[ファイトクラブ]内柴正人は強かった。本当に強かった。だがしかし・・・神宮寺しし丸の私的『QUINTET』

[週刊ファイト10月29日号]収録 [ファイトクラブ]公開中

▼内柴正人は強かった。本当に強かった。だがしかし・・・
神宮寺しし丸の私的『QUINTET』
・ハズレ興行のないQUINTETに内柴正人参戦
・内柴、強豪・世羅智茂とドロー。本当に強かった。だがしかし・・・
・「一本至上主義」のQUINTETに由々しき事態
・CARPE DIEM vs.IGLOOもうやるしかない!イゴール、ハイサムに連勝
・小谷直之、QUINTETを救う
・ハズレなし連覇を無事継続したQUINTET


ハズレ興行のないQUINTETに内柴正人参戦

QUINTETを旗揚げからほとんど観てきたが、ハズレた事がない。「興行満足度調査」というものがあったなら毎大会90%近い数字になるのではないか。これは提灯でもなんでもなく本音だ。これは記者だけではない。今大会は前売券完売。当日券なし。コロナ禍で集客制限があるにせよ、QUINTETへの期待の大きさが伺える。一度観たファンを離さない、リピーターが多いのがQUINTETの特徴だろう。当然“内柴効果”もある。そう。今大会には内柴正人が参戦するのだ。

どちらかというと保守的なイメージのあったQUINTETが内柴参戦を決めたのは意外だった。当然、賛否両論が起こる訳で。内柴参戦について考えたが答えは出ない。なので、「内柴を観に来たぜ!」も、「内柴が出るならUFCファイトパス解約する!」も、ヤノタクのように「内柴が出るなら俺は出ない!」もあり。「どちらの言い分も正しい」だなんてぬるい事を言いたくはないが、「こっちが正解!」という単純な問題ではない。問題は単純じゃなくても、思考は単純な記者は「オリンピック柔道金メダリストのグラップリングってどんな?」という興味で観たい。

そんなことを考えている間に、クオリティの高いオープニングVTRとレニー・ハートの雄叫びで大会スタート。

■ コロブロックpresents QUINTET FIGHT NIGHT 5 in TOKYO
日時:10月27日
会場:後楽園ホール 観衆539人(満員)

【1回戦(準決勝)第1試合】
『TEAM CARPE DIEM vs TEAM WOLF』

<8分1本勝負>
△岩崎正寛(CARPE DIEM)
引き分け
△グラント・ボグダノフ(KUSSANO TEAM)

<8分1本勝負>
△世羅智茂(CARPE DIEM)
引き分け
△内柴正人(フリー)

<8分1本勝負>
△竹浦正起(CARPE DIEM)
引き分け
△伊藤盛一郎(リバーサルジム横浜グランドスラム)

<4分1分勝負(10kg以上の体重差のため)>
△白木大輔(CARPE DIEM)
引き分け
△小見川道大(NEO JUDO ACADEMEY)

<4分1本勝負(10kg以上の体重差のため)>
△橋本知之(CARPE DIEM)
引き分け
△森戸新士(藤田柔術)

【1回戦(準決勝)第2試合】
『TEAM TOKORO Plus α2nd vs TEAM ONEHUNDRED』

<8分1本勝負>
△小谷直之(ロデオスタイル)
引き分け
△八隅孝平(ロータス世田谷)

<8分1本勝負>
△今成正和(今成柔術)
引き分け
△寒河江寿泰(今成柔術/トイカツ道場)

<8分1本勝負>
〇中村大介(夕月堂本舗)
54秒 腕十字
●伊藤健一(alliance)

<8分1本勝負>
△中村大介(夕月堂本舗)
引き分け
△樋口翔己(パラエストラ吉祥寺)

<8分1本勝負>
△所 英男(リバーサルジム武蔵小杉所プラス)
引き分け
△宇野 薫(UNO DOJO)

<スペシャルアイアンマンマッチ>
桜庭和志(フリー)
勝敗ナシ 1-0
杉浦 貴(NOAH/杉浦軍)

<スペシャルシングルマッチ 8分1本勝負 体重無差別>
●ハイサム・リダ(ガーナ/CARPE DIEM)
0分54秒 アキレス腱固め
○イゴール・タナベ(ブラジル/IGLOO BJJ)

【決勝戦】
『TEAM CARPE DIEM vs TEAM TOKORO Plus α2nd』

<8分1本勝負>
△岩崎正寛(CARPE DIEM)
引き分け
△金原正徳(リバーサルジム立川ALPHA)

<8分1本勝負>
●世羅智茂(CARPE DIEM)
4分02秒 三角絞め
〇小谷直之(ロデオスタイル)

<8分1本勝負>
△白木大輔(CARPE DIEM)
引き分け
△小谷直之(ロデオスタイル)

<8分1本勝負>
△竹浦正起(CARPE DIEM)
引き分け
△中村大介(夕月堂本舗)

<8分1分勝負>
△橋本知之(CARPE DIEM)
引き分け
△今成正和(今成柔術)

内柴、強豪・世羅智茂とドロー。本当に強かった。だがしかし・・・

トーナメント一回戦「TEAM CARPE DIEM vs. TEAM WOLF」

CARPE DIEM vs. 内柴正人はとんでもなく楽しみ。オリンピック2連覇の男は日本グラップリングのトップチームとどう戦うのか。しかも、内柴の相手は世羅智茂!
先鋒戦の岩崎正寛vs.グラント・ボグダノフがドローに終わり両者敗退。

いよいよ、世羅vs.内柴だ。

世羅、ガードからガシガシ仕掛ける。仕掛ける。仕掛ける。

内柴、凌ぐ。凌ぐ。凌ぐ。

結果はドロー。

オリンピアンとは言え、プロデビュー戦の相手を決めきれなかった世羅の悔しそうな顔が印象的。

内柴は強かった。デビュー戦で世羅とドローは凄い。確かに凄い。が、背負っている栄光の歴史と負の経歴があまりに大きい。故に求められる物も大きくなる。

試合直前、内柴は自身のTwitterでこう呟いている。

「あなた達と別れて10年くらいの月日が経ちました。
寂しい想いをさせてしまってます。

本当にごめんなさい。

今、お父さんは
1番最後に
あなた達と泊まったつる乃湯で働いてます。

職を決めたのもそれが理由です。

10年振りの試合は怖いけど
これを伝えたくて出る事にしました。

本当にごめんね。」

試合後、内柴は一人で後楽園ホールから講道館まで歩いたという。そして、職場である熊本県の温泉旅館へ帰る。

 

神宮寺しし丸
プロレス・格闘技観戦歴38年、太田プロダクション所属のピン芸人。事務所の先輩、劇団ひとりに溺愛されていることでも有名。お笑い芸人として活躍する一方、プロレス、格闘技に対する情熱は筋金入りで、自身のYouTube「神宮寺しし丸チャンネル」では、格闘技の裏ネタ等を配信。自ら格闘技情報サイト「FIGHT PRESS(ファイトプレス)」を立ち上げ編集長もしており、お笑い以外にも活躍の場を広げている。
★格闘技情報サイト『FIGHT PRESS(ファイトプレス)』
https://fightpress.jp/
★神宮寺しし丸Twitter
https://twitter.com/shishishimaru

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