［週刊ファイト10月7日号］収録 ［ファイトクラブ］公開中
▼新日本G1神戸/ザックセイバーJr.が止まらない！強豪相手に破竹の3連勝
photo & text by 西尾智幸
・メインのロスインゴ対決・鷹木信悟vs.内藤哲也が内藤のケガで消滅！
・カード変更により、現IWGP世界王者鷹木と元ミスターIWGP永田裕志が初対戦！
・開幕戦で飯伏幸太を破った高橋裕二郎がオーカーンからも勝利か?!
・のらりくらりのKENTA！ 石井智宏はそのペースに翻弄される
・ザックセイバーJr.が内藤、鷹木、飯伏の3強から全員ギブアップ勝利
・飯伏はまだ完調とはいえないのか？！ 肺炎の後遺症が気になる
内藤哲也の欠場で生まれた好試合！ザック・セイバー価値ある3連勝
■ 新日本プロレス『G1 CLIMAX 31』
日時：2021年9月26日(日) 14:30開場 16:00開始
会場：兵庫・神戸ワールド記念ホール
観衆：2,250人
今年も秋のG1となり、9月18日大阪での開幕戦では、いきなり内藤哲也が左脚を痛めリーグ戦完全離脱という、ファンにとっては残念なスタートとなった。その内藤の左脚をぶっ壊したのが、ご存知の通りこの日のメインに登場するザックだ。
本来ならこの神戸では、ロスインゴ対決で鷹木信悟と内藤という黄金カードが2019年以来、2度目の対決が実現する筈だった！
勿論、1選手のケガでは、チケットの払い戻しも出来ない。このカードだからこそ、チケットを買ったファンも多かったと思うが、果たしてメインディッシュ抜きの会場は盛り上がったのか、客席はどれくらい埋まったのか？ 会場で感じた事を含めお伝えしていきたいと思う。
メインだった鷹木は第2試合にまわり、元ミスターIWGPの永田裕二と以外にも初対決！
相変わらず、元気な永田だが、現IWGP世界王者の鷹木を相手にどういう動きを見せてくれるのか？ これはこれで楽しみであった。
＜第2試合＞
スペシャルシングルマッチ
●永田裕志
16分51秒 ラスト・オブ・ザ・ドラゴン ⇒ 片エビ固め
○鷹木信悟
いつもに増して、永田の動きは良かった。そりゃあ全盛期を見てきた者にとって、そこを望んでも無理はあるのは前提だが、打撃戦でもひけをとらず、キック、エルボーを繰り出す。鷹木も遠慮なくガンガンラリアットなどを打って行く。ナガタロック、雪崩式のエクスプロイダー、バックドロップと得意技も盛り込み、鷹木を追い込むが、最後は力の差か、パンピングボンバーからラスト・オブ・ザ・ドラゴンで粘る永田を沈めた。
16分というそれなりの時間で、永田も今出せる力を目一杯出し切ったのではないか。最後、ダウンした永田にグータッチを見せたのは、先輩への敬意だろう。そして、鷹木はマイクで内藤戦を必ず実現させるとアピール。バックステージでも永田を称え、更に『俺にとっては、大事な大事なシングルだった』と語っている。
ザック・セイバーjr、内藤・鷹木さらに飯伏を抑え破竹の3連勝
＜第6試合＞
『G1 CLIMAX 31』Aブロック公式戦
●飯伏幸太
19分55秒 クラーキーキャット（バッドバルーンリミックス）
○ザック・セイバーJr.
結果としてメインに繰り上がったこの闘い。果たしてファンを納得させれるのか？
タッグベルトを巻き、余裕の表情さえ見せながら入場したザック。
スタートは、バックの取り合い、グランドと静かに始まる。その後、お互いに技の読み合いで、かわしかわされ、時には強烈な蹴りを叩き込んだり、まさに一進一退の攻防。
後半、飯伏がその場飛びムーンサルト、プランチャ、ミサイルキックなど大きな技も繰り出すが、決定打にはならず。最後は、カミゴェにきた飯伏をかわしたザックは、あれよあれよと絡みつき、気がつけば手も足も極められた飯伏は全く動く事すらできず、無念のギブアップとなった。
派手な技は飯伏の方が目立つし、実際手数も飯伏の方が多かったが、肺炎で欠場になる前と比べて、まだ本来の動きが完全には戻っていない気がする。ザック相手なので、関節技も多く派手な動きも制限される部分はあるにせよ、なんかリズムが悪い感じがするのだ。とはいえ、肺炎の後遺症だと呼吸が苦しいというのはあるだろうから、そこは感じさせない飯伏はすごいと思う。
逆に、ザックは18日大阪の開幕戦で内藤、23日の大田区では世界王者の鷹木、そして今回は2年連続優勝の飯伏と、Aブロックの優勝候補ともくされる3選手から、立て続けにギブアップを奪った事で、ザックが優勝候補の筆頭となっている事実。この勢いを止められる選手は何人いるのか？
今後のAブロックの公式戦は見逃せないものになってきた。
石井智宏、今回ものらりくらりのKENTAには勝てず！