フィル・デフリーズがヘビー級王座防衛!KSW 57



(C)KSW/Polsat

 12月19日(現地時間)にポーランド共和国ウッチで『KSW 57: De Fries vs. Kita』が開催された。
 KSW(Konfrontacja Sztuk Walki=コンフロンタチャ・シュトゥク・ヴァルキ)は、ポーランドの総合格闘技団体。団体名はポーランド語で「総合格闘技が激突する」という意味。2009年に地上波Polsatで生中継されたKSW 12は、視聴者数650万人を記録しサッカー EURO 2012に抜かれるまではポーランドのスポーツ中継で史上2位の記録だったほど欧州最大のMMA団体となっている。2017年には本拠地ポーランドで6万人を集めた大会を成功させ、欧州最大のMMA団体として存在感を示している。
 今大会は2020年最終戦で三大王座戦が組まれた。メインは当然、神々の階級ヘビー級で、王者フィル・デフリーズがミハウ・キタの挑戦を受けた。UFCや猪木ゲノムという世界中のメジャー団体を渡り歩いたデフリーズだが、現在はKSWに定着しヘビー級王者として三度の防衛に成功している。対するキタも連勝中だが、これまでの経験、実績から王者が下馬評で有利。試合は大男二人が殴り合う迫力の展開となるも、最後はデフリーズがグランドで上を奪って金網際に固定してマウントパンチ連打でレフェリーがストップ。デフリーズが見事に四度目の王座防衛を果たした。
 マテウス・ガムロがUFC移籍に伴い空位となったライト級王座決定戦がマリアン・ジュコフスキとロマン・ジュマンスキで争われた。下馬評ではジュコフスキが有利となっていたが、試合も下馬評の通りジュコフスキがスタンドでの攻防で優勢に試合を進めて判定勝ち。見事にジュコフスキが新王者に輝いた。
 バンタム級王座戦は、王者アントゥン・ラチッチがブルーノ・サントスの挑戦を受けた。サントスは四連勝中、KSW初参戦でいきなり王座戦に抜擢されたのだが、下馬評は当然、王者有利。しかし、試合ではサントスも寝技などで肉薄する内容となった。もちろん、王者ラチッチも積極的にプレッシャーをかけてグランドでもバックを奪うなど攻めるものの、サントスも食い下がる。試合は判定にもつれ込み王者ラチッチが判定勝ちとなり王座防衛を果たした。

■ KSW 57: De Fries vs. Kita
日時:2020年12月19日(現地時間)
会場:ポーランド共和国ウッチ

<ヘビー級王座タイトルマッチ>
○フィル・デフリーズ(英国/王者)
 2R 0分50秒 TKO
●ミハウ・キタ(ポーランド/挑戦者)

<ライト級王座決定戦>
○マリアン・ジュコフスキ(ポーランド)
 判定
●ロマン・ジュマンスキ(ポーランド

<ライト級>
○ボリス・マンコフスキー(ポーランド)
 判定
●アルトゥル・ソウィンスキ(ポーランド)

<バンタム級王座タイトルマッチ>
○アントゥン・ラチッチ(クロアチア/王者)
 判定
●ブルーノ・サントス(ブラジル/挑戦者)

<ミドル級>
○アブススピアン・マゴメドフ(ドイツ)
 2R 1分53秒 ギロチンチョーク
●セザル・ケイシク(ポーランド)

<ミドル級>
○パトリック・キンスル(チェコ)
 1R 4分23秒 TKO
●トマシュ・ドルヴァル(ポーランド)

<80キロ契約>
○マルチン・クラコウィアック(ポーランド)
 3R 4分07秒 ギロチンチョーク
●カツペル・コジョゼブスキ(ポーランド)

<ウェルター級>
○クリスチャン・エッカーリン(ドイツ)
 判定
●アルベルト・オジムコウスイ(ポーランド)