[ファイトクラブ]これぞメジャーの風格スターダム 5スターGP「9月都内6興行」の大行進

[週刊ファイト9月23日号]収録 [ファイトクラブ]公開中

▼これぞメジャーの風格スターダム 5スターGP「9月都内6興行」の大行進
 photo & text by TERUZ スターダム9・11新宿住友&9・16後楽園
・中野たむの傷口に塩塗る 月山和香の憧れは「小波さんです」
・開幕直前にポロリした因縁 上谷と彩羽はヒートし過ぎて両リン
・“洋央紀”状態を脱したキッドが突き抜け 王座戦から査定役まで
・ウナギについて彩羽匠「言うほど変じゃなかった」ライガーボム勝利
・彩羽匠、朱里、林下詩美を撃破 小波がリーグ戦のクオリティ上げ
・負けても輝けるのが主役 中野たむが後楽園2大会連続メイン敗退
・あらかじめ周知されていなかった“追加の後楽園”なのに363人動員
・大ボリュームながらセコンド制限 コロナ禍超えて大田区・大阪城へ


■ スターダム 5★STAR GP 2021
日時:9月11日(土)13:30
会場:東京・新宿住友ホール 観衆303人(コロナ対策限定人数/主催者発表)

■ スターダム 5★STAR GP 2021
日時:9月16日(木)18:30
会場:東京・後楽園ホール 観衆363人(コロナ対策限定人数/主催者発表)

 どの団体もコロナ禍に苦しんでいるに違いないプロレス界にとって、盟主・新日本プロレスばりに都内興行を連発するスターダム。濃厚接触者発生などで地方5大会が吹っ飛んだことから、リーグ戦消化のために追加された「9月16日・後楽園」も開催された。どの大会にも300人レベル以上の集客があり、コロナ騒動とは無縁の様相だ。ここにはたくましく編成を変えつつ、セコンドを制限しつつ、前に向かって“観客と一緒に未来をつかもうとする”スターダムの姿がある。独自目線でスターダム大会をレポートする。

中野たむの傷口に塩塗る 月山和香の憧れは「小波さんです」

<9月11日/第3試合/月山和香スターダム・チャレンジ(1)>
○中野たむ
 8分37秒 バイオレットシューティング⇒片エビ固め
●月山和香

 コズミック・エンジェルズへの加入希望があった桜井まいに、中野たむが許可を出したのは8月のこと。なのに9月3日になって桜井が「私がスターダムに参戦したいと思ったきっかけがジュリアさんでした」と告白したことが、中野にとって「なんでじゃい!!!」案件になっている。桜井に続いてスターダムに参戦してきた月山和香から「たむさんに憧れない女の子はいないと思います」とのツイートがあっても、中野は疑心暗鬼。この日の試合で月山をキャメルクラッチに捕えながら「誰に憧れてスターダムに来たの?」と問い詰める。

 月山「コ、コッ」。中野「コズエン?」。月山「小波さんです」。またまた「なんでじゃい!!!」となった中野は力の入ったストンピングを連発。中野は文字通り月山を一蹴してみせた。バックステージコメント中の月山に中野は「誰にでもいい顔するのやめな」と通告すると、月山は傷口に塩を塗るように「すみません、小波さんが好きです」。これには中野が思わず前蹴り。月山は「ウッ、でも(中野は)カワイイです。蹴られてもカワイイです」と“いい顔”をやめなかった。

開幕直前にポロリした因縁 上谷と彩羽はヒートし過ぎて両リン

<9月11日/第7試合/「5★STAR GP 2021」ブルースターズ公式リーグ戦>
△上谷沙弥
 13分08秒 両者リングアウト
△彩羽匠

 開幕直前会見で「X」とされていた他団体選手を彩羽匠だとポロリしてしまった上谷沙弥。因縁が生まれることで注目された顔合わせがセミファイナルに組まれた。彩羽の重爆ぶりに上谷は身体能力と気迫で対抗していく。実に見ごたえのある一戦となったが、攻防場所は場外へ移行した。

 彩羽が場外マット上でブレーンバスター。さらに彩羽はパワーボム狙いだが、上谷は切り返す。この間に場外カウントが進むと、両者ともに「相手を振り切って自身がギリギリ生還」狙い。成功せずに両者リングアウトとなったが、そのスリリングさにセコンド勢の桜井まい・月山和香は目を丸くしていた。バックステージで上谷は「ずっとずっと闘ってみたかった相手。引き分けということはまだこの続きがあるということ」とすると、彩羽も「もう一回やろうよ」と呼応している。

記事の全文を表示するにはファイトクラブ会員登録が必要です。
会費は月払999円、年払だと2ヶ月分お得な10,000円です。
すでに会員の方はログインして続きをご覧ください。

ログイン