2025年11月7日(金)、バーレーン・イーサタウンのハリファ・スポーツ・シティで開催される「BRAVE 100」。
そのメインイベントで、バンタム級世界王者ボリスラヴ・ニコリッチが初防衛戦に挑む。
王者として臨むニコリッチにとって、この一戦は重圧ではなく、むしろ闘志を燃え上がらせる原動力だ。
前回のBRAVE CF96(6月開催)では、地元セルビアの観衆の前でニコラス・フエンデを“ニンジャチョーク”で仕留め、悲願の世界王座を戴冠した。
あれから4か月、32歳の王者は再びベルトを懸けてケージに上がる。挑戦者はバーレーンの英雄ハムザ・クーヘジ。国内人気No.1のファイターだ。

ニコリッチは、今回の初防衛にあたり、「真の戦いは相手だけではなく、自分自身との闘いでもある」と語る。
「チャンピオンであるというのは、“どこで戦うか”ではなく、“誰として戦うか”だ。
本当の王者は観客や国、環境に頼らない。どこであろうとケージに立ち、自分を証明するものだ。」
セルビア・ノヴィサドのCDS代表として戦うニコリッチにとって、敵地バーレーンは“障害”ではなく“機会”だ。
観客の多くはクーヘジを熱狂的に応援するだろう。しかし、ニコリッチはそれを恐れるどころか、力に変えるつもりでいる。
「観客がハムザを応援するのは当然だし、彼をリスペクトしている。でも、それを気にしてはいない。
むしろ、その歓声を聞きたい。その熱気を自分のモチベーションに変えるつもりだ。」
この姿勢は、王者としては異例だ。
チャンピオンの立場でありながら、あえて挑戦者のメンタリティを持ち続けている。
「自分は王者だが、あくまでアンダードッグ(挑戦者)の気持ちでいる。
その感覚が自分を研ぎ澄ませる。守るよりも“勝ち取る”意識で戦う。
それが自分を動かしている原動力だ。」
ニコリッチのキャリアは、常に飢えと闘志の象徴だ。
自らを証明するため、幾多の困難を乗り越えてきた。
そして今回も、敵地バーレーンで国民的英雄と相対することで、その覚悟を再び示そうとしている。
「この試合は大きな挑戦だが、それを受け入れている。
バーレーンのファンの心を折るために戦うわけではない。
むしろ、彼らの心を掴みたい。試合が終わったとき、彼らにも自分を称えてもらえるようにしたい。
結局、リスペクトというものは国境を越える普遍的なものだから。」