「NJKF」6・27後楽園大会 YETI達朗×チャンスック 、久保田雄太×日下滉大インタビュー

『NJKF2021 2nd』(6月27日、東京・後楽園ホール)トリプルメインⅢ、大会を締めくくる一番にはYETI達朗(キング)が登場。NJKFには2019年2月以来、2年4ヵ月ぶりの出場となる。4月に新日本キックでいち早く復帰戦を行ったYETEだが初回TKO負け。ホームで訪れた雪辱の機会に燃えている。「倒す気でいるし、その気持ちで行きます」と話すYETIは、クセ者ファイター・チャンスック(タイ)を相手に復活を果たせるか。

■YETI達朗「もう結果で見せるしかないので、結果を出したい」
――もう2週間を切って試合が近づいてきましたが、調子はいかがでしょう。
YETI あとは体重を落としていく感じで、仕上がりはいいと思います。去年も夏頃やりたかったんですけどコロナの影響とかでできなくて、11月に決まっていたのがスパーで骨折してしまって、4月に決まった新日本が負けちゃった感じなので、今回こそは勝ちたいです。
――その4月のリカルド・ブラボ戦は残念な結果となりましたが(1R TKO負け)、やはり2年以上空いたブランクの影響があったのでしょうか。
YETI あまりそういうブランクとかは考えたくないし、本当に強ければ勝つので、あの時はブラボ選手より俺が弱かったっていうだけの話かと思います。
――苦い結果にはなりましたが、2年ぶりに試合をして得たもの・実感したことは何でしょう?
YETI 久しぶりに上がってやっぱりフワフワしている感じはありました。いつもより緊張しない変な感じもあって、だから試合の感覚を忘れていたのかなって。やっぱりガチのスパーリングでも練習と本番の後楽園ホールでやるのは違いますよね。
――試合の感覚が抜けてしまっていたのか、逆に緊張するところがなかったと。
YETI いつも結構緊張はして、いい緊張感を持つんですけど、なんか逆に全然緊張しなくて。
――エンジンが掛かり切ってないようなところがあったのでしょうか。
YETI 何とも言えないです。自分ではやる気満々でエンジンは掛けてるつもりだったんですけど、早い段階で倒されちゃったので。
――そういった掴みどころのないものが“ブランク”と言われるものなのでしょうか。
YETI でもボクサーでも1年半ぶりとかでやっても強い人は強いし、勝つ奴は勝つじゃないですか。だからあんまりそこは認めたくないし、言い訳にならないです。
――ただ、これで一層気合いが入ったところはあるのではないですか?
YETI もう結果で見せるしかないので、結果を出したいです。だから今回の結果次第です。
――対戦相手のチャンスック選手についてはいかがでしょう。
YETI 情報が特になくて、会長も「まぁ大丈夫だろう」みたいないつもの感じです(笑)。
――そういった未知の相手との対戦になりますがどうですか?
YETI タイ人なので弱いとかっていうことは絶対ないので気を引き締めて、タイ人だったらこう来るだろうからこう返そうとか、そういう練習はしています。首相撲だったりヒジももちろん気をつけていますし、相手のリズムに乗らないようにとか。
――ボクシング・吉野弘幸会長のジムには今も行かれているんですか?
YETI はい、行かせてもらってます。でもパンチにこだわらず蹴りもしっかり蹴っていきたいと思っているので、最後は倒せたら理想だと思います。
――今回NJKFには2年4ヵ月ぶりの登場となります。改めての意気込み・メッセージをお願いします。
YETI 今回はタイ人ということでいろいろ対策をして必死に練習頑張っているので、ぜひ熱い応援をよろしくお願いします。
――今回は行けそうですか?
YETI もう今回は行きます。いつも行く気、倒す気でいるし、その気持ちで行きます。

■チャンスック・バーテックスジム「YETIはマイペンライ(問題ない)、私が勝ちます!」
「以前のジムからバーテックスジムに移って、最初は寂しかったですがみんな優しいので楽しいです。タイではルンピニー、ラジャで試合をしていました。日本では新日本キックとNJKFでも試合をしたことがあります。
 チャンスックと言うのは『戦う象』という意味で、チャンピオンになった時に改名しました。
 YETIはマイペンライ(問題ない)、私が勝ちます!」


『NJKF2021 2nd』(6月27日、東京・後楽園ホール)トリプルメインⅠでは王者・久保田雄太(新興ムエタイ)と挑戦者・日下滉大(OGUNI)によるNJKFスーパーバンタム級タイトルマッチが行われる。
両者は18年4月に対戦し、日下が判定勝ち。「ここでリベンジするっていうのがいいストーリー」と防衛に加え炎を燃やす久保田に対し、日下もこれが4度目のベルト挑戦で強い意気込みで臨む。試合後、ベルトはどちらの腰に輝くか。

■久保田雄太
――日下選手を相手に迎える防衛戦、どんなお気持ちですか?
久保田 日下くんとは試合をして負けていたので(18年4月、久保田の判定負け)、上がってきてくれたら嬉しいなと思って、トーナメントも上がってくるだろうと思っていたんですけど、思った通りになったからよかったです。
――やはりリベンジに意気込みが強い?
久保田 多少はあるんですけど立場的にこっちがチャンピオンなので、“前回やった時とは違うよ”っていうのを見せたいなと思っています。
――前回戦っての印象はいかがでしょう。
久保田 その時はサウスポーがちょっと苦手で、上手いこと距離を詰めていけずに時間だけが過ぎていった感じでした。アッという間に終わっちゃった感じです。
――でも、そこからサウスポーの苦手意識は克服して今は違う?
久保田 日下くんとやった後にチャンピオンの前田浩喜さんとタイトルマッチをやらせてもらって、そこからサウスポーが結構続いているので、距離の詰め方だったりどうやって戦うかっていうのはだいぶ掴めました。なので、そこに対しての苦手意識はもうないかなっていう感じです。
――当時はやり辛さや違和感がサウスポーに対してあったのですね。
久保田 多少なりともちょっとあったのかなっていう感じです。
――当時の自分とその後チャンピオンになった現在を比べるとどうですか?
久保田 今の方が考えてるし、レパートリーが増えてるかなっていう感じはあります。前まではそんなに考えないで試合をしていたので。
――日下選手の最近の試合を見ていかがでしょう。
久保田 トーナメントをやってる段階から上がってくると思っていたので気にして見てはいました。特に変化はないけど、経験を積んで今の方が試合は落ち着いているのかなって。昔の方がアグレッシブだった気がして、逆に落ち着いてくれた方が楽かなっていう感じです。“やりづらいな”っていうのは特に思わなくなりました。
――そんな日下選手を相手に防衛戦ではどんな試合を?
久保田 前回は中に入れず時間だけが過ぎていっちゃったので、今回は序盤から中に入ってこっちから攻めていこうと考えてます。待たないです。前は3Rで終わったんですけど今回は5Rあるので、絶対に捕まえます。
――以前よりレパートリーも増しているし、考えて戦うようになり試合運びも巧みになっていると。
久保田 自分の勝ってるポイントってフィジカルとか打たれ強さだと思うので、そこを1Rから活かしていければ。上手くやろうとすると向こうの方が上手だからそのままポイントを取られて負けちゃうので、結構ガチャガチャの方がいいかなと思ってます。同じ打撃を食らっても、こっちは倒れなくてもあっちは倒れると思うので。それぐらい頑丈さは差があると思います。日下くんは下から階級を上げてきている選手だし、その日下くんの攻撃で効いて倒れちゃうようならもう引退です。これはけなしている訳じゃなくて、それぐらいの気持ち、自負心で挑もうと思います。
――最後に改めて試合への思い、ファンの方へのメッセージをお願いします。
久保田 コロナの影響とかもあってチャンピオンになってもう2年近く経っちゃって、防衛期間も結構過ぎて、やっと正式な相手が決まりました。やりたかった日下くんが上がってくれて、ここでリベンジするっていうのがいいストーリーなのかなと思っているので、僕がリベンジするところを期待して見てくれたら嬉しいです。

■日下滉大
――もう試合が目前に迫ってきましたが、仕上がり具合いはいかがでしょう。
日下 怪我もなく、減量も順調で、今までで一番強いことは間違いないです。
――今回のタイトルマッチへ向け、力を入れたことや何か新しく取り組んだことはありますか?
日下 前回2019年11月のタイトルマッチで負けて、それが3度目の失敗だったので、もうそこから全部変わりました。練習の質・内容も変わりましたし、それ以外にも頭のことを勉強したり心のことを勉強したり。生活スタイルとかも変わりましたし、全然違う感じです。覚悟を決めて、もう(ベルトを)獲るまでは絶対辞めない、引退しないって心に決めて、いろいろ変えてきた感じです(※前回のタイトルマッチで敗れて以降は4戦4勝となっている)。
――頭の勉強というのはどういうことを?
日下 読書をスタートさせました。それでいろいろな人の考え方とかを知って、格闘家の書籍もいっぱい読みましたけど、全然関係ないジャンルの本を読んだり、大人になって初めてちゃんと勉強したかもしれないです(笑)。
――1番勉強になったり強い影響を受けたのはどんなことになりますか?
日下 やっぱりどんな分野でも成功してる人って、まず心・マインドの面が大切だなって。その上でどうやって目標を達成するかっていう方法を作っていくのであって、まずは何でも心からなんだなって。ちゃんと“覚悟を決める”じゃないですけど。そういうのが今までは自分に足りてなかったと思います。
――今回で言えば“獲るまでは絶対辞めない”といった強い決意のことですね。
日下 そうですね。そうやって覚悟を決めると力になってくれる人も自然と寄ってきますし、自分の行動も変わります。成功するためには行動が大切っていろんなところで言われますけど、まずはその行動をするために心なんだなっていうのは感じます。
――では、1年7ヵ月前と今ではもう別人?
日下 ほんと結果的にそうなりましたね。
――久保田選手とは以前対戦して勝利していますが、印象をお願いします。
日下 身長も同じぐらいで、かなり線が太くて頑丈だなっていう感じがあります。ただ前回は契約体重で僕に合わせてやってもらったところがあったし、前回のイメージはいい意味であまりアテにしていないというか。3年前ぐらい前の話なので違うと思うし、一度勝った相手とまたやるという心持ちではないです。
――そんな久保田選手ですが、今回はどんな試合をして王座奪取を見せたいですか。
日下 リーチは僕の方があると思うので、そこは絶対譲らないっていうのと、向こうも当然その距離を強引に潰してくると思うので、そうやって来ようものなら“これがあるよ”っていう技を用意してきてあるので、遠い距離でずっと支配して近い距離にさせないというか。近い距離になったらなったで合わせる技があります。
――では、ご覧になる方たちへのメッセージを最後にお願いします。
日下 僕はずっと3回タイトルマッチに挑んできて、全部勝ってなくてここまで来て、今回は本当にいろんなことを入れ替えてきて、今まで3回失敗してきたことをできるのかどうか、そこをみんな楽しみにしてきてくれていると思います。こういうご時勢ですし自分がチャンピオンになることで何か伝えられたらなと思いますし、僕にしか表現できないものっていろいろあると思うので、勝つだけです。

大会概要・対戦カード

国際戦元王者対決、S1王座決定戦など出揃う 「NJKF」6・27後楽園大会情報


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