(C) CMLL / Alexis Salazar
11・1死者の日興行結果
■ CMLLアレナメヒコ(死者の日特別興行)
日時:11月1日
会場:アレナメヒコ
<6人タッグマッチ>
○本間多恵、清水ひかり、メタリカ
(2-1)
●プリンセサスヘイ、マグニフィカ、ラ・ゲレーラ
11月1日と2日はメキシコ国民年間最大行事の「死者の日」が行われる。その日に合わせてアレナメヒコでも特別興行が行われ、本間&清水やルーダ選手たちは死者のペイントに死者のTシャツを着ての試合といういつもとは違った姿に扮した。
客電も暗くされ、敗者は死者の国から来た連行人によってアンダーワールドに葬られるという、何から何まで通常興行とは異なるムードのなか、本間&清水は初めてルーダとしての試合を行った。この日より、駿河メイはアメリカへ帰ったが、3選手の連携技であるドロップキックからのニコニコポーズは2人で行った。すると、ニコニコポーズを決めた瞬間、メタリカが中央でポーズを決めるという、新たなバージョンを披露した。またルーダらしく、途中、ダブルの噛みつき攻撃を見せる場面も。
その後は、清水のダイビングフットスタンプ、本間のミサイルキックが特に会場を沸かせたなか、2対1でルーダ軍の勝利。本間&清水が勝利したため、死者の国への連行は免れた。
試合後はアレナメヒコ内にあるスポーツバー「フリーダム」の特別ゲスト選手としてファンと交流。何から何まで初物尽くしの大会となった。死者の日興行はこの日と4日、6日の3大会が行われ、本間&清水は全線参加という快挙となった。
「初めての死者の日興行ということで、まずペイントをしたんですけど、ペイントがすぐ落ちちゃうのかな、ギトギトしてるのかなと思ったら一瞬でかわいて、逆にパリパリしているなと。それが新鮮でしたね。衣装も特別なものを貸していただいて、完全に私たちはルーダで。基本的に日本って(テクニカ、ルーダと)分かれていないので、初めてのルーダでしたけど、楽しかったです」(本間)
「ペイントはワクワクしちゃいました。これもありかなと思いました。せっかくメイクして死者の日に出させていただいたので、いつかこういったものも日本で出せればいいなと思いました」(清水)
OKUMURAが本間、清水とルチャ練習
CMLL所属で、長年、日本とメキシコの架け橋として活躍しているOKUMURAが11月3日、アレナメヒコ内のジムにて、本間多恵、清水ひかりとともにルチャ練習を行った。ルチャには独特の技や動きがあるため、OKUMURAが本間、清水にわかりやすくレクチャー。また、二人からのルチャの動きに関するリクエストにも丁寧に答えた。練習後、二人は教わったものを日本で出したいと希望を膨らませた。
「ルチャをたくさん教えてもらって、日本とは全く違うのでとにかく頭を使いましたね。どうやったら技を返せるか、どうやったら相手を固められるか、自分で理解してやっていくことの大事さを改めて教わりましたね」(本間)
「丸め込みとかたくさんのレパートリーを教えていただいたり、ジャベも教えてもらってそのときに、『自分でどうやったら抜けるか考えろ』と言われて。頭を使うことの大事さを認識しましたね。すごい技術をたくさん教わったので、日本でも使っていきたいです」(清水)
11月4日アレナメヒコ結果
■ CMLLアレナメヒコ金曜日大会
日時:11月4日
会場:メキシコシティ アレナメヒコ
<6人タッグマッチ>
●ダリス&マルセラ&ステファニー・バッケル
(2-1)
○本間多恵&清水ひかり&プリンセサスヘイ
今年の死者の日特別興行は11月の1日、4日、6日の3大会がアレナメヒコで連続開催。本間、清水は1日に次いで4日の大会にも出場した。二人は11月1日までで11日間で8試合を行うというハイペースぶり。2日間のオフを挟んで、この日を迎えた。
1日と同様、ルーダ側は顔面にペイント、骸骨柄のTシャツを着用する死者の日仕様。入場時、清水は得意のダンスパフォーマンスを披露し、メキシコのファンに受け入れられる。
本間&清水のパートナーはアビスパドラダが予定されており、メキシコ軍対多国籍軍という組み合わせの予定だったが、体調不良の欠場により、急遽スヘイがパートナーとなった。
対戦相手は今年の7月、CMLLレディースリングの招へいにより来日したダリス&バッケルとマルセラという最強布陣。1本目。前日、OKUMURAと本間&清水はルチャ練習を行ったが、その際に教わったロープを使ってのアームホイップを本間が披露し、早くも指導の成果を見せる。そしてルーダらしく、ダリスを捕らえると、二人がかりでロープに張り付けて顔面への攻撃。さらには、スヘイのアシストを経てダブルのエルボーを叩き落した。しかし、その後、ダリスがスヘイのバックに回って回転エビ固めを決めてフォール。ルーダ側のキャプテンであるスヘイを抑え込んだことで1本目、テクニカ側が先取した。
2本目、ダリスに狙いを定めて集中攻撃。スヘイ&清水のアシストから本間がミサイルキック。さらに本間が前かがみになったところで、清水が馬飛びしてのフットスタンプの連携。これでダリスを場外へ落とすと、本間がトップロープからのプランチャを敢行。アレナメヒコでのプランチャは格別のインパクトだ。その間にリング上では清水がダイビングフットスタンプを決めてマルセラから、またスヘイもバッケルを抑え込み、1本を取り返した。これで1対1となったが3本目はバッケルがフィッシャーマンで清水を、マルセラがフェースバスターで本間をそれぞれ抑えたことで、1対2で敗れた。しかし、死者の日興行の本番はここから。敗者は死者の世界へとつながるアンダーワールドへ連行されるのがこの大会の掟。連行人が姿を見せると、嫌がる本間&清水を強引に担ぎ上げて死の世界の入り口へ引き連れていった。
試合後、アンダーワールドから蘇生した二人がようやくコメントルームに姿を見せた。
「お客さんがほぼブーイングでした。これまでビバはポンという雰囲気があったんですけど、今回は全員がブーイングでした。なかなか日本でブーイング浴びることがないので、
あれですけど、今日はすごいメンバーの中で試合で来たのが燃えました。でも最後は怖い人に連れていかれてびっくりしました。本当、怖かった。それと今日はプランチャがアレナメヒコで出せてよかったですね。相手にダリスがいてそこに強い気持ちがあるので、隙あればと思っていたんですけど、負けちゃったけど、自分のなかではこれは! という手ごたえを感じることができましたね」(本間)
「ブーイングは気持ちいいわけはないじゃないですか(笑)。どう見てもこの顔と姿は(笑)。でも、ブーイングされるだけ、認知もされてきたと思うので、それがまた自分の熱に変わりました。それとチートしては、スヘイと組むことが多くて、スヘイとの信頼感が増してきて、このトリオで試合ができるのがどんどん息があってきましたね。今日はフットスタンプでスリーがとれたんですけど、日本でも大切に使っている技なんで、こっちに来て(3カウントが)取れたことは大きなことなんで、もっとこの技が大事になりました」(清水)