[週刊ファイト6月26日号]収録 [ファイトクラブ]公開中
▼新日本DOMINION 王座移動ラッシュ H.O.T急増員DOUKIお前もか!
photo & text by 西尾智幸
・HOTみるみる増員し10名に
・棚橋弘至勝利もあっけない幕切れ
・金丸義信みえみえの計画的欠場
・DOUKI復帰も闇落ちしHOT入り
・石井智宏&タイチ好連携ベルト奪取
・ボルチンオレッグ念願のシングル戴冠
・DフィンレーとEVILチェーンマッチで決着
・Gキッド辻陽太を破り新日魂見せる
・止まらない後藤革命V7
・本当にこれでいいのかHOTの乱入劇
・棚橋社長の公約はいずこへ?
・内藤哲也の影響?好カードも観客数減
新日本DOMINION 王座移動ラッシュ H.O.T急増員DOUKIお前もか!
■ DOMINION 6.15 in OSAKA-JO HALL
日時:2025年6月15日(日)14時開始(第0試合は15時30分)
場所:大阪城ホール
観衆:6,525人
新日本プロレス上半期の大一番、DOMINIONが今年も行われた。
梅雨も一時休息となり、足の運びやすい天気に。試合も、5大タイトルマッチや因縁のデスマッチ、棚橋弘至ファイナルロードなど盛りだくさんの大会となった。また、結果的にサプライズもあり、場内が盛り上がったのは確かだが、観客動員数だけ見るとここ近年では一番少なかったのはちょっと気になった。その件については最後に触れたいと思う。
まずは、試合の結果報告から書いていきたい。
止まらない後藤革命‼ 激闘の末難敵鷹木信悟を撃破しV7達成
<第9試合 IWGP世界ヘビー級選手権試合 60分1本勝負>
<王者>○後藤洋央紀
28分25秒 後藤革命⇒片エビ固め
●鷹木信悟<挑戦者>
※後藤が7度目の防衛に成功
2月11日に同じ大阪の地で、ザック・セイバーJrに挑戦し、ベルトを戴冠した後藤。その後、この大阪城までの4か月間で、6度も防衛し今回の防衛で通算7度の防衛に成功。もちろん、これはIWPG世界ヘビー級王座の防衛記録を更新中である。
試合は、どっちが勝ってもおかしくないほど激しい闘いとなったが、序盤はお互いエルボーや蹴りで体力を奪っていく。鷹木がブレーンバスター、後藤はバックドロップと大技も出だしたあと、場外に戦場を移す。後藤がフェンスを使った1人消灯を食らわせた。再びリング上では、後藤が裏GTR、ランニングラリアットを見舞うと、鷹木はネックスクリュー、スライディングラリアットで後藤に追撃。その後も、技の読み合い、掛け合いが続く。
終盤で、鷹木はパンピングボンバー、バーニングドラゴンで勝負をかける。それでもカウント3を許さない後藤。
最後は、後藤がGTRからヘッドバットを乱打。そして裏GTRの体勢から、鷹木の腕を掴んで体勢をひっくり返しGTRを食らわす新技、「後藤革命」で鷹木をマットに沈めた。
ゲイブ・キッド涙のグローバル王座戴冠!新日本を背負う覚悟
<第8試合 IWGP GLOBALヘビー級選手権試合 60分1本勝負>
<挑戦者>○ゲイブ・キッド
23分25秒 レッグトラップ・パイルドライバー⇒体固め
●辻陽太<王者>
※ゲイブが第5代王者となる
今年2月、同じ大阪の地で、両者ノックダウンで引き分けた両者。その闘いの続きを行った!(2025年2月11日エディオンアリーナ大阪より)
ゲイブのハートは相変わらず熱い! L.A道場で柴田勝頼に鍛えられ、その後野毛道場に行き、辻と同じ釜の飯を食べ、そして今がある。
ゴング前に固い握手。場内は五分五分の両者へのコール。いきなりゲイブが仕掛け、辻の顔面を張り高速のバックドロップ。たまらず場外に逃げた辻にトペ・コンヒーロ。リングも戻るも辻はゲイブをエルボーで場外に落とし、フォスベリー・フロップを見舞い、両者譲らない。
そのまま、場外でやり合うふたり。ゲイブがブレーンバスターをかけようとするが辻が回避。その段階で場外カウント19まで進んでいた。まさの両者リングアウト?! しかし気付いたふたりは慌てて生還しギリギリセーフ!
そのあと、会場が超ざわついた事故が起きた。ゲイブがコーナーからのセントーンを敢行した際、目測を誤って辻の上を越えてそのまま落下。変な落ち方をし大きくバウンドした。ゲイブは後頭部を抱え暫く悶絶。試合後、バックステージでゲイブ自ら「あのトップロープからのセントーンで記憶が飛んでしまった。自ら進んでやったにも関わらず、後はおぼろげな記憶しかない。トップロープからのセントーンはもう封印しないとな。バカげたことをした」と語っている。
しかし、そのあと朦朧とした意識の中で、バックドロップ、辻はトペスイシーダ、ゲイブムーサルトアタックやジャイアントスイングからの逆エビ固め、今度は辻がパイルドライバー、マーロウクラッシュと一歩も引かない攻防。トドメとばかりにジーンブラスターを決めにいったが、膝で迎撃。そして最後は、必殺のレッグトラップ・パイルドライバーで勝負を決めた。試合後、ゲイブは次の対戦相手に棚橋弘至を指名した。
DOUKI復活も闇落ちHOT増員 ボルチン・タイチ&石井智宏王座奪取
<第0試合 20分1本勝負>
○村島克哉 嘉藤匠馬
8分15秒 逆エビ固め
●安田優虎 永井大貴
ヤングライオンたちの気合の入った闘い。ラストは、お約束の逆エビ固めで終了。
ヤングライオンでも、もう少し技のバリエーションを増やしていいのではと・・・。
黒パンツに技は、ほぼボディースラム、ドロップキック、逆エビだけってもうそんな時代ではないかなと思う。ちょっと髪型が違う程度の違いじゃ、遠めだと誰か見分けもつかない。今や新人女子でも、もう少し派手な技を使う。
<第1試合 30分1本勝負>
○SANADA 成田蓮 高橋裕二郎 X=ドン・ファレ
6分44秒 ギターショット⇒体固め
●ドリラ・モロニー クラーク・コナーズ チェーズ・オーエンズ 石森太二
アニメキャラのような衣装で登場したSANADA。これで試合をすると思いきや、知らん間に脱いでいた(笑)。Xはバッドラック改め、ドン・ファレ。もっと凄い選手がでるのかと期待したいたので、普通やんって感じではあった。最後はチェーズ・オーエンズも裏切り、SANADAのギターショットがモロにドリラ・モロニーの頭を直撃し試合を終わらせた。
<第2試合 30分1本勝負>
○ザック・セイバーJr 大岩陵平
11分23秒 ヨーロピアンクラッチ
●海野翔太 エル・ファンタズモ
海野翔太は、一皮むけたというか、2月の大阪大会で、自ら頭を丸めてから4か月。特に大阪での厳しいブーイングが今回は消えていた。
内藤哲也も一時期浴びていたブーイング。最後まで起こっていたのも大阪だったが、ファンの目線が変わったのは確かだろう。この日は負けたが、ここからの海野に期待!
<第3試合 棚橋弘至ファイナルロード~継(つなぐ) 30分1本勝負>
○棚橋弘至
9分30秒 エビ固め
●上村優也
お互いコーナーからの技はかわし合い、棚橋が低空のドラゴンスープレックスを決めるも、上村がフランケンシュタイナーから腕ひしぎにきたところを、棚橋が力で押し潰すような形で強引にフォール勝ち。
場内の空気が出来上がってなかったので、ちょっと味気ない感じはした。
棚橋社長、歩くのも大変そうだけど、ひざ大丈夫かな?