「W-1の組織としてのプライドを取り戻す試合」 ノアに流出した至宝奪回へ、覚悟の出陣! 芦野祥太郎インタビュー

 2月12日の後楽園ホール大会で、プロレスリング・ノアの中嶋勝彦に奪われたW-1チャンピオンシップに挑戦することが決定した芦野祥太郎。中嶋のファンも含めたW-1をバカにする発言には怒り心頭で、並々ならぬ覚悟を持って試合に臨もうとしている。果たして、芦野はどのような気持ちで中嶋と対峙しようとしているのか? 話を聞いてみた。

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──2月12日の後楽園ホール大会でノアの中嶋勝彦選手と、W-1王座奪回をかけてタイトルマッチを行なうことになりました。中嶋選手とは大晦日の『WONDER CARNIVAL』でタッグを組んでいますが、試合前から、「名前を知らない」とかいろいろ上から目線でしたね。

芦野 まあ、マウンティング取りたいマンですね。結局、W-1のことをいろいろとバカにしていたのはノアのレスラーだったということです。1月の後楽園の彼のあの対応が、W-1をどういうふうに見ているか、もの凄く物語っていますよね。「俺が好きなようにやればいいじゃん」っていう感覚で上がってたということなんですよ。そういう態度は最後のマイクにも如実に表れていましたけど、結局何が起きたかと言うと、我々が作り上げてきたW-1の世界観が、中嶋勝彦によって壊されたということなんですよ。

──W-1の会社もレスラーも。

芦野 もうW-1に関わる全てですよ。バカにされているし、見下されているし、「俺たちのほうが上」っていう自負があるんでしょうね。

──そういった自負は大晦日にタッグを組んでいても感じました?

芦野 組んでいて感じたのもありますけど、一番それを感じたのは1月の後楽園の試合後のマイクですよね。でも、W-1のレスラーも、稲葉が負けたあと、俺しか出ていかなかったですからね。セコンドに就いていた奴らもサーッと引き上げちゃったじゃないですか? まあ、面食らったというか怖気づいたっていうのが正しいのかもしれないですけどね。

──腰が引けてしまったんでしょうか?

芦野 腰が引けてましたね。だから、俺が出ていった時にW-1のリングには中嶋勝彦しかいませんでしたからね。あれはW-1のリングなんですよ。でも、中嶋勝彦を誰も引きずり降ろそうとしなかった、俺以外はね。だから、あれはW-1全員が負けを認めた瞬間なんですよ。

──自分以外が出ていこうともしなかったあの状況に関して、芦野選手はどう思われているんですか?

芦野 でも、それはここ2〜3年、俺が延々と言い続けてきたことですからね。ベルトが欲しいなら、自分の行動で示せって。

──チャンピオンだった頃は「挑戦したいなら、その意志を行動や言葉で示せ」とよく言われてましたもんね。

芦野 俺がチャンピオンだった頃は、俺自身がW-1の人間だし、ベルトに対して敬意もあるし、自分が大きくしたっていう自負もあるから、中嶋勝彦のような態度は取らないですよ。でも、今回は違うんだから出てきてほしかった。あの状況を見ていて、俺と他の選手とは意識が違うんだなと思いましたね。今回の一件はそれがハッキリと出た瞬間ですよ。だからと言って、俺が手をこまねいているわけにもいかないし、出ていかなきゃいけなかったし、獲り返さなきゃいけない。結局、獲り返せるのは俺しかいないなと思いましたね。あとはファンの人たちですよね。W-1のファンは今回は俺に協力してほしい。

──中嶋選手は「W-1のファンもしょぼい」と言っていましたね。

芦野 バカにされているんですよ。だからこそ、ファンの人たちにも見返してほしいです。今まで出したことのないような大きな声を出してほしい。俺はレスラーになってから、「応援をお願いします」って言ったことは一度もないんですよ。

──確かにこういう発言は珍しいですよね。

芦野 応援される人間になることが俺らの仕事なんですよ。だから、一回も言ったことがないんですよ。

──応援はお願いしてやってもらうことじゃないと。

芦野 そういうことです。ただ、今回はお願いとかじゃなくて、「お前らもしょぼいって言われて悔しいだろう? 悔しけりゃ声出せよ」っていうことなんですよ。とにかく俺と中嶋勝彦の試合になったら声を出す。「芦野!」とかなんでもいいですよ。心の中で思っているだけじゃなくて、声に出してほしいですね。

──中嶋選手と稲葉選手の試合を見ていて、ファンの方たちの大人しさも感じてしまったということですか?

芦野 いや、ファンの人たちにどうこう言うつもりはないです。声援が少なかったのは、稲葉自身の責任ですからね。お金を出して見に来てくれている人たちのことをとやかく言うのはおかしいですから。お客さんは何も悪くない。ただ、ああいうふうによその選手にナメられるのはイヤなんですよ。

──お客さんもW-1という世界の一部だし、それがバカにされることが耐えられないということですね。

芦野 そうですね。だったら、今回は一緒に協力してもらおうかなと。「オラに元気をわけてくれよ」っていうことですよ。

──元気玉(笑)。

芦野 俺が負けそうになったら、手を突き上げてください。そうしたら、元気玉ができるかもしれないし、ついでに超サイヤ人になるかもしれない。

──まあ、間違いなく力にはなりますよね。でも、中嶋選手のことはレスラーとしてどう見ているんですか? 年齢的には近いですよね。

芦野 近いです。キャリアは向こうのほうが3倍ぐらい長いですけどね。ただ、正直な話、蹴りを使う選手は嫌いなんですよ。プロレスリングですから。レスラーはレスリングで魅せる。まあ、俺は彼の蹴りに怖気づくこともないし、蹴りたけりゃ蹴ってこいよって感じですね。その代わりぶん殴りますから。やられたことは絶対にやり返しますからね。武藤さんが「プロレスは芸術だ」って言ったり、試合のことを「作品」って言いますよね。今まではきれいな試合を意識していましたけど、この試合はこれまでのプロレス人生の中で、一番泥臭い試合になるかもしれませんね。

──それだけなりふり構っていられないということですか?

芦野 もうなりふり構わずいきますよ。あいつが思いっきり蹴ってくるなら、耐えて思いっきりぶん投げる。それで勝ちます。

──外敵とのタイトルマッチは、1年前のT-Hawk選手との闘いがありました。あの時は芦野選手がチャンピオンでしたけど、今回は外敵からベルトを獲り返す闘いになります。同じ外敵との闘いとはいえ、やはり気持ち的には違うものがありますか?

芦野 全然違いますね。#STRONGHEARTSって、W-1にとっても凄く重要な存在なんですよ。外敵は外敵なんですけど、一緒にW-1を盛り上げようという気持ちを感じるんですよ。T-Hawkのチョップはクソ痛いんで腹が立ちますけど、スタンスとしては一緒だと思います。負けたくない気持ちもあったし、認め合う気持ちもあった。だから、彼らとはおもしろい作品を作れるんですよ。

──純粋に競い合える間柄ということですね。

芦野 そうですね。中嶋勝彦の場合はノアのプロレスを押し付けているだけですから。でも、今回の試合では、「それはさせないよ」ってことです。彼らは“美学のある闘い”をしてくるんでしょうね。どういう美学があるのかわかりませんけど、もしそれをしてくるなら、芦野祥太郎のプロレスで真っ向からやり返す。それだけです。

──ちなみに中嶋選手の試合を見ていて、なんらかの美学は感じられましたか?

芦野 何も感じないですね。わからないので、800字以上、1000字以内で書いてきてほしいですね。

──作文してこいと(笑)。大晦日には同じノアの清宮選手と闘ったじゃないですか? 清宮選手と中嶋選手とでは、やはりスタンスの違いは感じました?

芦野 全然違ったと思いますね。彼のほうが“美学のある闘い”をしていたんじゃないですか? 中嶋勝彦はそこからそれちゃっているんでしょうね。逆に言えば掴みどころがないかもしれないです。ただ、今までにないハードヒッターとの闘いだとは思っているんですよ。

──やはり空手仕込みの蹴りは凄くフォームもきれいだし、威力もありますよね。

芦野 だから、覚悟を持って試合に臨みます。ぶっ壊される覚悟でリングに上がりますよ。稲葉にはそれが足りなかったんですよ。心が折れちゃったから。

──蹴り技はW-1でも伊藤選手とか使う選手はいますけど、それとも違いますか?

芦野 鋭さとか重さは全然違うと思いますね。体重は軽いのにあれだけ鋭い蹴りを出すということは、相当鍛えている証拠でしょう。W-1の蹴りを使う選手と比べれば、全然上ですよ。だからこそ、覚悟を持ってリングに上がるし、今までやってきたことの集大成だと思って臨みます。それを見せなきゃいけないし、見せた上でベルトを獲り返します。ただ、ベルトのことはあまり意識していなくて、あとからついてくるぐらいの感覚でしかないんですよね。W-1の組織としてのプライドも取り戻す試合だし、そこが一番大事だと思っていますから。まあ、2月12日の後楽園で俺が終わらせますよ。そのあとは一切、W-1のリングに上がらなくていいです。一切絡まない。リベンジもリマッチもしない。俺が勝って終わりにします。

──わかりました。それではタイトルマッチに期待しています!


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