［週刊ファイト7月20日号］収録　［ファイトクラブ］公開中

▼赤井沙希失神!　逃げ惑う坂口征夫!　会場騒然DDTに降臨の”名無し”とは？
　photo & text by 西尾智幸
・この試合のタイトルは『大阪百物語～赤井沙希、引退前最大の危機～』
・名無しが現れた会場は一瞬で凍りつき戦慄が走る
・鎌を振り回す、追い掛け回す、突然吐血！　リアルお化け屋敷
・これぞエンタメプロレス！　これぞDDT！
・名無しの正体はホラー映画が趣味のハイビスカスみぃ
・みぃは、コミカルからハードコアまでできる貴重な存在

赤井沙希失神!　逃げ惑う坂口征夫!　会場騒然DDTに降臨の”名無し”とは？

　先週号でお届けしたストロングスタイルの大阪大会のあと、夜に同じ東成区民センターでDDTの興行があった。何気にカードを見ると11月に引退が決定している赤井沙希が出場する。これが個人的には見納めかなと思い、ついでといってはなんだが、試合を観ようかなと悩んでいた。
正直DDTはサムライで何度か観た程度で、恥ずかしながら特に若手は名前と顔が一致しない選手もわりといる。
　赤井のカードは、坂口征夫と組んで、相手は平田一喜＆名無し…。ごめんなさい、平田選手存知あげません(汗)。パートナーは名無し？　名無して、よくある「X」ってやつで、まだ決まっていないから、名前が無いのかな？　と思いつつ、念の為ネットで検索したら実在の選手名であった。
　その試合動画を発見。こ、これは！？　こりゃ行かなアカン!!　となり、ダブルヘッダーで試合を撮る事となった。

　時は7月2日、主催の松井レフェリーの挨拶から始まり、第4試合のタッグマッチでニック・ウェインが小嶋斗偉を片エビに固め試合終了し、いよいよ注目の第5試合。
　この試合のタイトルは『スペシャルタッグマッチ 大阪百物語～赤井沙希、引退前最大の危機～』である。何か起こりそうな予感。
　まず赤井、坂口そして、名無しのパートナー平田もリングイン。残るは、名無し。イカつい坂口が、なぜか目を手のひらで覆った。どうしたの？　という表情の赤井。

　その瞬間、会場が一瞬で凍りついた。顔中包帯に包まれた名無しが床を這いながら登場。そして、立ち上がると鎌を振り回し、会場を徘徊する。
　逃げる観客。子供は泣きだす。早くもパニック状態だ！！

　そして、名無しがリングインすると、赤井と坂口は一目散に逃げる。鎌も振り回すので、パートナーの平田も怯えてコーナーに登る。しかし、無情にもゴングは鳴らされた。


　先発は赤井と平田。名無しは、エプロンに座りじっとしている。平田が、名無しに触れると、突然動きだし坂口に襲い掛かる。
　その後も、敵味方関係なく、襲い掛かり、また会場狭しと鎌を持って走りまくる！

　堪りかねた平田は、名無しの首元に手刀。すると、なんと名無しは吐血！　背中が真っ赤に染まる平田。

　たまに技は出たが、試合らしい試合にはならない。

　なんと！　最後は、名無しが世にも恐ろしい鎌固めを敢行。赤井は、目を合わした瞬間、白目をむいて失神。その間に、坂口がPKで平田を仕留めて何とか試合は終了。
　坂口は、すぐに赤井を抱えて控え室へ。しかし、収まらない名無しは、平田を追いかけて客席の最後尾まで追いかける。