ズルジーニョが逆転KO負け!AMC Fight Nights 114

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 9月3日(現地時間)にベラルーシ共和国ミンスクで『AMC Fight Nights 114: Romankevich vs. Zuluzinho』が開催された。
 このAMC Fight Nightsは、元々ファイトナイツグローバルとして2010年6月、モスクワ総合格闘技連盟副会長のカミル・ガジエフ、ロシア連邦社会院議員のサンガジ・タルバエフ、元キックボクシング世界王者で政治家のバトゥ・ハシコフが創設したMMA団体であり、2014年、赤字を計上したため、フォーブス2015年版で資産8億ドル(約900億円)の実業家ジヤヴジン・マゴメドフに買収された。2015年にはUFCファイトパスで生中継もされた為、一躍、世界の格闘技ファンに知れ渡った(欧州ではテレビ生中継は以前から)。更にあのエメリヤエンコ・ヒョードルが試合した事で更に注目度が増している。またメジャーになった事で、UFCファイトナイトと混同を避けるため、ユーロ・ファイトナイツと呼ばれるようになり2020年には大会の名称をAMC Fight Nightsと変更した。
 今大会はベラルーシ大会という事で、メインは地元のヘビー級戦士ペトル・ロマンケビッチが日本のプライドでも活躍したあのブラジルの悲しみの肉弾魔人ズルジーニョと対戦した。ロマンケビッチはキックボクシングのWTKライトヘビー級王者でMMAでも3勝1敗と波に乗っており、まさに地元のヒーロー対世界的に有名な怪物という典型的な黄金カードで、下馬評は地元、年齢差もあって(ズルジーニョは44歳)ロマンケビッチが圧倒している。試合はテイクダウンしてグランドで上になったズルジーニョがアメリカーナを仕掛けるが、なんとAMCファイトナイトはサブミッションを仕掛けていてもグランドでは1分で立たせるという特殊なルールに五か月前に変更されており、ズルジーニョ優勢でもスタンドに戻されてしまう。スタンドになるとキックボクサーのロマンケビッチが圧倒してハイキックでぐらつかせて、パンチ連打からの膝蹴りでズルジーニョが前のめりにダウンして動けなくなった。ロマンケビッチが戦慄のKO勝ちとなったが、ルールに問題が残る試合となった。

■ AMC Fight Nights 114: Romankevich vs. Zuluzinho
日時:2022年9月3日(現地時間)
会場:ベラルーシ共和国ミンスク

<ヘビー級>
○ペトル・ロマンケビッチ(ベラルーシ)
 1R 4分53秒 TKO
●ズルジーニョ(ブラジル)

<ウェルター級>
○ミハイル・ボンダル(ベラルーシ)
 2R TKO
●アレクセイ・マフノ(ロシア)

<ウェルター級>
○ヴィクトル・アザティアン(アルメニア)
 判定
●ユーリー・エルモレンコ(ロシア)