[ファイトクラブ]スターダム 大阪 2連戦『5 STARS GP』公式戦8試合完全詳細

[週刊ファイト8月19日号]収録 [ファイトクラブ]公開中

▼スターダム『5 STARS GP』大阪2連戦公式8試合完全網羅で見えた肝
 photo & text by 西尾智幸
・地元大阪ウナギ・サヤカ赤の王者・林下詩美に勝てず3連勝ならず
・大会最年少18歳の熟練AZM、2年連続リーグ公式戦で朱里下す
・AZM『頭が回らない』朱里『記憶が飛んで…』からも激闘を物語る
・中野たむ右腕は大丈夫か? 2日とも悲鳴の連続
・無念の両リンなつぽい、スターライトキッドとの前哨戦兼ねた闘い
・フェニックス上谷沙耶、中野たむに先月のリベンジ敢行
・鹿島沙希、いつもと逆の試合展開で丸め込まれる
・岩谷麻優のシングル戦、大阪で観たい!
・もしかして今大会、週刊ファイト効果があったのか?
・村山レフェリー、厳格すぎて笑いが起こる?!
・セコンドのウナギ、琉悪夏に蹴られレフェリー怒られ泣きっ面に蜂


スターダム『5 STARS GP』大阪2連戦公式8試合完全網羅で見えた肝

 7月31日、横浜で開幕した5 STARSグランプリ。総勢20名がレッドとブルーの2ブロックに分かれ、総当たり戦で両ブロックの高得点者同士が決勝を争う過酷な真夏の大リーグ戦。今回は、舞台を大阪に移し、2daysで公式戦8試合が行われた。
 いつもように、写真をふんだんに使って記者ならではの観点で、詳細をお届けしたい。

■ STARDOM 『5★STAR GP 2021~OSAKA Day-1~』
日時:2021年8月7日(土) 17:00 試合開始
観衆:279人/コロナ対策限定人数(=主催者発表)
会場:エディオンアリーナ大阪第二競技場

<第6試合 5★STAR GP 2021 ブルー・スターズ公式リーグ戦>
林下詩美[4点]
 11分35秒 ジャーマンスープレックス・ホールド
ウナギ・サヤカ[4点]

 横浜2連勝で勢いに乗るウナギ・サヤカが、地元大阪の初日、セミファイナルで、赤の王者・林下詩美に挑んだ。

 試合開始後、ウナギは再三握手を求めるが詩美は無視。そこで、コーナーに詰めてむりやり握手。そしてウナギは、チンクラッシャー、ビッグブーツを繰り出し、更にボディースラムを狙うが詩美が切り返して逆にボディースラム。今度は、詩美がキャメルクラッチ、ダブルニードロップで攻めるが、ウナギもコードブレーカー、串刺しエルボーアタック、フェースクラッシャーとガンガン攻めに行く。そして、十八番の大ふへん固め。詩美が切り返してドロップキック、ミサイルキック、そして強烈なスリーパーホールド。ウナギが苦悶は表情を浮かべるが、なんとかロープエスケープ。

 今度は、ウナギがトップロープへのギロチン、更にギロチンドロップの連続で首を狙う。しかし、詩美はアルゼンチンバックブリーカーからバックフリップ、ミサイルキックで追い込む。

 まさに一進一退の攻防だったが、ウナギが必殺技“大儀であった”を狙うが詩美は耐え、ラリアット2連発からのコウモリ吊り落としでウナギの勢いを止め、最後はジャーマンスープレックス・ホールドで見事にウナギから3カウント奪った。

初日のメイン2冠王者・朱里が大会最年少18歳の熟練AZMと対戦!

<第7試合 5★STAR GP 2021 ブルー・スターズ公式リーグ戦>
AZM[2点]
 13分38秒 あずみ寿司
朱里[4点]

 この日のメインは、SWA世界&ゴッデス・オブ・スターダムの2冠王者・朱里と最年少優勝(18歳)を宣言しているAZMが対戦。朱里も横浜2連勝でスタートしているので、連勝街道まっしぐらと行きたいところだったが。

 ゴングが鳴ると、バックの取り合い、巻き投げの応酬と緊張感のある攻防が続く。
 その後、AZMが自ら場外に下り、朱里を煽って場外戦を誘う。朱里が降りると同時にAZMはリングに上がる。今度はリング上から挑発。怒った朱里は、エプロンに近付いてきたAZMの脚を引っ張り場外戦に持ち込む。

 しかし、場外で主導権を取ったのはAZM! フランケンシュタイナー、ブレーンバスター、そしてコーナーからのフットスタンプで朱里にかなりのダメージを与える。戦場をリングに戻し、AZMは腕固めに。その後、朱里が首4の字、ハーフハッチでカウント2。

 今度は、AZMが三角飛びボディーアタック、ブレーンバスターで反撃。
 最後は、朱里がハイキック。前後からニーアタック! トドメとばかりにバズソーキック・・・
 しかしAZMが間一髪かわして反対にバズソーキック。更に、カナディアンデストロイヤーからのあずみ寿司でピンフォオール! 同リーグ、2年連続で、しかも同じ技で朱里を下し獲得した2点は大きい。また、朱里は連勝が止まったが、まだまだ序盤戦、今後の巻き返しなるか?!
 試合後の両者のコメントで、AZM『頭が回らない』、朱里『記憶が飛んで…』との言葉からも、この一戦が激闘であった事を物語っていた。

中野たむ堅実に琉悪夏から2点GET~鹿島沙希ジュリアに起死回生!

<第4試合 5★STAR GP 2021 ブルー・スターズ公式リーグ戦>
中野たむ[4点]
 7分41秒 バイオレット・シューティング⇒片エビ固め
琉悪夏[0点]

 琉悪夏がテーピングされた、たむの右腕に照準を絞り、ストンピング、場外で鉄柱への叩きつけ、更に右腕を蹴り上げ、ワキ固めと一点集中だ。たむは、力が入らず反撃もままならない。完全に琉悪夏ペースかと思えたが、フィニッシュの冷凍庫爆弾をかわされ、紫のボックス攻撃を失敗し、スピンキックも喰らい場外へ。そこへたむがプランチャを敢行! リングに戻りバイオレット・シューティングで琉悪夏を仕留め、2点を獲得した!

<第5試合 5★STAR GP 2021 レッド・スターズ公式リーグ戦>
鹿島沙希[2点]
 9分59秒 起死回生
ジュリア[2点]

 お互い、髪の毛の引っ張り合いが多かった前半だったが、後半は明らかにジュリアの大技のほうが多く炸裂し、ミサイルキック、ファルコンアロー、更にフィニッシュ宣言で、終わりかと思われたが、ここで鹿島が起死回生! 逆転の勝利を掴んだ。最後まで、カウント3は取られていないと納得出来ないジュリアだったが、時すでに遅し! だった。

【その他の試合】

<第1試合 3WAYバトル>
白川未奈
 9分28秒 グラマラスコレクションMINA
妃南
※もう一人はスターライト・キッド

<第2試合 タッグマッチ>
○上谷沙弥
渡辺桃
 7分55秒 スター・クラッシャー⇒片エビ固め
吏南●
小波

<第3試合 6人タッグマッチ>
○コグマ
羽南
岩谷麻優
 10分26秒 ジャーマンスープレックス・ホールド
レディ・C●
なつぽい
舞華

2日目:なつぽい無念の両リン、上谷沙弥は中野たむにリベンジ

■ STARDOM 『5★STAR GP 2021~OSAKA Day-1~』
日時:2021年8月8日(日) 12:00 試合開始 観衆:405人=超満員札止め/コロナ対策限定人数(=主催者発表)
会場:エディオンアリーナ大阪第二競技場

 5★STARSグランプリ大阪2日目は、405人の満員札止めの大盛況! この日も、リーグ戦4試合が行われた。

<第6試合 5★STAR GP 2021 レッド・スターズ公式リーグ戦>
なつぽい[3点]
 9分43秒 両者リングアウト
スターライト・キッド[3点]

 セミは、なつぽいとスターライト・キッド。同会場で今年の3月、ハイスピード選手権で闘った両者の再戦でもあるが、8月29日にベルトを賭けた試合も決定しており、それの前哨戦という事にもなる。ただ、3月と違うのは、キッドが闇落ちする前だったという事。今までのスピード、テクニックに加え、ラフファイトも備わったキッドに、なつぽいはどう立ち向かうのか? 

 序盤は、なつぽいのテキサス・ブルドーザー級の執拗なヘッドロック攻撃から始まるも、おとなしく落ち着く両者ではない。巻き投げ、ドロップキックとどんどん動きがスピーディーになる。
 ハイスピードの名に負けない相変わらずの攻防。丸め込み合戦から、ドロップキックやダイビングボディーアタックなどの空中戦に至るまで、とにかく動き回る両者。しかし、闘いの場は場外へと移動。
 最後は、ギリギリでリングに上がろうとしたなつぽいの脚をキッドが引っ張り、そのまま両者リングアウト。試合後もなお、マイクのコードで首を絞められ、屈辱のなつぽい。キッドに暗闇へと導かれてしまった形。この決着は、8・29汐留のタイトルマッチへと持ち越された。

<第7試合 5★STAR GP 2021 ブルー・スターズ公式リーグ戦>
上谷沙弥[2点]
 13分18秒 フランケンシュタイナー⇒エビ固め
中野たむ[4点]

 この日のメインは、7月に白のベルトを賭けて闘ったばかりの王者たむに、惜敗した上谷が再びぶつかる。
試合開始、たむが握手を求めるも、上谷はスルー。中野は前日もテーピングされた右腕を琉悪夏に集中的に攻められたが、この日も例外なく攻められ、悲鳴をあげるたむ。なんとか、たむもバックドロップなどで応戦。そして場外へ・・・。


 たむは、コーナートップから、プランチャを敢行するが、上谷によけられ逆に、スワンダイブ式プランチャを綺麗に決めた。上谷は、たむをリングに戻すと、強引にスター・クラッシャー!  しかし、たむはロープに救われた。上谷は「終わり!」と絶叫しコーナーへ。しかし中野が雪崩式ジャーマン、リバースのフランケンシュタイナー。両者かなり体力を消耗している。
 たむがスピンキック、ジャーマン、場外へプランチャ。リングに戻すとバイオレット・シューティング。しかし上谷はカウント3を許さない。最後は、フランケンシュタイナーで丸め込んで、たむから3を取った上谷は、3戦してやっと1勝あげられた。しかし、この勝利で、再び白いベルトへの挑戦をほのめかした。

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