新井丈が飯野タテオを秒殺KO4連勝rank in確実「修斗の強さを、日本に知らしめたい」RIZIN出陣アピール!


■ SHOOTO GIG TOKYO Vol.30 Supported by ONE Championship
日時:6月26日(土)
会場:新宿FACE大会

<第7試合 ストロー級5分3R>
●飯野タテオ(同級世界3位/和術慧舟會HEARTS)
 1R 0分59秒 左フックKO
○新井丈(キングダム立川コロッセオ)

<第6試合 フライ級5分3R>
○関口祐冬(同級世界10位/修斗ジム東京)
 判定3-0 (29-28/29-28/29-27)
●西村大地(BLOWS)

<第5試合 バンタム級5分2R>
●齋藤奨司(FIGHT FARM)※デビュー戦
 判定0-3 (18-20/18-20/18-20)
○片山将宏(TRIBE TOKYO MMA)※デビュー戦

<第4試合 フライ級5分2R>
○大竹陽(HAGANEGYM)
 1R 0分36秒 左フックKO
●青井心ニ(心技館)※デビュー戦

<第3試合 フェザー級5分2R>
○木下タケアキ(和術慧舟會HEARTS)
 2R 0分30秒 右フックKO
●木村孔明(フリー)

<第2試合 フライ級5分2R>
●寺嶋直人(SUBMIT MMA)
 判定0-3 (17-20/17-19/17-19)
○鍋久保雄太(修斗ジム東京) ※デビュー戦

<トライアウトルール ウェルター級3分2R>
○阿部光太(パンクラスイズム横浜)
 2R 2分32秒 右ストレートKO
●萩生田真(トライデントジム)

アイドルから見た修斗
吉沢さりぃ記者

 6月26日、プロ修斗王者への登竜門的な大会、プロフェッショナル修斗公式戦『SHOOTO GIG TOKYO Vol.30 Supported by ONE Championship』が新宿FACEで約一年半ぶりに復活。大会チケットは開催約2週間前には品薄状態となり、当日は立ち見も含む完売状態となった。
 本大会の注目カードは、キングダム入江代表曰く、「1番負け続けた弟子だけど1番下から這い上がって来た男、新井丈の世界ランキング戦にして、初のメイン。新井は一時期七連敗と泥を舐めることになったが、徹底的な肉体改造に取り組み、その後打撃系の王座獲得も挟みながら現在修斗三連勝中」なんだそうだ。ノリに乗って当日に望んだ。最近の修斗では、ノーランカーの若手、西川大和が世界ランキング1位大尊伸光を三角絞めで切ってとり、下克上を達成したばかり。新井も「自分の仕事は理解している」と戦前に話した通り、この流れに乗り切ることへの気合い十分である。


 この日の修斗は、修斗愛を背負い『RIZIN.28』、東京ドームへ出陣した修斗世界バンタム級王者、岡田遼のまさかの一回戦敗退から約1週間の余韻も冷めやらぬまま開催されたが、試合は第一試合から岡田の修斗愛に負けず劣らない程の熱い戦いが連続して続いた。


 セミでは、世界ランカーである関口祐冬が登場。関口はトリックファイターとして変幻自在な戦い方を信条とする。
 対する西村大地は黒修斗4・18沖縄大会での宮城友一戦と続き、ランカーとの対戦となる。 

 試合開始早々、関口がテンポよくパンチを切り出す。2ラウンド目終了間近、関口は怒涛のパンチとキックを繰り返し会場が沸かせた。西村も負けじと寝技を仕掛け続けたが、3-0で関口が判定勝ち。だが関口は「こんな勝ち方じゃあ何も言えない」と言い残し、次の試合への意欲を感じさせた。


 KO勝利が続く中、そして、ついにメインイベント。修斗のヤンチャ小僧が登場。
 対する世界ランキング3位飯野タテオは、数年間格闘技から離れていたが、復帰後いきなりKO勝ちで復活。激闘男として修斗ストロー級戦線ではなくてはならない存在。打撃だけではなく、投・極もそつなくこなし、シューターの典型とも言える。セコンドには当然、智将・大沢ケンジがつく。修斗史に残るような一戦が期待される中、会場に通る声の両セコンド陣営、激声合戦も気になるところ。

 試合開始早々、プレッシャーをかける飯野に新井がロープを背にする場面が目立つが、セコンド入江の激でサークリングで回避しながら今度は新井がプレッシャーをかけ始める。飯野は組み際から新井に首相撲を仕掛け、強烈な膝蹴りがヒット。嫌がる新井がなんとか離れ、再開後、新井が練習で散々やっていた右アッパーからの左フックが完璧に捉えて飯野ダウン。そこにパウンドをまとめた新井をレフリー止めた。
 
 新井は世界ランカー3位を仕留めるとともに、4連勝。試合後、キングダム入江代表やセコンドにもみくちゃにされ、先輩の第三代ZST王者加藤惇も新井勝利を祝福。大会を締めた。

 試合終了後、マイクを持った新井はお世話になった人にお礼を述べ、「実は自分七連敗どころか9連敗しているんですよ。でも周りの人に支えられて、諦めないでやって来れました。これからも新井丈をよろしくお願いします。」と述べた。

 また、試合後沢山のマスメディアのインタビューに答えた新井だったが、本誌インタビューには「実は自分は人に勇気を与えられるヒーローになりたかった。(入江)代表がいつまでたってもRIZINに上がんないので、もしチャンスがあるのなら自分がRIZINに出場して、修斗の素晴らしさ、強さを日本中に知らしめたい」と語った。

 修斗のヤンチャ小僧から、日本屈指の軽量級ストライカーへ! 新井丈から今後目が離せない展開となってきた。

 近年、国内外で更に盛んなMMA。世界アスリート長者番付ランキングでも、元UFC二階級王者コナー・マグレガーがランキング1位を獲得するなど1990年代総合格闘技の礎を修斗が築いてきた時代とは、本当に現在の状況は想像しえなかっただろう。しかし、それを創造したのは修斗創始者・佐山聡氏の大きな功績の一つであり、その後の初代シューター、佐藤ルミナ、朝日昇、桜井”マッハ”速人、エンセン井上など修斗四天王から、山本KID徳郁、五味孝典などの突出したスター選手が、MMAの認知を世に残してきた。

 世界最古の総合格闘技団体、修斗。それに続ける後人(こうじん)は幸せであり、心してリングINする義務を持つ。


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