんじゃないですね。それでも本当に限界まで練習をやってきたし、人生1回がいつ終わるか分からないので、死ぬ時に後悔しないようにやってきました。最後にねぎ魔神らしい試合で全てを出して戦うので、ねぎ魔神らしさをまた見てください。ねぎねぎ。

–最後の相手に翔真選手を希望した理由を教えてください。

ねぎ 翔真選手といつか戦いたいと思っていたんですけど、インスタを見ていると翔真選手ってお茶目な所があるんですよ。そういう所をジムの仲間もずっと見ていて、翔真ファンが増えてきているのでそれを阻止したいです 笑。ただ本当に良い選手だと思っていて、翔真選手の戦いを見ていても試合中に笑顔になったり楽しそうに試合をするので、そんな選手と戦ったら絶対に盛り上がる試合になるだろうなと、最後にねぎ魔人らしい戦いになるだろうなって思うので、そこで選ばせてもいました。ねぎねぎ。

–最後にRISEとRISE WESTのファンの皆様にメッセージをお願いします。

ねぎ ねぎ魔神はこれが最後に試合になります。試合では最後かもしれないですけど、ねぎ魔神としてはまだまだキックボクシングに関わりながら生きていくので、まだまだ楽しみにしていてください。ねぎねぎ。


《有松朝インタビュー「その気になれば何でもできるんだよ」という試合を見せたいです》

–早速ですが復帰を決意した理由を教えてください。

有松 最近のRISE WESTを客観的に見ていて、上手い選手は多いと思うんですけど、お客さんが入っていなかったりするんですよね。僕もずっと参戦している身だったので、盛り上がっていて当たり前というのが当時の認識だったんですけど、今を見ると熱の部分であったりとか、お客さんに伝わるものが何か足りていないのかなと思い僕が一肌脱いで体現しようと思いました。元々何かしらの挑戦をしたいなと思った時に、できるのが今年か来年かなと思って、色んなタイミングが相まって今年復帰になった感じですね。

–会場の熱とかはご自身がセコンドについたりしている時に感じたことですか?

有松 そうですね。あとは僕が他の選手にそもそも興味があまりないっていうのもあるんですけど、興味を持つまでに至らないって事はそれまでの選手じゃないですか。でも以前から知ってくれている人からすると、どうしてもそこと比較されちゃうというか「前はこうだったのにな」っていう声を聞いていると、もちろん嬉しい気持ちもある反面、今の選手たちをもっと頑張らせないといけない思いもありますね。

–なるほど。今の選手に色々教えたり、盛り上げるパターンって他にもあると思いますが、最終的にした決断が“自分で体現する”っていう事だったんですか?

有松 あまりこういう言い方をするのは好きじゃないんですけど、今の子って精神的に打たれ強い子が少ないと思うんですよ。だから背中で見せてあげた方が伝わるかなと。僕も器用なタイプではないから、1番しんどいけど手っ取り早いと思いました。

–今回の復帰に向けて、準備はいつごろから始めていましたか?

有松 今年から見えないところで本格的にジムワークは再開していて、特にやろうって決めた3月末からは本腰を入れてやってきました。

–本腰を入れてやってみて、自分の身体が想像と現実で違うところはありましたか?

有松 昔の感覚っていうのは一切捨てたわけではないんですけど、そこをあてにせずに現状と向き合ってコツコツ積み上げてきました。だから理想がないと言えば嘘になりますけど、動けなくて当たり前なので、そんなことを考えても仕方がないので出来ることを増やしてきました。

–色んな試合を経験したり見てきたりしてるじゃないですか。その辺は考えながらやれている感じですか?

有松 最初は色んな知識があるからパーツが噛み合わなかったんですよね。これはできるけどこれがダメで、こっちを意識したらこっちがダメになってみたいな。そこが夏くらいに段々と合ってきたような感じです。

–試合に向けて仕上がってきているという事ですね。

有松 そうですね。実際に実践練習も踏まえて、圧倒的に前と比べてできる事は増えているので、本番を楽しみにしてほしいです。

–練習は自分のジムで練習しているんですか?

有松 そうですね。僕がジムにいるので、外部からトレーナーや選手を招聘して練習しているような感じです。

–もう追い込みは終わりましたか?

有松 今日がラストですね。体重調整は現役の頃の半分くらいなのでそこも大丈夫そうです。昨今の色々な問題を反面教師にしています 笑。

–試合まであと1週間ぐらいになりましたけど、不安や楽しみな気持ちは何が一番強いですか?

有松 もちろん楽しみの方が圧倒的に強いです。不安がないと言えば嘘になりますけど、不安の方が勝っていたらたぶんやらないじゃないですか 笑。

–今回の対戦相手は泰良拓也選手ですけど、対戦相手の印象について教えてください。

有松 久しぶりにやるにしては実力がある選手が来たなと思いました。でも自分がやるなら強い選手の方が良かったので、純粋に試合を受けてくれて感謝しています。

–ファイトスタイル的にはいかがですか?

有松 結構噛み合うんじゃないかなと思います。攻撃力もありますし、今年のRISE WESTの中では1番面白い試合ができそうな相手と思います。

見てる人たちに本当に伝わる試合をしたいです。

–今の答えと重複してしまうかもしれないのですが、今回の試合では勝ちを見せたいのか、面白い試合を見せたいのかなど、自分の中にテーマはありますか?

有松 ちょうどこの間、ジャッジに関する伊藤代表の記事みていたんですけど、競技としての本質が競技上“倒しにいかないとお客さんに伝わらない”と思ったんですよね。もちろん勝つっていうのが大前提ではありますけど、多少のリスクを取ってでも絶対に今回は倒してお客さんに面白さなどが伝わるような試合にしたいです。僕の試合を始めて見る人も多いと思うので、「その気になれば1年もあれば何でもできるんだよ」っていう事を言い続けられるように、そういう試合を見せたいです。

–久しぶりの試合でメインとなりましたね。

有松 いやー 笑。何となく覚悟はしていましたけど、逆に他の選手にないものを自分ら2人には求められているんだろうなとは思っているので、そこの期待に応えるというか、期待を超えるような試合をするつもりです。普通の試合をして綺麗に勝とうとは1%も思っていないです。

–今回の試合が終わらないと分からないと思いますが、選手としての今後の目標や思い描いているものはありますか?

有松 終わってみないと何とも言えないですけど、お客さんが今後も見たいかそうでないかは試合を見て判断してもらえたら良いんじゃないかなっていうのはあります。やるにしても長くやるつもりもないですし、実際に試合をして「6年ぶりだしこんなもんだよね」で終わるのか。またこの先を見てみたいと思ってもらえるのか。お客さんが試合を見てそこを判断してもらったら良いんじゃないかなとは思っています。

–復帰に関して言うと、元同門の先輩である裕樹選手も今年復帰しましたよね。復帰をして既に2試合戦っていますけど、そこについてはどのような感想を持ちましたか?

有松 一緒にトレーニングをさせてもらったこともあるんですけど、コンディション管理という面では年齢も年齢なので、以前と違う部分は多々あるから、調整方法とかで参考になる部分はありますね。ただ裕樹さんの場合は、また王座に返り咲こうと取り組んでいるのもあるから、刺激をもらえる部分はもちろんあるんですけど、今のトップどころを見ると凄い挑戦をしているなという印象があります。

–彼は彼の道があるという感じですかね?

有松 僕も真似をしようとは思わないです 笑。

–最後にファンの皆様に復帰に向けたメッセージをお願いします。

有松 実際にカード発表されて、想像以上の反響をいただきました。チケットが早期完売してしまって、来れない方もいるんですけど、見ている人たちにここ数年で1番の勇気やパワーを与えられるような試合をしようと思っています。試合まで残り1週間で己を研ぎ澄まして、当日爆発させるので楽しみにしていてください。

■ RISE WEST.28
日時:12月7日(日)
会場:福岡・西鉄ホール

<第7試合 メインイベント -62kg契約 3分3R>
泰良拓也(パウンドフォーパウンド/第4代HOOST CUPフェザー級王者、第5代HOOST CUPライト級王者)
vs.
有松 朝(SBHキックボクシングジム)

<第6試合 セミファイナル ミドル級(-70kg)3分3R>
川内参星(JACK GYM/KPKBスーパーウェルター級王者)
vs.
谷 将太(All-out)

<第5試合 ねぎ魔神引退エキシビションマッチ 2分2R>
ねぎ魔神(ネイバーズキックボクシングジム/ミドル級12位、元PRINCE REVOLUTION-70kg王者)
vs.
翔真(SEED GYM/ミドル級10位)

<第4試合 バンタム級(-55kg)3分3R>
冨永武聖(REVOLT)
vs.
永峯麗人(インタージム谷山)

<第3試合 フライ級(-51.5kg)3分3R>
南原士龍(龍士會)
vs.
林 功太郎(山口道場)

<第2試合 ライト級(-63kg)3分3R>
陵太郎(リアルディール)
vs.
山本涼也(MMA RANGERS GYM)

<第1試合 フェザー級(-57.5kg)3分3R>
松岡賛侍(ネイバーズキックボクシングジム)
vs.
岩鶴城一楼(KOGスポーツジム)