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5月13日(現地時間)にポーランド共和国ルブリンで『Fight Exclusive Night 28: LOTOS Fight Night』が開催された。
この大会はポーランド共和国のMMA団体FENがKSWを放送しているポーランドのメジャーテレビ局、POLSATの協力で行われたビッグマッチで、ライト級とヘビー級の二大王座戦が組まれたが、それを上回る興行の目玉カードとしてクリスチャン・ブジアノフスキー対ピョートル・セリガが組まれた。クリスチャンはポーランドの国民的英雄、マリウス・プジアノフスキーの弟であり、ミュージシャンとして活躍しているが、MMAデビューも果たしておりボディービルダーのラドスロー・スロドキエヴィチにTKO勝ちをしている。ピョートル・セリガは今回がMMAデビューとなる人気ボディービルダーで、両者、筋肉の鎧をまとった怪物同士のぶつかり合いが実現するということでポーランドでは大きな話題となっている。試合は殴り合いから最初にダウンを奪ったのはセリガでクリスチャンは尻もちをつくようにダウンすると、セリガが追撃のパウンド。しかしクリスチャンが逆にグランドで上を奪い返してパウンド。その後、両者が立ちあがるも、今度はクリスチャンが浴びせ倒すようにダウンを奪ってパウンドで試合を優勢に進めた。しかし2Rになると39歳という高齢もありクリスチャンがスタミナ切れで失速、まったく手を出せなくなってしまい試合が膠着状態となってしまった。そして3R開始時にクリスチャンがスタミナ切れでこれ以上、戦えないとタオル投入でストップ。相手のスタミナ切れながらセリガが有名人クリスチャンにTKO勝利した形となった。
ライト級王座戦はFEN生え抜き王者であるマテウス・レベキが、ブラジルからの刺客ファビアノ・シウバを迎え撃った。まさに地元王者が、(ポーランドから見て)海外からの挑戦者と戦うという王道カードは、シウバを金網に追い込んでワンツーでダウンを奪ったレベキがグランドでパウンド連打。最後はバックを奪って鉄鎚を落とし続けるレベキを見てレフェリーがストップ。レベキがTKO勝ちで見事に王座防衛を果たした。
ヘビー級王座決定戦はなんとKSW代表として日本のライジンに参戦していたシモン・バヨルと日本の猪木ゲノム王者となっていたオリ・トンプソンで争われた。意外にも日本にゆかりのある選手同士で、ライジン対猪木ゲノムの代理戦争となったが、これぞヘビー級というど迫力の決着となった。試合開始と同時に激しく殴り合う両雄だが、トンプソンの右パンチがクロスカウンター気味に炸裂。この一発でバヨルは崩れ落ち追撃の必要のない豪快なKO勝利となった。この勝利でトンプソンが新たなヘビー級王者に輝いた。
■ Fight Exclusive Night 28: LOTOS Fight Night
日時:2020年6月13日(現地時間)
会場:ポーランド共和国ルブリン
<ライト級王座タイトルマッチ>
○マテウス・レベキ(ポーランド/王者)
1R TKO
●ファビアノ・シウバ(ブラジル/挑戦者)
<ヘビー級>
○ピョートル・セリガ(ポーランド)
3R TKO
●クリスチャン・ブジアノフスキー(ポーランド)
<ヘビー級王座決定戦>
○オリ・トンプソン(英国)
1R TKO
●シモン・バヨル(ポーランド)
<ヘビー級>
○ミハウ・キタ(ポーランド)
1R TKO
●イゴール・ポクラヤッツ(クロアチア)
<ライトヘビー級>
○マルチン・ヴォイチック(ポーランド)
2R TKO
●ラファウ・キヤンチック(ポーランド)