全日本・祭りだワッショイ!ゼウス15年の集大成 浪花の華の賑わいジェイク急襲アブ小流血炸裂のアックスボンバーそして抱擁、感動の大団円


 プロレスラー生活15年、全日本プロレス所属選手として最後の周年興行はまさに祭りの賑わいを見せた。
 激闘の連続、試合の合間にも事件発生。
 第4試合終了後にジェイク・リーが記者を集めて「自分自身も王道も全日本プロレスも進化させる」と宣言、「良いものを見せてやる」と記者を引き連れアブドーラ小林とドリュー・パーカーを急襲、ふいをつかれたアブ小は額を割られ大流血。

 ジェイクは「お前らの土俵で闘ってやる」と言い捨てて立ち去った。
 血まみれで倒れたアブ小は写真を撮るカメラマンに「出てけ!」とブチ切れた。
 昭和の黄金期全日本では激しい流血マッチが普通に行われて人気を博していた。
 記者は全日本と大日の抗争の予感に血が騒いだ。
 メインイベント終了後、宮原とゼウスが握手と抱擁を交わすと、観客席から自然発生的に拍手が起こった。

 ゼウスは「宮原の存在があったればこその全日本だった。彼とはリングの上ではバチバチやりあうけど、感謝の気持ちでいっぱいです」と語った。

■ 全日本プロレス 「2021 世界最強タッグ決定リーグ戦~ARROW 浪速店 presents ゼウス デビュー15周年記念大会~」
日時:2021年11月23日(火・祝)17:00
会場:大阪・エディオンアリーナ大阪・第2競技場(観衆500人・主催者発表)

<第1試合  シングルマッチ>
〇田村男児
 2分59秒 横入り式エビ固め
●斉藤ジュン




 来年一月より無期限海外武者修行に旅立つ斉藤兄弟。
 1月21日にダラスMLWに参戦が決まっている。
 この日のジュンは、田村に一瞬の隙をつかれて丸め込まれて3カウント。
 レイは石川の荒業を真正面から受け切ってマットに沈んだ。
 古にアントニオ猪木もジャンボ鶴田も、海外で揉まれて修行を積み人脈繋いで大きくなった。
 体格は既に恵まれまくっているふたりのこと、凱旋帰国し日本のプロレスファンの前にスケールアップした姿を見せてくれる日が、いまから待ち遠しい。
<第2試合  シングルマッチ>
〇石川修司
 4分37秒 ランニングニーリフト⇒片エビ固め
●斉藤レイ





<第3試合  シングルマッチ>
〇佐藤光留
 4分20秒 逆片エビ固め
●くいしんぼう仮面

<第4試合  6人タッグマッチ>
ジェイク・リー
TAJIRI
〇大森北斗
 7分48秒 無想一閃⇒片エビ固め
岩本煌史
本田竜輝
●ブラックめんそーれ

<第5試合  2021 世界最強タッグ決定リーグ戦 Cブロック 公式戦 30分1本勝負>
ヨシタツ
●立花誠吾
[3敗=0点]
 10分03秒 ストレッチプラム
〇長井満也
LEONA
[1勝1敗=2点]

<第6試合  2021 世界最強タッグ決定リーグ戦 Dブロック 公式戦 30分1本勝負>
大森隆男
〇木髙イサミ
[1勝2敗=2点]
 12分30秒 アックスボンバー⇒片エビ固め
土肥こうじ
●羆嵐
[1勝1敗=2点]


<第7試合  2021 世界最強タッグ決定リーグ戦 Aブロック 公式戦 30分1本勝負>
諏訪魔
〇芦野祥太郎
[2勝=4点]
 7分42秒 アンクルロック
アブドーラ・小林
●ドリュー・パーカー
[2勝1敗=4点]




<第8試合  メインイベント  ゼウス デビュー15周年記念試合 8人タッグマッチ>
〇ゼウス
ボディガー
イザナギ
入江茂弘
 22分23秒 ジャックハマー⇒片エビ固め
宮原健斗
青柳優馬
青柳亮生
●ライジングHAYATO






 客席の応援団。

 大阪らしい気さくな人々の明るさが客席にあった。
 コロナでいろいろ言われがちな大阪だが見渡したところ不織布のマスク率も高い。
 鼻を出している人も、記者の住む県より見られない。
 ちなみに大阪市でも治安があまりよくないとされる道頓堀界隈、日本橋のど真ん中の路地のホテルに宿を取ったが、チリ一つ落ちていないかの清掃状態で、防音も行き届いており本当に快適でなんの問題もなかった。
 浪花の人々は底力が違う。苦境のなかから何度でも立ち上がり、くじけず笑い飛ばしてくれる。
 ギスギスしたところが感じられない大阪人の生命力と明るさに、ひととき救われる思いがした。