[ファイトクラブ]DEEPヘビー級王者が朝倉兄弟ともし戦うなら・・・超人イリエマンのRIZIN大阪記+総括

Top画像:ドキュメンタリー映画の主役にもなった悲運のボクサーにして現在アンチェイン梶&ツテンカークのVo(左)
[週刊ファイト10月24号]収録 [ファイトクラブ]公開中

▼DEEPヘビー級王者が朝倉兄弟ともし戦うなら・・・超人イリエマンのRIZIN大阪記+総括
 photo : ©RIZIN FF & 編集部 text : 編集部 w/格闘技I記者
・「これで、地球上すべてがリングだ!」会場前ガチンコ戦が中止に
・朝倉海が憂流迦のアゴ粉砕!ハム・ソヒTKO山本美憂~RIZIN7時間
・榊原代表も苦言!東京ではPPV信号が途絶えた最後の試合が酷過ぎ
・朝倉兄弟が天下を取った日!佐々木憂流迦は砕かれたアゴの手術へ
・試合後プレスルーム:山本美憂を気遣い涙見せたハム・ソヒ会見のツボ
・地元凱旋RENA秒殺だと視聴率貢献しません!急遽代打は小さい相手
・DREAM川尻達也、上迫博仁も撃沈!ライト級GP残ったのは4外国人
・ベストマッチは白鳥大珠vs. 大雅のキック!中村K太郎が打撃勝利
・年末はベラトールとRIZIN堀口恭司「挑戦者なんで・・・」朝倉海と再戦へ


 記録的な台風の中開催された10月12日RIZIN大阪エディオンアリーナ大会。悪天候にも関わらず、当日東京から見込めるお客さんの交通網が完全遮断されたにも関わらず、まずまずの客入りだったと言えよう。しかしながら、RIZIN以上に台風に振り回された男が紛れ込んでいた。格闘技界の異端児、超人イリエマンである。すでに本誌でお伝えしていたとおり、イリエマンはなんとこのRIZIN大阪大会試合会場である旧名大阪府立体育館の前で、世界一過激なエルガイツルール、ヒジ・頭突き・金的有の観覧無料の試合を路上で行うと画策。各マスメディアにリリースしまくっていたからである。

 イリエマンは中5日前、自身の団体であるキングダムエルガイツ20周年大会で試合をしたばかりだ。この時のすべてのロープを外した状態で同ルールで行うノーロープマッチだったのは、この奇策がこのRIZINに向けての爆弾投下に繋がるのか!?と。感心されられたのは、入江の「これで、地球上すべてがリングだ!」と叫ぶ言葉に集約されていることに気づいた時だった。

 試合は対戦相手の中川達彦が台風の影響で新幹線全線不通となり、残念ながらカード不成立となってしまったが、イリエマンはそれ以上に今回大阪であった水面下の出来事はいろいろと収穫となったんだと。大阪在住のファイト記者・水流園(つるぞの)氏の紹介で、西成で出会ったアンチェイン梶氏や、大仁田厚の電流爆破デスマッチのレフリーも務めていた通称”KC”との出会いは興味深かったという。参戦署名で訪れた名古屋大会に引き続き、大阪でもRIZINの試合を観戦して更に参戦意欲が湧いたというイリエマンだが、動画サイト週刊ファイト!YouTubeの中では、今回の大阪遠征の件や、RIZINの試合について格闘家の視点から試合評を述べている。

 特に衝撃的な内容となった実質メインの朝倉(海)vs.佐々木については、今回も朝倉サイドをアウトサイダー出身と伝えていたが、MMAとかなんとかと彼らは別物。格闘技の新しい<朝倉兄弟>というジャンルだと思うとの私見を披露。「逆に彼らから格闘技業界が学ぶべきところが多々ある」としながらも、DEEPヘビー級王者(non official)のイリエマンがもし戦うならと、ベテランとして独自の視点で考察している点も興味深かった。
 更に超人は計4本作品で、合計20分以上に及ぶ動画で、RIZINの長めの休憩中の使い方などもにもアイディアを独特のイリエマン節で言及している。様々なことが入り混じり、すべてが大一番に向かい繋がっていくRIZINだが、彼の言葉通り格闘技界はこれからはRIZINだけ注目していいればいいのか? そして、イリエマンに大晦日の奇跡は訪れるのか?

朝倉海が憂流迦のアゴ粉砕!ハム・ソヒTKO山本美憂~RIZIN7時間

 台風があるから開催も危惧された『RIZIN.19』。大阪府立体育館は空席もあったのだが、視聴率の惨敗含めて、今回は特殊要因と考えるべきだろう。しかし、誰が勝った、負けたとかよりも午後2時から始まって夜9時前に終了というのは、余りに長すぎる。まして、長い、長い休憩を挟んでまでフジテレビ最優先したのだから、わざわざ雨の中を集った会場客は置いてきぼりである。事実、残念ながら途中で帰った方が少なくなかった。

 専門媒体的には朝倉海が佐々木憂流迦のアゴを打ち砕いたことに尽きるのだが、それは以下に譲るとしても、ハム・ソヒvs.山本美憂は大きな差を露呈していたし、RENAの急遽替わった対戦相手は明らかに小さい選手だったという・・・。
 キックボクシングになるが白鳥大珠vs.大雅は良かったし、中村K太郎がマルコス・ヨシオ・ソウザに打撃で勝利というのも喜ばしてくれたのだが、ライト級トーナメントに勝ち残ったのは外国人選手ばかりというのも現実なのであった。

■ RIZIN FIGHTING FEDERATION 『RIZIN.19』
日時:10月12日(土) 開場12:30 開始14:00
会場:大阪・エディオンアリーナ大阪(大阪府立体育会館)

榊原代表も苦言!東京ではPPV信号が途絶えた最後の試合が酷過ぎ

<第13試合 RIZIN MMAルール : 5分 3R(100.0kg)※肘あり>
○イリー・プロハースカ(チェコ/ジェットサームジム・ブルーノ)
 1R1分47秒 右ストレートKO
●ファビオ・マルドナド(ブラジル/CTマルドナド/パコ・タイ)

 PPV鑑賞組にせよ、場所によって違うのだろうが、実質メインの朝倉海まではちょうど問題なかったものの、そのあとのイリー・プロハースカの試合は、武蔵を敬愛する青い目のサムライが・・・の紹介までで、東京編集部の地域はついに大雨のせいで電波が切れてしまう有様だ。慌ててフジテレビにチャンネルを替えてみたら、まだ番組枠内なのに、なんともう台風情報ニュースになっていて、大会中継は終わっていたというトホホなのであった。
 もっとも平均視聴率が3%強しかなかったのはNHKニュースの独り勝ちなので仕方ないにせよ、朝倉の試合が終わって即刻台風情報にしたフジテレビ編成局の判断は正しい。なにしろ8%弱まで倍以上増えたのだそうだ。
 それにしても、カネを払っている有料のPPV中継も酷いモンだ。ハム・ソヒと山本美憂戦が終わったあと、なぜかまた休憩というのか、次の試合が始まらない。なんのことはない、フジテレビ中継では前座カードでまともだった白鳥大珠vs.大雅戦を流すための時間調整だったのだ。

 関東でも停電になった地域が少なくないし、場所によってはもっと前からPPVの電波が切れていたかも知れないから、台風に振り回されたとの言い訳はあるんだが、こんなんでイイのかとは心配してしまう。余り詳しくない友人は、「もうPRIDEの熱気がまるでなく、途中でチェンネル変えてしまった」と言っていた。しかも、台風ニュースはフジでもテロップがずっと出ていたから、純ニュース番組に変えたんではないという。面白くないとライト層に断罪されたことは、根が深いと不安になったのであった。

「対戦相手に勝利するため努力してさらなる高みを目指すリング、何をしに来たんだという選手は名前があっても要らない」と榊原代表は述べた。ファビオ・マルドナドの無気力試合を非難していたが、「休憩時間をスイングバウトにして」と話すのと、「イリーが、イリーが」というのがイリエマンに聞こえたのは本誌だけなのか? 長い休憩時間ならイリエマンの出番に違いない!?

レフェリー”KC”に手を挙げられるアンチェイン梶と、赤いタンクトップ&ガラゲーのあおりマン
 カラオケ対決は引き分け裁定。何のこっちゃ~
 キングダムエルガイツ20周年記念大会では、「煽りダメ!絶対。」のコーナーポストだったが・・・

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