ROHがディスティネーション・アメリカと契約!サモア・ジョーがROH参戦!

(C)ROH

 現在、TNAを放送しており、スポンサーが付かない事を理由に2015年9月で契約更新をしない事が公になっていた、アメリカのディスカバリー・チャンネル傘下の放送局ディスティネーション・アメリカだが、突如、ROHと契約した事が発表された。しかも2015年6月3日から26週間の放送となっている。ROHがオフィシャルホームページで発表した為、団体からの正式発表となっており、ディスティネーション・アメリカとTNAは2015年9月まで契約が残っているが、それはどうなるのか?ROHは親会社シンクレア・ブロードキャスト・グループ(SBG)の系列放送局で番組を放送しているが、更に多くの世帯に提供出来ると発表している。

 また、放送とは別に、WWE入り確実とされたサモア・ジョーのROH参戦も発表されており、続報を待ちたい。サモア・ジョーのNXT登場は『週刊マット界舞台裏』でも大きく取り上げたばかり。なにしろWWEは、普段は「NXTの大会内容は放送されるまでマスコミ報道不可」と自分で言っておきながら、サモア・ジョーのNXT登場は自身のホームページでニュース扱いで速報を出しており、規制を指導されてきた専門媒体から「話が違うじゃないか」と物議をかもしたばかりだ。

 サモア・ジョーがなぜ問題かと言えば、TNA所属だったらWWEには出れないが、ROHなら許されるという理屈だったからだと推測されるから。ところが、そのROHがディスティネーション・アメリカ(ケーブル局名)で放送されるとなってくると、大前提が崩れるからである。

 ROHは、メリーランド州シルバースプリングのシンクレア・ブロードキャスト・グループ(SBG)が現在の100%オーナーのプロモーション。もともとECW残党が始めた歴史的経緯があるものの、そのECWの本拠地であるフィラデルフィアや、最重要なニューヨーク市、並びにシカゴといった大都市では放送されていない。もちろんメリーランド州は当然カバーされているし、系列のよしみでアトランタでは放送される等、チグハグな分布に配給されているが、WWEがTNAはライバルと見ても、ROHはニューヨークで放送されていないので競合相手に思われていなかった。ここにサモア・ジョー問題の深淵がある。

 いずれにせよ、存続が危ういTNAはこれまで世界120ヶ国に配信される全米2位の団体という看板があったが、ROHが主要都市を網羅することになれば明らかにNo.2に繰り上がった格好だ。

 もっとも、現段階でプロダクション・コストの費用をかけている点では、依然としてTNAがROHよりは大きな団体ということになる。ディスティネーション・アメリカからしたら、そのコストも負担しているTNAは採算が合わないが、すでに番組が完成していてメリーランド州で週末に放送されたROHを、水曜の番組編成に追加するだけなので負担が大きく違う。それでいてTNAの視聴率とさして変わりないならROHの方が魅力となるのは仕方ない。

 ディスティネーション・アメリカの発表によれば、ROHにはジェイ&マークのブリスコ兄弟、AJスタイルズ、サモア・ジョー、ヤング・バックス、マリア・ケネリス、アダム・コール、ジェイ・リーサルらスターが所属する団体だと紹介されていた。また、当然新日本プロレス勢が参加したTV収録の『Global WARS Night#2』が、水曜6月3日からの配給に含まれる点がミソになろう。
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なお、第一回の放送予定は
ブリスコ兄弟 vs. House of Truth
新日選手 vs. ROH選手 (どれが一発目に選ばれたかはSBGの週末初回放送で判明)
元NFLのラインマンだったムース vs. BJウィットマー

※15:00追記 初回放送内容判明
Kushida vs. Will Ferrara
Silas Young vs. Takaaki Watanabe
Moose vs. Colby Corino
Mark & Jay Briscoe vs. Donovan Dijak & J Diesel

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