スティーブ・マクリン王座防衛!Impact Wrestling Under Siege 2023

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 5月26日(現地時間・放送日)にカナダ・オンタリオ州ロンドンで『Impact Wrestling Under Siege 2023』が開催された。
 今大会のメインでは団体最高峰王座であるインパクト世界王座戦が組まれ、王者スティーブ・マクリンにPCOが挑戦した。地元カナダ開催という事もあり、挑戦者に抜擢されたPCOは元ケベッカーズのピエールとして活躍しWWF世界タッグ王者にもなっている。2010年に一度引退したものの2016年に復帰し、なんとROH世界ヘビー級王座を奪取。五十代で初めて世界王者に輝く遅咲き王者となった実績があり、今回はインパクト世界王座も奪取しようと挑戦したのだった。今回はノーDQ、つまり反則が許可されたルールでの試合となり、ホチキスなど過激な凶器も使用され両者、血だるまになるという大流血戦となった。そんな中、最後はマクリンがハンマーを叩きこみ、ブロックで強打してフォール勝ち。マクリンが王座防衛を果たしたものの試合後に事件が勃発した。

 マクリンはPCOを応援していたスコット・ダモール社長を呼び出し、王座防衛を果たした自分にベルトを巻くように強要。しぶしぶベルトを巻いたダモール社長だが、その背後から、なんと悪漢ブリー・レイがチェーンで襲いかかったのだった。更にマクリンとブリー・レイはテーブルを用意してオイルを捲きだした。これに対し、マット・リーヴォルト(エイデン・イングリッシュ)、復活したPCO、モーターシティ・マシンガンズが救出に入るが、いずれも排除され、ブリー・レイが火をつけ燃え盛るテーブルにダモール社長は叩きつけられてしまった。ダモール社長を火葬して怪気炎をあげるマクリンとブリー・レイ。悪の勝利というバッドエンドとなってしまったのだった。

 セミファイナルでは、ノックアウト王戦で、王者デオナ・プラッツォにジョーディン・グレースが挑戦したのだが、この試合は条件マッチで、もしグレースが敗れれば、プラッツォが王者でいる限り、二度と挑戦出来ないというルール。試合はプラッツォがスーパー・クイーンズ・ギャンビットを決めフォール勝ち。これでグレースは王座挑戦出来なくなった。

 サミ・キャラハンとディーナー率いるヒールユニット、ザ・デザイン(ディーナー & ビッグ・コン & アラン・エンジェル)との抗争は、試合前、キャラハンにはリッチ・スワンしか仲間がおらず、三対二のハンディ戦になるところだったが、キャラハンにかつての盟友ジェイク・クリストが電撃復帰して合流。三対三となった結果、最後はスワンがエンジェルズからフォールを奪って勝利。キャラハンが憎きザ・デザインに勝利した形となった。

 元TNA世界ヘビー級王者、元NWA世界ヘビー級王者のニック・オールディスもインパクト・レスリング復帰後初のPPV大会参戦で、ケニー・キングに必殺のキングズ・リン・クローバーリーフ(日本名テキサス・クローバー・ホールド)を極めて勝利。王座奪取へも猛アピールとなった。

■ Impact Wrestling Under Siege 2023
日時:2023年5月26日(現地時間・放送日)
会場:カナダ・オンタリオ州ロンドン

<インパクト世界王座タイトルノーDQマッチ>
○スティーブ・マクリン(王者)
 ピンフォール
●PCO(挑戦者)

<ノックアウト王座タイトルマッチ>
○デオナ・プラッツォ(王者)
 ピンフォール
●ジョーディン・グレース(挑戦者)

<インパクト世界王座挑戦者決定戦>
優勝:アレックス・シェリー
参戦選手
がエディ・エドワーズ、フランキー・カザリアン、ジョナサン・グレシャム、ムース、上村優也

<Xディビジョン王座タイトルマッチ>
○トレイ・ミゲル(王者)
 ピンフォール
●クリス・セイビン

<インパクト世界タッグ王座タイトルマッチ>
○ABC(クリス・ベイ & エース・オースチン)
 ピンフォール
●サブカルチャー (マーク・アンドリュース & フラッシュ・モーガン・ウェブスター)

<シングルマッチ>
○トリニティ
 サブミッション
●ジゼル・ジョー

<6人タッグマッチ>
○サミ・キャラハン、ジェイク・クリスト、リッチ・スワン
 ピンフォール
●ザ・デザイン(ディーナー & ビッグ・コン & アラン・エンジェル)

<シングルマッチ>
○ニック・オールディス
 サブミッション
●ケニー・キング

<デジタルメディア王座タイトルマッチ>
○ジョー・ヘンドリー(王者)
 反則
●ダーティ・ダンゴ(挑戦者)

<タッグマッチ>
○ザ・デス・ドールズ(コートニー・ラッシュ & ジェシカ)
 サブミッション
●ザ・カヴン(キリン・キング & テイラー・ワイルド)