[週刊ファイト2月24日号]収録 [ファイトクラブ]公開中
▼格闘技イベント新機軸煽り効果成功モデルRISE FIGHT CLUB
photo & text by 猫山文楽拳
・コロナ禍の歌舞伎町に咲いた喧嘩の華RISE FIGHT CLUB
・プロレス的演出が新鮮だった入場式
・メイン壮絶殴り合いバトル!喧嘩気狂いピエロ裕人、東修平に判定勝ち
・ケルベロス颯太弟山口に勝ってYA-MAN挑発「逃げんなよ」
・元Jリーガーが衝撃KO勝利掴み思わず叫んだ「バボー!」
・明暗分かれた勝者と敗者 安彦、相内バックステージでニアミス
・飛ぶYU-YAを剛腕で撃ち落とした田上健太FACEに爪痕残す
・どん底から這い上がったNovo、物議の態度でYA-MANに噛みつく
・祭りのあとによぎる疑念 OFGだけでどこまで引っ張れる
■ RISE FIGHT CLUB
日時:2022年2月16日(水)19:00
会場:新宿FACE(超満員)
コロナ禍の歌舞伎町に咲いた喧嘩の華RISE FIGHT CLUB
新宿、ギラギラ、歌舞伎町、殴り合い、絶妙のシチュエーション。
見渡す限り人また人、狂乱と、喧騒の真ん中で繰り広げられるオープンフィンガーグローブマッチ。
盛り上がらないわけがなかった。
火事と喧嘩は江戸の華などと言うのは、当世ではコンプライアンス的に許されないことか。
とはいうものの、いまがコロナ禍連日感染者数1万人越えの東京都内であることを忘れそうになる超満員の新宿FACEで、RISE初のオープンフィンガーグローブマッチのみの大会が開催され、大盛況のうちに終幕した。
まるでバーチャルゲーム「龍が如く」か映画「新宿スワン」の世界に入り込んでしまったかのような非日常空間。
だがゆるぎない臨場感。
これは厳しい現実につかの間咲いたあだ花か。
プロレス的演出が新鮮だった入場式
歌舞伎町、ギラギラバトル。新宿FACE、殴り合い。
リングの上の非日常空間に、これほどまでにベストマッチングな演出効果があろうか。
入場式は対戦カード順に選手同士が対面、選手によっては掴みあいが始まってスタッフが割ってはいるなど、まるでプロレスの選手同士のいがみ合い、けん制を彷彿させるケレン味あふれるものだった。
見ている観客はすっかり掴まれ、会場の空気は試合開始前に既にクライマックス状態。
今回記者は後方撮影スペースという、渦中から離れた位置に身を置いていたことからこの興行の煽り効果の成功の秘訣を冷静に分析出来た。
まず第一にOPG、オープンフィンガーグローブマッチのみの開催と謳い、いまや時の人となったYA-MANを、あたかも看板のようにPVのなかに登場させる。
YA-MANは出場も来場もしなかった。
第二は、会場である新宿FACEのある歌舞伎町の危険かつ攻撃的なイメージを、これまたPVで出場選手にそのまま重ね合わせるように誘導していった。
すると選手ひとりひとりの個性が、あたかも映画俳優の如くはっきりとした輪郭を持ってアピールされる。
そして期待感を大いに煽っておいての仕上げが、当日会場における入場式。
観客はこうして試合を観る前に、もうRISE FIGHT CLUBという名前の映画のキャストになりきってしまっており、観客席で試合を盛り上げるしかなくなる。
見事というほかはない。
メイン壮絶殴り合いバトル!喧嘩気狂いピエロ裕人、東修平に判定勝ち
<第6試合 65kg契約 3分3R>
◯山口裕人(道化倶楽部/WPMF世界スーパーライト級暫定王者、元WBCムエタイ日本&INNOVATION同級王者、元DEEP☆KICK -63kg&-65kg王者)※山口道場から所属変更
判定3-0
●東 修平(AACC)
別名殴り合い祭りのメインイベントに相応しい、殺気漲る試合となった。