怪力世界一男がレジェンド対決を制する!KSW 61

(C)KSW/Polsat

 6月5日(現地時間)にポーランド共和国ソポトで『KSW 61: To Fight or Not To Fight』が開催された。
 KSW(Konfrontacja Sztuk Walki=コンフロンタチャ・シュトゥク・ヴァルキ)は、ポーランドの総合格闘技団体。団体名はポーランド語で「総合格闘技が激突する」という意味。2009年に地上波Polsatで生中継されたKSW 12は、視聴者数650万人を記録しサッカー EURO 2012に抜かれるまではポーランドのスポーツ中継で史上2位の記録だったほど欧州最大のMMA団体となっている。2017年には本拠地ポーランドで6万人を集めた大会を成功させ、欧州最大のMMA団体として存在感を示している。
 今大会のメインはポーランドの国民的英雄で怪力世界一男マリウス・プジアノフスキーとKSW第一回大会でトーナメント優勝した初代KSW王者であるウカシュ・​ユルコフスキの対戦というレジェンド対決となった。KSWがポーランドのローカル大会から世界的なメジャー団体に成長させた立役者がプジアノフスキーなら、2004年に団体が旗揚げされた時から参戦して最初の王者(トーナメント王者)になっているのはユルコフスキと、KSWの歴史を語る対戦となった。試合は、キックを繰り出すユルコフスキに対しプジアノフスキーはパンチから組みついてテイクダウン狙い。そして遂にユルコフスキのキックを掴んでプジアノフスキーがテイクダウンに成功。更に2Rもユルコフスキがバックスピンで体勢が崩れたところを浴びせ倒すようにテイクダウンに成功したプジアノフスキーがパウンド連打で圧倒して滅多打ち。3Rの試合開始直後にバックスピンでプジアノフスキーが膝をつく場面があったが、すぐにプジアノフスキーがテイクダウンに成功して横四方からパウンド連打。グランドで固定され動けず殴られるユルコフスキを見て、遂にレフェリーがストップ。プジアノフスキーがレジェンド対決をTKO勝利で制した。ユルコフスキは試合後も暫く立ち上がれず激戦を物語っていた。
 セミファイナルでは前フェザー級王者サラディーヌ・パルナスが再起戦を行った。フィリップ・ペジッチを相手にじっくりとバックを奪ってから、グランドに引き込んだ瞬間、電光石火のチョークを極めて一本勝ち。王座返り咲きに向けて見事なスタートとなった
 またポーランドのヘビー級エース格であるミハウ・キタが、元FFCヘビー級王者でUFC参戦経験もあるダルコ・ストシッチと対戦した。あのミルコ・クロコップの弟子でもあるストシッチが下馬評では圧倒していたが、試合はキタが意地を見せて前に出てパンチを繰り出しストシッチを下がらせる。しかしキタの猛攻に耐えたストシッチがカウンターで右ストレートを放つとこれでキタがダウン。追撃のパウンドをレフェリーが制し、ストシッチが逆転KOで勝利となった。

■ KSW 61: To Fight or Not To Fight
日時:2021年6月5日(現地時間)
会場:ポーランド共和国ソポト

<ヘビー級>
○マリウス・プジアノフスキー(ポーランド)
 3R 1分32秒 TKO
●ウカシュ・​ユルコフスキ(ポーランド)

<フェザー級>
○サラディーヌ・パルナス(フランス)
 2R 4分14秒 リアネイキドチョーク
●フィリップ・ペジッチ(クロアチア)

<ヘビー級>
○ダルコ・ストシッチ(セリビア)
 1R 4分05秒 TKO
●ミハウ・キタ(ポーランド)

<ウェルター級>
○パトリック・キンスル(チェコ)
 2R 3分36秒 TKO
●トマシュ・ロマノフスキー(ポーランド)

<ライト級>
○ロマン・ジュマンスキ(ポーランド)
 判定
●ドノヴァン・デスマエ(ベルギー)