ティト・オーティスがアルベルト・デル・リオに一本勝ちCombate 51+英雄マメッド・ハリドヴ敗れるKSW52


(C)Combate Americas

 12月7日(現地時間)にテキサス州イダルゴで『Combate 51: Tito vs. Alberto』が開催された。
 この大会はコンバット・アメリカスという北米のローカル大会だが、今大会は元UFCライトヘビー級王者であるティト・オーティスと、日本ではドスカラスJr.として有名で、海外ではアルベルト・デル・リオとしてWWEトップに君臨、元WWE王者、元世界ヘビー級王者、元CMLL世界ヘビー級王者、元AAA世界ヘビー級王者(AAAメガ王者)というプロレス界で輝かしい実績を持つアルベルト・ロドリゲスが対戦するという超メジャー級の最強カードを組んで豪華大会を開催する事となった。
 ここまでの超大物同士の対戦はそうそう見れるものではない。一時期UFCの象徴であったオーティスと飛鳥仮面ドスラカスの息子というルチャドールのサラブレッドであるロドリゲスという夢のカードはやはり地力に勝るオーティスがテイクダウンを奪い、バックマウントを制してチョークで一本勝ち。オーティスがMMAでの実績の差を見せつけた。

■ Combate 51: Tito vs. Alberto
日時:2019年12月7日(現地時間)
会場:アメリカ合衆国テキサス州イダルゴ

<95キロ契約>
○ティト・オーティス(米国)
 1R リアネイキドチョーク
●アルベルト・ロドリゲス(アルベルト・デル・リオ)(メキシコ)


(C)KSW

 12月7日(現地時間)にポーランド共和国グリビツェで『KSW 52: Askham vs. Khalidov』が開催された。
 KSW(Konfrontacja Sztuk Walki=コンフロンタチャ・シュトゥク・ヴァルキ)は、ポーランドの総合格闘技団体。団体名はポーランド語で「総合格闘技が激突する」という意味。2009年に地上波Polsatで生中継されたKSW 12は、視聴者数650万人を記録しサッカー EURO 2012に抜かれるまではポーランドのスポーツ中継で史上2位の記録だったほど欧州最大のMMA団体となっている。2017年には本拠地ポーランドで6万人を集めた大会を成功させ、欧州最大のMMA団体として存在感を示している。
 今大会はKSWのレジェンドであるマメッド・ハリドヴが約1年ぶりの復帰戦を行った。怪力世界一男、ポーランド国民的英雄マリウス・プジアノフスキーと共にKSWを巨大MMA団体に押し上げた立役者であるハリドヴだが、階級上の王者トマス・ナルクンに挑戦し二連敗を喫し、39歳という年齢もあり引退も噂された。しかし、一年ぶりに復帰戦となったのだった。対するは元UFC戦士、ハリドヴが返上したミドル級王座になったスコット・アスカムで、下馬評は、ハリドヴがレジェンドであるが年齢、ブランクも考慮されアスカム有利となっている。そして試合は、アスカムのテイクダウンを切り返したハリドヴが逆にテイクダウンを奪う。そして足関節狙いを仕掛けるがアスカムが何とか脱出する。その後、ハリドヴがガードポジションとなり、下から仕掛け続け、アスカムは下からの極め技を警戒して上になるだけでハリドヴの肘などで劣勢になる。しかし、試合が進むにつれ、逆にアスカムのパウンドで形勢を逆転。結果、判定までもつれ込み、判定ではグランドで上から攻撃したアスカムの勝利。レジェンドはまたしても敗れてしまった。
 セミファイナルでは、重量挙げ五輪金メダリスト、シモン・コウェッツとレスリング五輪銅メダリスト、ダミアン・ヤニコフスキという五輪メダリスト対決。レスリングにかけてはヤニコフスキでスープレックスで投げなどを見せるが、2Rにコウェッツが逆襲。スタンド打撃でヤニコフスキを金網に追い込み、パンチラッシュでスタンディングダウンを奪いレフェリーがストップ。コウェッツが五輪対決を見事なKOで勝利した。

■ KSW 52: Askham vs. Khalidov
日時:2019年12月7日(現地時間)
会場:ポーランド共和国グリビツェ

<85キロ契約>
○スコット・アスカム(英国)
 判定 3-0
●マメッド・ハリドヴ(ポーランド)

<91.5キロ契約/5分3R>
○シモン・コウェッツ(ポーランド)
 3R 3分03秒 TKO
●ダミアン・ヤニコフスキ(ポーランド)

<KSW暫定フェザー級選手権試合/5分5R>
○サラディーヌ・パルナス(フランス/王者)
 判定 3-0
●イワン・ブヒンケル(スロバキア/挑戦者)

<ライト級>
○シャミール・ムサエフ(ロシア)
 1R 1分17秒 KO
●グシェゴシュ・ジュラコウスキ(ポーランド)

<女子フライ級>
○カロリーナ・オフタッシュ(ポーランド)
 2R 4分35秒 三角絞め
●アレクサンドラ・ローラ(ポーランド)

<ライト級>
○アルトゥル・ソウィンスキ(ポーランド)
 1R 0分52秒 KO
●ヴィニシウス・ボーレル(ブラジル)