Impact Wrestling Rebellionケニー・オメガがリッチ・スワンを下しインパクト王座も奪取!

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 4月25日(現地時間・放送日)にPPV大会『Impact Wrestling Rebellion 2021』が無観客ながら中継放送、NXTから離脱したものの格闘技含めてマット界No.1アナウンサーのマウロ・レナーロがメインの実況席に座り、インパクト・レスリングがこの数ヶ月間のAEW提携路線の集大成、副題”Title vs. title”で勝負をかけた。


 今大会は団体と団体の最高峰王者同士がお互いの王座を賭けるという米プロレス史に残る大一番が行われたことで画期的。なぜなら両団体サイドからも事前に、「両リンや反則決着にはしない。Must be a Winnerである!」と広言されていたから。AEWからも看板のオウブリー・エドワーズ女史がサブ・レフェリーに登場、本当にやることが確認されたのだ。その昔、「NWAとAWAの両世界王座を賭けたマッチメイクが日本で実現」とか、そういうのとは意味が違うのである。


 現AEW世界王者のケニー・オメガがインパクト世界王者リッチ・スワンとお互いの王座を賭けての激突。AEWとインパクト・レスリングは本格的な団体交流を行っており、所属選手が両団体に参戦。オメガはインパクト・レスリング所属であるザ・グッド・ブラザーズと合体してバレッド・クラブ・エリートを再結成し両団体を股にかけて暴れている。そんなオメガはベルトコレクターと主張し、かつてはIWGP王座も保持、現在はAEW世界王者とメキシコのメジャー団体AAAメガ王座(AAA世界ヘビー級王座)と二団体の最高峰王座を保持している。そして今度はインパクト・レスリングの最高峰王座も加えて三冠王になる計画を実行に移した。スワンとしてもオメガという最大の敵を相手に王座だけではなく団体の威信も賭けて戦わないといけない形となった。


 オメガにはキャリスや盟友ザ・グッド・ブラザーズがつき、スワンにはエディ・エドワーズらインパクト正規軍がついた。両陣営が介入することもあったが、最後はリング中央でオメガが必殺の片翼の天使を決めてフォール勝ち。遂にオメガがスワンに勝利して、インパクト世界王座、TNA世界ヘビー級王座を奪うことに成功した。

 セミファイナルではインパクト世界タッグ王座戦が組まれ、王者フィンジュース(ジュース・ロビンソン & デビッド・フィンレー)が前王者であるザ・グッド・ブラザーズ(カール・アンダーソン & ドグ・ギャローズ)のリマッチを受けた。新日本プロレス時代は若手であったフィンジュースに王座を奪われたザ・グッド・ブラザーズは、何が何でも王座を奪い返し、まだまだ自分達の方が上であると証明したいところだ。しかし、試合はザ・グッド・ブラザース必殺のマジックキラーを交わしてロビンソンがスモールパッケージで丸めこんでフォール勝ち。フィンジュースが王座防衛を果たした。

 ラストマンスタンディングマッチで因縁を清算するのはサミ・キャラハンとトレイ・ミゲルだ。この両者は抗争を続けていたが、キャラハンが手を組もうと呼びかけた。しかしミゲルは今までの経緯もありキャラハンは信用出来ないと決裂。逆に一騎打ちで戦うこととなったのだった。試合は凶器使用可能の激しい戦いになりキャラハンが鉄階段の上でミゲルにパイルドライバーを決めてもミゲルはなんとか立ちあがり、逆にキャラハンをテーブル葬。これで遂にキャラハンも立ち上がれず、ミゲルが立ちあがって勝利となった。

 現在、インパクトレスリングを席捲しているエリック・ヤング率いるヒールユニット、バイオレント・バイ・デザインは、クリス・セイビン、エディ・エドワーズ、ジェームズ・ストーム、ウィリー・マックというインパクト正規軍と対戦。ところがヤングが怪我の為に欠場となった。しかし、代わりにサプライズで現れたのは元WWEスーパースターのビッグ・キャスことウィリアム・モリッシーだったのだ。怪物がついたデザイン軍が勢いに乗り、最後はモリッシーがマックを仕留めて勝利。試合後も暴れまわるデザイン軍、大物がまた加入した事によって更に勢いが加速したようだ。


 全試合網羅の拡大版は金曜発売・週刊ファイトに収録。現体制になってのインパクト・レスリングとしてはこれまでで最高のPPV件数を売り上げている。

■ Impact Wrestling Rebellion 2021
日時:2021年4月25日(現地時間・放送日)
会場:米テネシー州ナッシュビル スカイウェイ・スタジオ

<AEW&インパクト世界王座ダブルタイトルマッチ>
[王者]○ケニー・オメガ(AEW世界王者)
 23分00秒 ピンフォール
[王者]●リッチ・スワン(インパクト世界王者)

<ノックアウト王座タイトルマッチ>
[王者]○ディオナ・パラッツォ
 9分45秒 ピンフォール
[挑戦者]●テニール・ダッシュウッド

<インパクト世界タッグ王座タイトルマッチ>
[王者]○フィンジュース(ジュース・ロビンソン & デビッド・フィンレー)
 10分35秒 ピンフォール
[挑戦者]●ザ・グッド・ブラザーズ(カール・アンダーソン & ドグ・ギャローズ)

<ラストマンスタンディングマッチ>
○トレイ・ミゲル
 15分25秒 スタンディング
●サミ・キャラハン

<女子ノックアウトタッグ王座タイトルマッチ>
[挑戦者]○ジョーディン・グレース、レイチェル・エラリング
 9分20秒 ピンフォール
[王者]●キエラ・ホーガン、ターシャ・スティール

<タッグマッチ>
○マット・カルドナ
 9分45秒 ピンフォール
●ブライアン・マイヤーズ

<8人タッグマッチ>
○バイオレント・バイ・デザイン(ウィリアム・モリッシー、ディナー、ジョー・ドーリング、ライノ)
 10分05秒 ピンフォール
●クリス・セイビン、エディ・エドワーズ、ジェームズ・ストーム、ウィリー・マック

<Xディビジョン王座3WAYタイトルマッチ>
[挑戦者]○ジョシュ・アレキサンダー
 11分15秒 ピンフォール
[王者]●エース・オースチン
※もう一人はTJP

<プリショー 女子タッグマッチ>
○ローズマリー、ハボック
 ピンフォール
●キンバー・リー、スーザン


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