元ボクサー袴田巌さん裁判最後の訴え 古館伊知郎 飯田覚士 小室等

 今月の26日、1966年に静岡県で起こった一家4人強盗殺人事件で死刑が確定した、元プロボクサーの袴田巌さん(88)に、再審公判の判決が言い渡される。9月26日の判決を前に、日本弁護士連合会と再審法改正をめざす市民の会が19日、日比谷公園大音楽堂で『今こそ変えよう!再審法~カウントダウン袴田判決』と題した2部構成によるイベントを開催した。

 第1部では袴田さんの姉のひで子さん、日弁連会長の渕上玲子さんらと共に、日本プロボクシング協会・袴田巌支援委員会の面々が登壇。元世界王者の飯田覚士さんは「袴田さんが犯人にされたのはボクサーに対する偏見があった。そこに怒りを覚えて支援活動に参加しました。検察官、裁判所がやっぱり間違っていたなと、しっかりした判決を出してほしい。もう再審が続かないように願っています」とメッセージを送った。

 第2部はフリーアナウンサーの古館伊知郎が再審制度や検察をメッタ斬り。
「検察はストーリーを紡ぐのがうまいじゃないですか。ある意味、悪のウォルトディズニーだなと」
「自分は間違ってないと考えている検察は、兵庫県の斎藤知事にそっくり」
「冤罪は心の拉致問題」

 稲田朋美さん、周防正行さん、村木厚子さん、村上一博さん、津田大介さんと共に、冤罪で有罪になった人を救済するために裁判をやり直す、再審制度に関する法整備の重要性をアピールした。

 締め括りには、子供ばんどのうじきつよし、小室等らによる獄友イノセンスバンドが登場。
 2500人の観衆を魅了した。

撮影・文 シン上田