[ファイトクラブ]WWEブランド交流新章!ベッキー産休アスカRAW王者グランドスラム

[週刊ファイト5月21日号]収録 [ファイトクラブ]公開中

▼WWEブランド交流新章!ベッキー産休アスカRAW王者グランドスラム
 (c) 2020 WWE, Inc. All Rights Reserved. by タダシ☆タナカ
・アスカ、オーティスMITB獲得、ストローマン、マッキンタイア王座防衛
・MITBは工夫が足りない編集:PPVとしては悪くはないにせよ良くもナシ
・計9選手SDタッグ王座戦開始は期待させたがGメタリックまたお仕事
・R・トゥルース客前?口上とBラシュリーのスクワッシュから番組下降線
・イマイチのままタミーナとベイリー&サーシャまともな試合試みるもダメ
・ストローマン心理戦ワイアットで王座防衛も中身ナシ最低試合いいのか
・DマッキンタイアSロリンズ相手に王座防衛がベストマッチ19分20秒
・アスカがブリーフケース奪取!バルコニーから飛びラダー頂上で絶叫
・オーティスは漁夫の利か!? ハシゴ登らずとも落ちてきたケースで優勝
・WWE女子革命後の選手起用法と「卒業しない楽しみ方」の啓蒙活動
・転んでもただは起きぬWWEだがロジックの破綻とNXT別団体の懸念


 マネー・イン・ザ・バンク(以下MITB)と翌日RAWが終わり、RAW/SmackDownの視聴率低下傾向を受けてWWEはブランドをごちゃまぜにすることでコロナ期間をどう乗り切るのか。明らかに新章に突入したことになろう。また、RAWの顔だったベッキー・リンチが産休に入ることで、アスカがRAW王者に。女子王者と記す必要はない。番組上のプロモ台詞とはいえ、ベッキーが「あなたがWWE最高のレスラーだから」と言い切ったことは説得力があった。ユニバースから選手や裏方、マスコミ含む関係者まで異論を唱える者はいないからだ。NXT王者、SD王者、タッグ王者、ロイヤルランブル優勝、そしてRAW王者とグランドスラムの偉業には違いないし、大阪弁のままでわめくマイクアピール含めて、その昔は田吾作スタイルのヒールという日本人選手のステレオタイプからの脱却という点でも歴史に名を残したことは間違いない。
 特に選手、スタッフの人数面でも、フルショーをやれないコロナ期間のTV番組への貢献は計り知れない。アメリカでは日本よりはるかに厳しいロックダウン政策により、州外に出られないとか、飛行機もまともに飛んでない戦時下である。フロリダ在住はあるにせよ出ずっぱりの活躍ぶりなのだ。本稿はMITBの詳細拡大版を軸にWWEの今を多面的にお伝えしたい。

アスカ、オーティスMITB獲得、ストローマン、マッキンタイア王座防衛

■ WWE Money In The Bank
日時:5月10日(現地放送時間)
会場:米フロリダ州オーランド近郊 パフォーマンス・センター + コネティカット州WWE本社ビル

 PPV本戦は2時間半の尺と、昔のテレビPPV番組に戻ったような点こそ評価だが、それでもコネティカットのWWE本社収録のメインを除けばパフォーマンス・センターからのいつもの仕様の収録なので、CMがないためそれなりにカード数も詰め込むものの、長く感じてしまったのは課題だろうか。ユニバーサル王座戦はブレイ・ワイアットのマインド・ゲームをかわしてブラウン・ストローマンの防衛、WWE王座戦はセス・ロリンズとの一進一退の攻防を見せてのドリュー・マッキンタイアの防衛であった。

MITBは工夫が足りない編集:PPVとしては悪くはないにせよ良くもナシ

 キックオフ・ショーは、あれだけ散々過去を振り返るプロモクリップを毎週少しずつ出しておいて、本格的な復帰試合が、見ているユニバースが少ない扱い上は別番組にジェフ・ハーディを出すのかとも思うのだが・・・。ただ、相手が以前はタッグを組んだこともある職人セザーロだから、これはナカナカの内容だった。但し、無観客大会なのに、そもそもキックオフ・ショー番組をやる必要あるのかという問題を誰も指摘してないんじゃないかと。
この試合と本戦第1試合が良くて期待させたのだが、そこからが下降線になり、もうブレイ・ワイアットとかストローマンは余りにもつまらない。こんなのを面白いと思うのはライト層にもいないと思うのだが・・・。

 WWE王座戦がベストマッチとなり盛り返すのだが、MITBは悪くはないにせよ工夫が足りない。いきあたりばったりの編集に加え、まだまだカットすべき場面も多かった。全長2時間半なので、恐らくはそれでもかなり不要なspotを切ったんだと推測されるが、それでも映画監督目線ではもっと凝縮すべき。いかに捨てるかが問われている。ミステリー物だってロジックからはオカシイ箇所が多々あるにせよ、せっかく冒頭でバルコニーからのダイブを決めたアスカがエレベーターに乗るのに、最初に押したボタンが2階というのが画面に映ってしまってる。以下、ブリーフケースは2個あり男女別々なのに、最後になんでアスカとコービンが争うのかまでチグハグを指摘するとキリがない。
 ほとんどお約束で、ミステリオとアリスター・ブラックがビルの屋上から落とされて、SE効果音も”グチャン”が入って、死んだというお芝居を信じろというんだろうが、番組の最初かに屋上の全景を撮って紹介してある。偽の木々の裏にもまだ使ってないスペースあること見せているというに(笑)。それに、『レッスルマニア』で生き埋めにされたAJスタイルズも何で生き返ったのか説明はないまま。なんかもっともらしいフォローを先に考えてから死亡spotやれよと思うのだが・・・。(RAW放送後追記:もう一つの屋上に落ち助かったとミステリオから説明あり)

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