レキオバトル名護 vol.7!ナオキ・プゥアンタオムエタイKO勝ち!真剣勝負ならではの残酷な100秒となった!

<第18試合 メインイベント 67.5kg契約 3分3回戦(延長1R)>
● 涼矢(リョウヤ/エボリューションムエタイジム/INNOVATIONウェルター級1位/67.3kg)
 TKO 1ラウンド 1分40秒 肘打ちによる裂傷でドクターストップ
○ ナオキ・プゥアンタオムエタイ(タイキック宇治/67.5kg)

現在、レキオバトルの看板エースとして第5回(2023年2月5日)、第6回(2023年9月3日)興行のメインイベントを任されてきた涼矢が挑む半年ぶりの試合。相手は、タイキック宇治のジム名とナックムエ(ムエタイ選手)的なリングネームの通り、ムエタイスタイルを全面に打ち出すナオキ・プゥアンタオムエタイ。ルールは、肘打ちあり、首相撲無制限のレキオバトル・ムエタイルールだ。

青コーナー、ムエタイの流儀に倣いモンコン(ヘッドバンド)とパープラチアット(腕輪)を装着したナオキは、本場タイに長らく滞留してムエタイを修めた山田秀行会長がリングのロープを押し下げ、タイ式の流儀でトップロープを跨いで入場。赤コーナー、涼矢は、ロープ中段を潜ってリングイン。フルコンタクト空手の全国クラスで活躍してきた涼矢のキックボクシングとナオキのムエタイではっきりと色が分かれた個性が対峙する。

試合開始のゴング。スイッチタイプの涼矢がサウスポースタイルに構えると、これを分かっていたかの様にナオキは、左構えの相手に有効な右ミドルキックを即時放つと鋭い乾いた音を発してヒットする。するとすぐに涼矢はオーソドックスに変化。これにナオキはまた右構えに入り易い左ミドルキックを放つ。これに強い右ローキックをリターンする涼矢。緊張感で静まり返った場内にピシっと炸裂音が鳴り響く。180cmと長身のナオキにパンチを打ち込みたい169cmの涼矢は、左ジャブをヒットするが、ナオキは左前蹴りで追随を許さず、積極的に左右のミドルキックをヒットさせる。そんな中、ロープ際、涼矢が深くステップしての右ストレートをヒットさせると上体を仰け反らせ多少のダメージを感じさせる動き。涼矢は、再度、今度は左フックを飛び込んで当てる。ラウンド中盤に差し掛かろうとした時、両者は、首相撲的に組み合うがこれはすぐにバラける。が、しかし、離れたところで和田良覚レフェリーがタイムストップをかける。そして、ドクターを要請。ニュートラルコーナーで涼矢が検診を受ける。特に大きなモーションもなかったのようでありながら、ナオキが左肘を縦に振り上げて、このドクターチェックが我が左肘により斬り裂いたことをアピール。長らくかかることもある医師と主審の判断は、ほぼ瞬時に試合続行をよしとせず、和田レフェリーが大きく両手を振ってテクニカルノックアウト決着を決定する。1ラウンド中盤1分40秒、試合は様子見の段階で呆気なく幕が閉じる。フルラウンド、ノンストップに動き続けたこの前の公式戦2試合(翔龍×本田樹、じゅえる×ロウ・イツブン)が熱戦だっただけに、あまりに対照的、真剣勝負ならではの残酷な100秒となった。

ナオキのリング上マイクコメント

タイキック宇治から来ましたナオキ・プゥアンタオムエタイです。今日は、こんな素敵な大会に呼んでいただいて、しかもメインでやらせていただいて、本当に素敵な経験をさせていただきました。(地元選手の涼矢が呆気なく敗れたことで)ちょっと会場の空気がアレですけど……(ここで和田レフェリーが「そんなことないよ、大丈夫だよ」と、しっかりと技で勝ったのだから胸を張れと促す。すると満員の場内から沖縄特有の指笛が鳴り響き大拍手が起こる)試合前からすごく研究して、パンチじゃ勝てないからムエタイらしく膝と肘と首相撲を特に練習して、なんとかそれを発揮して勝つことができました。ありがとうございました!

<第17試合 スペシャルエキジビジョンタッグマッチ レキオバトル謎ルール>
レオナ・ペタス(THE SPIRIT GYM TEAM TOP ZEROS/LARA TOKYO/K-1スーパーフェザー級王者、元Krushスーパーフェザー級王者、2016年英雄伝説アジア60kgトーナメント優勝)
砂辺 光久(スナベ ミツヒサ/reversaL Gym OKINAWA CROSS×LINE/初代PANCRASEストロー級、初代フライ級、初代スーパーフライ級王者)
松倉 信太郎(マツクラ シンタロウ/team VASILEUS/K-1ミドル級王者、K-1甲子園70kg級2009王者、WPMF世界スーパーミドル級王者、KNOCK OUT-BLACKスーパーミドル級王者)
安本 晴翔(ヤスモト ハルト/橋本道場/WPMF世界フェザー級暫定王者、WBCムエタイ日本フェザー級王者、元INNOVATIONスーパーバンタム級王者、元KNOCK OUT-REDフェザー級王者)

<第16試合 スーパーバンタム級(55.34kg) 3分3回戦 レキオバトルキックボクシングルール>
△ 翔龍(ショウリュウ/エボリューションムエタイジム/55.2kg)
 判定1-0(30-29、29-29、29-29)
△ 本多 樹(ホンダ タツキ/ReBORN経堂/54.9kg)

K-1王者のレオナ、松倉、RISEトップランカーでムエタイ世界王者の安本、パンクラス3階級制覇王者の砂辺と豪華絢爛な4名が今回のレキオバトル参戦とは発表していたものの、実際何をやるのかは当日まで不明。大川豊治リングアナの呼び込みで個別にリングインしつつ行われるのは、レオナ&砂辺×松倉&安本、超異色のタッグマッチ、3分2回戦、ルールは、キックボクシングのようでいながら謎というサプライズだった。

各人、それぞれが保持するチャンピオンベルトを肩にかけリング上に勢ぞろい。壮観ではあるのだが、砂辺のベルトがおかしい。それを和田良覚レフェリーが「砂辺、お前、パンクラスのチャンピオンなのに何だそのベルト!?」と突っ込む。よく見ると砂辺のベルトは、玩具の仮面ライダーゴーストのもの。どうやら4選手の中で現役王者ではない砂辺独特のパロディー。

試合開始のゴング、まずは、レオナ×安本、同じ3月に行われるK-1×RISE対抗戦の前哨と言っていいものか? 実力者同士、鋭い動きで流石のテクニックを披露する中、安本がレオナ組の赤コーナーに近づくと、コーナーに控える砂辺がレフェリーの死角をついて背後から攻撃。これに苦笑いの安本は、松倉にタッチ。

元の同門(バンゲリングベイ・スピリット)でもあるK-1王者同士、レオナ×松倉は、かつて知ったるだけにより激しくパンチと蹴りを交換するが、松倉が赤コーナーに近づくと、またも砂辺がエプロンから蹴撃。和田レフェリーから注意を受けると、むくれた砂辺はコーナーから降りてジャッジ席に座り、メガフォンで「がんばれー」とただただ声援を送るだけ。そんな中、体格で勝る松倉がレオナを滅多打ちにしてピンチとなり、レオナが砂辺にタッチしようとしても砂辺は無視。過去2回、レキオバトルのEXマッチで戦った上での友情タッグかと思いきや酷い砂辺。そんな中、1ラウンド終了のゴング。

2ラウンド開始、順番的に砂辺の出番だが、先ほど同様、しかとを決め込んでいる。ここで大川アナは「砂辺選手、リングに上がらないとファイトマネーが出ません」と放送。嫌々の砂辺×安本。異次元対決で砂辺はオープンフィンガーグローブ、安本はボクシンググローブ。早い攻防の中、安本がバックスピンキックを決め劣勢の砂辺は、タックルからバックに回りスタンディングチョークスリーパー、これに困った安村は、締められながらも松倉にタッチ。

減量前で90kgはあろうかという大きな松倉は、砂辺が組み付いても大腰で投げ飛ばすなど圧倒的。苦し紛れの砂辺は、松倉の蹴り足を掴むと和田レフェリーに放り投げ誤爆を誘う。その後、ローキックをしこまた喰らった砂辺は半ギレしながらレオナにタッチ。再びのレオナ×松倉が激しく蹴りあう中、松倉のミドルキックをレオナがかわすとレフェリーに直撃。すると何故かレオナも和田を蹴りだし、しまいには羽交い絞めをして松倉が蹴り込む。そこに嬉々として乱入した砂辺が打点の高いドロップキックをきめるとゴングが乱打され試合終了。リングアナは、レオナ、砂辺、松倉、安川の4者を勝者としてコール。観客の笑い声と指笛やお囃子が途切れない楽しい時間となった。

<第15試合 45kg契約 2分3回戦 レキオバトル特別キックボクシングルール>
● ロウ・イツブン(NEXT LEVEL渋谷/44.8kg)
 判定0-3(29-30、28-29、27-30)
○ じゅえる(ジュエル/エボリューションムエタイジム/44.4kg)

アマ日本タイトル(翔龍がSMASHERS/本多がXstreme)を持つプロデビュー同士の一戦は、満員の場内を揺るがす大熱戦となった。

オーソドックスの両者、試合開始のゴングと同時に前進しあい翔龍が右ローキックを強振すると本多がパンチとキックのコンビネーション上下で多く反撃。そこから一発パワー×手数コンビの正面衝突、観客が指笛を鳴らすいきなりのヒートっぷりからスタート。高校ボクシングで沖縄王者にもなっている翔龍は、見るからに重い左フックを当て、ニヤリと笑う。更には、右ストレートを顎にもらいふらつく本多に右フックをかぶせると大きく腰を落としダウン寸前。そこから持ち直すタフネスは相当のものだが、凄まじいのはここからで、再度、右フック強打を直撃された本多は、またも膝を折りながら、逆に前に出て猛反撃に出る。KO狙いで荒い動きの翔龍に本多の右ストレートがクリーンヒットして顎があがる場面も。「劣勢の時こそ前に出ろ」といったアドバイスは時として聞くが、それを地でいった形だ。

2ラウンド、初回のダメージが相当のものに違いない本多、ここからまたKOチャンスとなる翔龍の構図。翔龍は、積極果敢に前に出る本多に左フックカウンターを狙い、これをヒットさせる。しかし、本多はここから更に反撃の手数を倍加させ膝蹴りと首相撲を交えて、バリエーション豊かに攻めまくる。これに押された翔龍に明らかな疲弊が見える。それでも一発強打は翔龍で左ボディブローなど好打するも、とにかく本多の手数が凄まじい。相当のダメージがあるに違いない本多が、翔龍をロープ際、コーナーまで押し込む場面が度々現出し、跳び膝蹴りも繰り出す。強打×手数、どちらを取るのかジャッジが難しいラウンド。

延長なしの最終回、3ラウンド、勢いを増す本多と疲弊が嵩張る翔龍、本多がイケイケではあるが、翔龍の強打はしばしばヒットして顎を跳ね上げる。そんなシーソーゲームだが、ガス欠で動けなくなった翔龍は、首相撲で後ろ向きとなり、ここに嬉々として本多が膝蹴りを連打。打撃で効かさせるではなく勢いの吞まれる攻勢を取られる翔龍は意気消沈。その中で試合終了のゴング。

判定を待つ両者は、本多が揚々、翔龍が陰鬱。ジャッジ1名が翔龍を支持すると翔龍は首を振る。結果、判定1-0のドロー。ダメージとジェネラルシップ(主導権支配)の対決でこの引き分けは妥当だろうが、両者の明暗が印象的。それにしても好試合であることは間違いない。

<第14試合 キッズスペシャルマッチ 23.5kg契約 90秒2回戦 アマチュアレキオバトルルール>
△ 許田 琉心(キョダ ルララ/エボリューションムエタイジム)
 判定1-0
△ 玉城 尚納(タマシロ ショウノ/SRKキックボクシングジム)

高校1年生16才プロデビューのじゅえるは、アマ全日本3冠王(RISE、SMASHERS、AJAKC)という圧倒的な実績を掲げての鳴物入り。対するロウは、女子キック最強ジムとして名高いNEXT LEVEL渋谷から沖縄に乗り込んできたプロキャリア2戦。

試合開始のゴングからじゅえるが得意の右ストレートを皮切りにワンツー連打で突進する。ロウは、これを冷静に左右ストレートで迎え打ち、じゅえるが転倒。が、秒で立つ。セコンドは「ダウン!」「ダウンじゃない!」と言い合いつつ、和田レフェリーはこれをスリップとして試合続行。すると、じゅえるは攻撃を激化させてワイルドにワンツーと右ミドルキックを織り交ぜて突進、ロウは軌道の美しいミドルキックを返すなどするが、防戦一方の具合。

2ラウンド、じゅえるは初回と変わることなく猛然と前進。ロウも同じく反撃をしないではないが後退を余儀なくされ続ける。ロウのリターンは時折鋭く、右上段前蹴りで一度はじゅえるの顎を跳ね上げるが、そこでラッシュの勢いが止まることがないじゅえるの獰猛さが目立つ。

3ラウンド、またも同じく猛ファイターのじゅえる、耐えてチャンスを待つロウの構図。しかし、じゅえるの攻勢は緩む気配がない。最終回ラスト1分のアナウンスがなされる頃、じゅえるが満面の笑みを浮かべて猛攻を激しくする。まるで“ナチュラルボーンクラッシャー”武尊かのような不敵な笑みはミドルティーンに似つかわしくない凄味。そして、そのままゴング。

ユナニマスデシジョン(判定3-0)勝利を告げられるとじゅえるは、笑顔から涙。先ほどの殺気が嘘のように可憐な女子高生へと戻っていた。

じゅえるのリング上マイクコメント

これからももっと面白い試合をできる選手になって、沢山試合に出るので応援よろしくお願いします!

<第13試合 キッズスペシャルマッチ 30kg契約 90秒2回戦 アマチュアレキオバトル特別ルール>
△ 高嶋 蓮也(タカシマ レンヤ/赤雲會中村道場)
 判定0-0
△ 福田 天佑(フクダ テンユウ/エボリューションムエタイジム)

<第12試合 メモリアルエキジビジョンマッチ 2分2回戦>
儀部 快斗(ギブ カイト/エクシンディコンジムJAPAN/エボリューションムエタイジム/元RAM100スタジアム認定バンタム級王者)
石井 一成(イシイ イッセイ/ウォーワンチャイプロモーション/IBFムエタイ世界フライ級王者、WPMFムエタイ世界フライ級王者、KING OF KNOCK OUTフライ級王者、元true4Uフライ級王者、元Phumpanmuangミニフライ級王者)

<第11試合 セミプロマッチ 55kg契約 2分3回戦 レキオバトルキックボクシングルール>
● 有川 翔太(アリカワ ショウタ/WARRIOR GYM)
判定0-3(27-30、27-30、26-30) 3ラウンド、有川にダウン1
○ 渡部 慎之介(ワタナベ シンノスケ/LARA TOKYO)

<第10試合 セミプロマッチ 70kg契約 2分3回戦 レキオバトルキックボクシングルール>
○ JIGEN(ジゲン/キックボクシングDROP/琉球かきだみし協会)
判定2-1(29-28、29-28、28-29)
● Aaron Base(アーロン・ベース/エボリューションムエタイジム)

<第9試合 セミプロマッチ 70kg契約 2分3回戦 レキオバトルキックボクシングルール>
○ 砂川 健矢(スナカワ ケンヤ/スナケンジム)
判定2-0(30-29、30-28、30-30)
● Elyja Davis(イライジャ・デイヴィス/エボリューションムエタイジム)

<第8試合 セミプロマッチ ヘビー級 2分2回戦 レキオバトルキックボクシングルール>
△ 松倉 信太郎(マツクラ シンタロウ/team VASILEUS/K-1ミドル級王者、K-1甲子園70kg級2009王者、WPMF世界スーパーミドル級王者、KNOCK OUT-BLACKスーパーミドル級王者)
勝敗なし
△ Ryan Patrick O’rourke(ライアン・パトリック・オローク/エボリューションムエタイジム)

<第7試合 東京×福岡対抗アマチュアマッチ 36kg契約 2分2回戦 アマチュアレキオバトルルール>
○ 阿部 龍(アベ リウ/橋本道場/東京)
判定3-0
● 原田 虎右助(ハラダ コウスケ/エクシンディコンジムJAPAN/福岡)

<第6試合 東京×沖縄対抗アマチュアマッチ 30kg契約 2分2回戦 アマチュアレキオバトルルール>
△ 阿部 凌(アベ リオ/橋本道場/東京)
判定1-1
△ 嘉味田 彪我(カミタ ヒュウガ/SRK KICKBOXING GYM/沖縄)

<第5試合 福岡×沖縄対抗アマチュアマッチ 55kg契約 2分2回戦 アマチュアレキオバトルルール>
○ 古野 颯 (フルノ イブキ/エクシンディコンジムJAPAN/福岡)
判定3-0 1ラウンド、川上にダウン1
● 川上 鍬(カワカミ シュウ/エボリューションムエタイジム/沖縄)

<第4試合 東京×沖縄対抗アマチュアマッチ 47kg契約 2分2回戦 アマチュアレキオバトルルール>
○ 谷田貝 海吏(カタガイ カイリ/CYCLONE GYM/東京)
判定3-0
● 嘉味田 憂絆(カミタ ユウハ/SRK KICKBOXING GYM/沖縄)

<第3試合 東京×沖縄対抗アマチュアマッチ 45kg契約 2分2回戦 アマチュアレキオバトルルール>
○ 姉帯 心(アネタアイ ココロ/CYCLONE GYM/東京)
判定3-0
● 大城 志撞(オオシロ シド/reversaL Gym OKINAWA CROSS×LINE/沖縄)

<第2試合 福岡×沖縄対抗アマチュアマッチ 41kg契約 2分2回戦 アマチュアレキオバトルルール>
○ 安里 瑠希愛(アサト ルキア/エボリューションムエタイジム/沖縄)
判定0-2
● 小畑 茉穂(オバタ マホ/エクシンディコンジムJAPAN/福岡)

<第1試合 埼玉×沖縄対抗アマチュアマッチ 52kg契約 90秒2回戦 アマチュアレキオバトルルール>
○ 髙里 リア(タカザト リア/エボリューションムエタイジム/沖縄)
判定0-2
● 伊藤 樹梨(イトウ ジュリ/朋音キックボクシングジム/埼玉)