[週刊ファイト10月18日]期間 [ファイトクラブ]公開中
▼GLEAT大阪MEGA 中嶋勝彦&田村ハヤト防衛 飯伏幸太リコシェ参戦
photo & text by 西尾智幸
・今大会は色んな意味で鳥人間コンテスト
・恒例になりつつある「ザコ」記念撮影
・「もうやめて!」と何度も叫ぶリンダマン
・ストハー卒業の山村武寛気合十分でT-Hawkに挑む
・グラップリング賛否出あり!関根シュレックは秒殺勝利
・愛鷹亮卒業と入団の記念試合なんだけど…
・どこからでも飛んでくるラスカルズが王座戴冠
・円広志もひれ伏せる程飛んで飛んで回って回る試合
・田村ハヤトPブードロー意地のラリアット合戦に激勝
・UWF中嶋勝彦-船木誠勝はヒクソングレーシー戦?
・この空気、なんとかしろ!とリンダマンに無茶振り
GLEAT大阪MEGA 中嶋勝彦&田村ハヤト防衛 飯伏幸太リコシェ参戦
■ GLEAT VER.MEGA in OSAKA
日時:2024年10月6日(日) 17時開始
会場:大阪・エディオンアリーナ大阪・第1競技場(大阪府立体育会館)
観衆:1078人
GLEATがバージョンMEGAとして、昨年の両国に続き、エディオンアリーナ大阪・第1に初進出。三大タイトルマッチにグラップリングマッチ、飯伏幸太、リコシェらも登場し、全10試合というまさにメガ盛りの大会となった。
今回は、流れのまま第1試合から完全網羅で、感じたまんまを率直にお伝えしたい。
まず、17時を過ぎると、大きなビジョンでカウントダウンが始まり、0になったら所属選手全員がステージに登場。そして、名前を順に読みあげられてリングインしていった。
選手代表として、渡辺壮馬が簡単に挨拶。そして観客と一緒に「みんなでGLEATしようぜ!」で闘いの火蓋が切られた!
《第1試合 20分1本勝負》
○KAZMA SAKAMOTO
クワイエット・ストーム
ミルコ・モーリ
ニコ・インベラルディ
6分51秒 ハーフパッケージ・パイルドライバー⇒片エビ固め
鬼塚一聖
ジュンジェ
●JDリー
ジェシー・クイーン
いやぁ、今大会は色んな意味で〝鳥人間コンテスト″である。ジェシー・クイーンは見た目で分かりやすいが、このあとも鳥さんでも飛ばないような飛び方をするヒト大集合だ(笑)!
モーリとインベラルディの連携とバネは凄い。それにリーもクイーンも飛ぶ。クイーンは更にセクシーヒップで翻弄したり、リーに強引にキスをするなど逆セクハラなお色気殺法で相手の動きを封じた。最後は、SAKAMOTOがパワーボムからハーフパッケージ・パイルドライバーと力でねじ伏せたが、オープニングマッチとしてはグレートで、もっと見ていたい闘いだった。
《第2試合 20分1本勝負》
河上“ファイヤー”隆一
○ブラスナックルJUN
8分48秒 ブラスナックル攻撃⇒片エビ固め
●鈴木鼓太郎
大門寺崇
いきなり奇襲をかけられた鼓太郎&大門寺。場外のあと、リングに上げられると鼓太郎の額に「ザコ」と書くJUN。過去に多くのベルト戴冠をしてきた鼓太郎にまでザコ扱いとは、いやはや。
しかし鼓太郎もこのままでは終われない。鼻血を出しながらも、ブルーディスティニーを決め、タイガードライバーでトドメかと思われたが、河上が椅子で殴打。そしてJUNはブラスナックルを取り出し鼓太郎に一撃しTHE END。最後に恒例になりつつある「ザコ」記念撮影で締めた。
《第3試合 30分1本勝負》
○T-Hawk
7分1秒 丸め込み
●山村武寛
9月の大阪大会で完全にストハーから卒業した山村。その中で、お互いにシングルがやりたいと実現したのがこの一戦。試合前、既に山村の気合が感じられた。また、T-Hawkのチョップ、張り手の一発一発がいつもに増してエグイ。バチバチの闘いになったが、最後は一瞬の丸め込みでT-Hawkに軍配が上がった。
《第4試合 20分1本勝負》
エル・リンダマン
○オクタゴンJr
ファビー・アパッチェ
12分49秒 ドラゴンカッター⇒片エビ固め
MICHIKO
クリス・リッジウェイ
●サム・アドニス
これまた個性的なメンバーが集まった。序盤、クリスの執拗な腕攻めに「もうやめてー!」と何度も叫ぶリンダマン。これまた、オクタゴンJrは、飛びまくり! クルクルと横向きに回りながら場外に飛ぶさまに会場も沸く。
フィニッシュは、オクタゴンJrがドラゴンカッターでアドニスの長身をぶった切った!
《第5試合 GLEAT MMAグラップリングルール対抗戦~契約体重:無差別(5分1ラウンド/引き分けあり 判定・延長なし)》
◎先鋒戦
△中村大介(時間切れ引き分け)竹浦正起△<東京Sabres>
◎次鋒戦
○関根“シュレック”秀樹(0分30秒 ヒザ十字固め)●寒天マン<東京Sabres>
◎大将戦
△飯塚優(時間切れ引き分け)宇野薫△<東京Sabres>
※1勝2分けによりGLEATの勝利
グラップリングによるMMAマッチ。田村潔率いるチームGLEATと青木真也率いる東京Sabresの3本勝負。グラップリングはなかなか極まらないと地味なグランドの攻防になり、客席もシーンとする。また次鋒の関根と寒天マンの体重差は40kgもあり、寒天マンの不利は明らか。
試合は案の定30秒で終わった。しかも極まった瞬間に即タップだったので、リングサイドで目の前で見ていた記者もそうだが、セコンドすら「え?」って感じになり、関根が「膝十字」と言ってやっと納得、なので写真を撮る間がなかったほど。リングサイドにいるひとがそうなのだから、客席は何が起こったか解らないのは当然。大将戦も特に見せ場なく5分が経過して終了。
あとで、Youtubeの配信を見てみたが、コメント欄も盛り上がっていない。純プロレスファンからするとルールが分からず「プロレスじゃないよね?」「UWFルール?」「これはいらない」「解説がいる」「トイレ行ってくる」などが多く、称賛するコメントが少なかったのは残念。
《第6試合 30分1本勝負》
愛鷹亮
○飯伏幸太
高橋幸光
菊タロー
8分47秒 カミゴェ⇒片エビ固め
田中稔
●伊藤貴則
池本誠知
通天閣下
飯伏がGLEATに帰ってきた。先日DDTを欠場していたので、この日はどうなのかと心配していたが、無事に出場。伊藤と対峙する事が多かった。池本と愛鷹も相変わらずのバチバチで、そこにコミカルな菊タローなど役者揃い。最後は、飯伏がカミゴェを伊藤に炸裂させ試合は終了。
しかしこの試合の本来の意味合いは、飯伏プロレス研究所を辞め、10月1日よりGLEAT所属選手となった愛鷹の壮行試合であった。確かに、選手登場前のリングアナのコールでは「愛鷹亮飯伏プロレス研究所卒業&GLEAT入団記念試合」とは言っているが、それ以降そこにスポットは当たらず、試合後マイクもなく飯伏が何やら声をかけ、愛鷹は涙しながら返事をしていた。
ただこれも、リングアナのコールを全部真剣に聞いている観客少ないと思うし、コアなGLEATファンはストーリーを分かっているが、普段こない観客は1分も何を話しているのか分からない状態は案外長い。最後にマイクを通して、しっかり気持ちを伝えて欲しかった。試合数が多いので、いつもと違いマイクを端折っているのは解るのだが・・・。