[ファイトクラブ]ドラゴンゲートしゃちほこBOY岡山凱旋地元ファンからエール「矢掛で開催してね」

[週刊ファイト8月19日号]収録 [ファイトクラブ]公開中

▼ドラゴンゲートしゃちほこBOY岡山凱旋地元ファンからエール「矢掛で開催してね」
 text & photo by 猫山文楽拳
・等身大のヒーロー故郷へ帰るもR・E・Dのかわいがり炸裂
・ジェイソンKagetora夢の煌めき掲げ倉敷に立つ
・王者YAMATO貫禄勝利
・飛んで飛んで回って回る!華のオープニングマッチ
・GM斎了元気をゴムパッチン葬!カオスの第2試合



 岡山県は、プロレス砂漠地帯だ。
 晴れの国と言う呼び名通りに、日中の降水量は全国有数の少なさで、梅雨の時期ですら昼間に雨が降ることはほぼなく、梅を干すにはもってこいだが、真夏の日差しは沖縄かマイアミ並みに強烈だ。
 だからというわけではないと思うが、岡山県には、プロレス団体がなかなか来てくれない。

 日照率が高い温暖な気候ゆえ、桃やマスカットの出来は素晴らしい反面、プロレス砂漠地帯の岡山県のしかも山あいにある矢掛町に生まれたにも関わらずプロレスラーになったしゃちほこBOYの存在は、岡山県のプロレスファンにとって、プロレスという大海からもたらされた一滴の希望の雫であり、しゃちほこBOYと共にやってきてくれるドラゴンゲートはまさに天空から飛来してきて砂漠を潤す恵の雨を降らせてくれる龍雲の如し。


 本来であれば7月24日に、しゃちほこの長年の夢である、生誕の地岡山県小田郡矢掛町における20周年記念大会の開催が決まっていたのだが、岡山県にも再び新型コロナウィルス感染者がじわじわ増え始め、開催直前に会場の使用が禁止となり延期せざるを得なくなってしまった。
 だが・・・地元のヒーローしゃちほこBOYの凱旋を楽しみにしていた矢掛町の少年少女たちから、自分たちがどれほど地元でのプロレス興行開催を待ち望んでいたかをしたためたが嘆願書が、ドラゴンゲート代表取締役社長宛に届いた。

 そう。しゃちほこBOYの夢はいつしか、矢掛町の子どもたちの夢となっていたのだ。

等身大のヒーロー故郷へ帰るもREDのかわいがり炸裂

 岡山県は誰もがその名を知っていようが、小田郡矢掛町となるとご存じの方は限られてくると思う。
 江戸時代の参勤交代通過点宿場町だった商店街に、いまもなお本陣(殿様ご一行が宿泊した宿)の建物がまるごと保存され宿場町の景観が保たれた、倉敷美観地区ほど知名度のないことが幸い知る人ぞ知る隠れた名所。
 しゃちほこBOYはそんな閑静な山里に産まれて、華やかなドラゴンゲートのプロレスラーに成った男だ。
 太陽と肥沃な大地、海の幸山の幸も手に入る恵み豊かな晴れの国だが、都会からは遠く、若者は関東関西へと出ていこうとする。
 だがしゃちほこBOYは、故郷を忘れない。年に何度も、ドラゴンゲートと共に、故郷に帰ってくる。
 プロレスを見る機会に恵まれない故郷の人々にプロレスを楽しんでもらうために。
 故郷の子どもたちに夢を叶えた姿を見てもらって、信じれば夢は叶うと伝えるために。
 とはいうもののである。
 夢は叶えてからが本番。
■ ドラゴンゲート しゃちほこBOY凱旋倉敷大会
日時:8月7日(土)18:00
会場:倉敷市・ホテルセントイン倉敷(観衆210人・主催者発表)

 凱旋大会で、彼が地元のファンの前で勝利の凱歌をあげる姿を記者はいまだ見たことがない。
 今回もまたゴングと同時にR・E・Dのメンバーの一斉かわいがりに見舞われ、あっというまの地獄行。


 難を逃れて見せ場を作る。

 急ごしらえのチームとは思えぬ息の合ったチームプレイ。合体技も見事に決まって、良い流れ掴んだかに思えたのはつかの間。

KAIが場外でしゃちほこに馬乗り「オラ倉敷の客、よく見ろ!金のしゃちほこだ!」悪乗りである。


 リングの上でも公開処刑が続く。
 見かねた校長が怒りの仕置きを発動。完膚なきまでに極められSBK悲鳴を上げる。


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