アマンダ・ヌネス女子最強!ホルヘ・マスヴィダル飛び膝5秒Bアスクレン崩潰!UFCベガス

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 日本時間の日曜はプロレス、格闘技の両方を扱う週刊ファイトには異常に忙しい一日に。朝からは新日本プロレスのG1開幕戦がダラスからあり、ちゃんとUFCに配慮して時間をかぶらないように4時間弱で終了。やはり日本、海外、あるいはプロレス、格闘技もすべてが関連してくるから、視聴者にも配慮せざるを得ないし、すべては関連してくることになる。そして本年度随一のメガ大会としてラインアップされた『UFC 239』中継の画面からは、打って変わった大観衆のラスベガスT-mobileアリーナ会場風景を目にすることになる。

 目を惹くという点では、One Championshipで連勝やりつくして引退まで口にしていたベン・アスクレンが、UFCに戻っての二戦目だ。開始早々に飛び出したホルヘ・マスヴィダルの右の飛び膝が顔面に命中して、そのままアスクレンは失神して崩れ落ちた。故・山本”KID”徳郁が2006年にヘラクレス宮田和幸に決めた場面がフラッシュバックした方が少なくないと思われるが、このウェルター級戦はインパクト絶大だった。
 
 続くは、女子史上初の2階級同時制覇を達成して波に乗る女王アマンダ・ヌネスの女子バンタム級王座防衛戦になる。ピークアウトの早い女子選手の場合、元王者ホリー・ホルムの選択にはマニア層の批判もあったのだが、ビジネスを思えば知名度優先でセミメインイベントに組まれるのは仕方ない。ヌネスの1ラウンドKO勝利で幕を閉じた。
 今回の試合を迎えて絶好調の様子だったヌネスは慎重に攻撃を組み立てようとするホルムに対し、打撃で攻めつつもテイクダウンを狙うなど速さのある動きでプレッシャーをかける。ホルムが一瞬、攻撃の手を迷った素振りを見せた瞬間、トップ画像にあるハイキックを炸裂させ、まともに食らったホルムが尻もちをつくと追い打ちのパウンドを放ってフィニッシュに。ロンダ・ラウジーの時代が終わり、本物の最強、ヌネスがまたも元王者を蹴散らして女子バンタム級王座を防衛、難攻不落を印象付けている。

 トリのメインはやや内容的にはがっかりか。王者ジョン・ジョーンズと挑戦者チアゴ・サントスが対戦したカードになるライトヘビー級王座戦。フルラウンドの末にジョーンズがスプリット判定ながらチャンピオンベルト死守に成功しているが、薄氷防衛だったと評さざるを得ない。サントスは第1ラウンドこそジョーンズにプレッシャーをかけていくも、序盤にケリを空振った際に足を痛めた様子で途中からやや失速、ジョーンズのエルボーを食らってダウンを喫する場面もあり、それでも、あまり手を出してこないジョーンズに対して有効打を稼ぎなら痛む足でハイキックを放つなどなんとか見せ場を作ったが・・・。しかしながら、サントス対策として「スマートに戦った」と振り返るように、とりわけ後半は痛い足を引き釣りながらもジョーンズがなんとかコントロールを握った試合展開となり、ジョルジュ・サン・ピエールの記録に並ぶ13回目の防衛を成し遂げている。 もっとも、宇宙人と言われた頃の輝きがないのが気がかりだった。

 なお、『UFCってなんだ?』パーソナリティのチュートリアル福田充徳と西山茉希が、ゲストに大沢ケンジを迎えてライブ配信した『史上最強の名をかけて・・・ダブルタイトルマッチほか白熱のUFC 239を裏実況!』の模様は引き続き公式サイトとUFC Japan公式YouTubeチャンネルにて視聴可能だ。

 次回、UFCはアメリカ・カリフォルニア州サクラメントに舞台を移し、ゴールデン1センターにて『UFCファイトナイト・サクラメント』が開催される。ジャーメイン・デ・ランダミーvs.アスペン・ラッドの女子バンタム級マッチが組まれたメインイベントほか、ユライア・フェイバーがリッキー・シモンとの復帰戦に挑むバンタム級王座戦など注目のカードが予定されている。

■ UFC 239
日時:現地時間2019年7月6日(土)、日本時間7日(日)
会場:ネバダ州ラスベガス T-Mobileアリーナ

試合結果&勝者コメント
【メインイベント】
<ライトヘビー級タイトルマッチ 5分5ラウンド>
○ジョン・ジョーンズ
 判定2-1(48-47、48-47、47-48)
●チアゴ・サントス

ジョン・ジョーンズ

「みんな、彼はタフだった。チアゴにとって最大のチャンスは俺をノックアウトすることだというのはみんなも分かっていたはずだ。俺はスマートに戦ったし、家族とチームのために、このゴールド(ベルト)を持ち帰る。彼は思っていた以上にとても良かった。チアゴ・サントスはムエタイで黒帯を持っている。自分よりはるかに長くキックボクシングをやっている相手と立ち続けたんだから、自分を誇りに思うよ。自分が勝っている気がしていたから、テイクダウンを取りに行く必要はなかった。とてもハイレベルなチェスゲームをやっていたんだ。ムエタイの黒帯とキックボクシングをするなら、頭を下げたままにすべきじゃない。彼はいろんな人がもうずっと望んでいたゲームプランを実行したのだと思っている。よくがんばった。彼には自分の試合で穴を突かれたけれど、次はもうない」

【セミメインイベント】
<女子バンタム級タイトルマッチ 5分5ラウンド>
○アマンダ・ヌネス
 1ラウンド(4分10秒)TKO
●ホリー・ホルム

アマンダ・ヌネス

「最高の気分よ。みんなはベガスで起きたことはベガスに置いていけと言うけど、このベルトは私と一緒に家に帰るわ。ウオームアップ中に、いけると思った。コーチに、彼女が相手をノックアウトしてきたのと同じ形で彼女をノックアウトしたいと言ったの。今日はそれをやり遂げた。私がまだ倒していなかった元チャンピオンは彼女だけだったから。今は彼女に勝って、本当にうれしい。次は当然、フェザー級のベルトを防衛したいわ」

【メインカード】
<ウェルター級マッチ 5分3ラウンド>
○ホルヘ・マスヴィダル
 1ラウンド(0分05秒)KO
●ベン・アスクレン

ホルヘ・マスヴィダル

「眠らせてやる前に14分30秒は打ち負かしたかったんだけどね。でも、そうはならなかった。さ、仕事に戻ろう。彼について何も言うことはないよ。向こうはいろいろとでかいことを言っていたし、結果を示してやらないといけなかったからね。この終わり方でよかったかな。ベルトを狙っている。あのベルトがふさわしいのは誰かお分かりだろう。次のタイトル挑戦は俺の番だ。このパフォーマンスを見れば、何も言う必要はない。ファンに語ってもらおう。彼らが試合に金を払っているんだからな。ファイターを見たければ、試合についてソーシャルメディアであれこれ言うやつじゃなくて、俺を見ろ。向こうはツイッターでいろいろ言っているくせに、パンチを打ちもしないでみんなに股をおっぴろげなんてな」

<ライトヘビー級マッチ 5分3ラウンド>
○ヤン・ブラホビッチ
 2ラウンド(1分39秒)KO
●ルーク・ロックホールド

ヤン・ブラホビッチ

「トラッシュトークなんて俺には効かない。伝説的なポーランドの力があるからな。誇りに思うぜ。夢であの左フックを見たんだ。試合でビジュアル化できたときにも見えた。彼のマイケル・ビスピン戦を何度見たことか。でも、自分も同じようにフィニッシュできると思っていた。まだ信じられないけど最高の気分だ。試合でも感触は良かった。カーディオもパワーもいい感じで。向こうがトライしてくることはすべて見えていた。今日は俺が主役だな。タイトルをかけて戦いたい。もし彼が俺を打ち負かしていたら、彼がタイトルマッチに挑むことになるといううわさを聞いた。俺が打ち負かしたんだから、俺が手に入れられるかもね。でも、少なくともトップにいるやつとやりたい」

<ウェルター級マッチ 5分3ラウンド>
●ディエゴ・サンチェス
 判定3-0(26-30、26-30、26-30)
○マイケル・キエーザ

マイケル・キエーザ

「ディエゴはタフなやつだ。かなり深くやられた。疲れたよ。とても満足しているけれど、フィニッシュしたかった。俺はフィニッシャーだからな。でも、彼はディエゴ・サンチェスだ。すげぇ男だ。この勝利を手に入れられて本当にうれしい。激しくいって、ドッグファイトにしたかった。もっと疲れる相手は誰になるかな。ディエゴ・サンチェスを疲れさせたヤツとしては俺が最初の1人じゃないかな。尊敬を込めて言っている。次はトップ10。それ以外は受け付けない。いつもは誰かの名前があるんだけど、今日はない。ディエゴを無視したくなかった。UFCに決めてもらうよ。でも、名前の隣に数字があるヤツだ。この階級こそ、俺が世界王者になれるクラスだ」

【プレリム】
<フェザー級マッチ 5分3ラウンド>
●ギルバート・メレンデス
 判定3-0(27-30、27-30、27-30)
○アーノルド・アレン

アーノルド・アレン

「予想していた通りにいった。フルラウンドになると思っていたけど、向こうにとっては俺が早すぎでテクニカルだったかもね。フィニッシュしたいと思ってはいるけど、今日もそうだし相手がみんなタフだ。だから、ノックアウトできるとは思っていなかった。ゲームプランは相手をレンジにとどめつつ、踏み込んできたら攻めていくこと。それを、キャンプを通してフィラス・ザハビと一緒にかなり取り組んできた。まさにそこを練習してきたんだ。今回の勝利でランキング入りできるはず。まだ俺がランクインしていないと言うとみんなが驚くんだ。もしこれでランキングに入れなければどうなっているんだって話さ」

<バンタム級マッチ 5分3ラウンド>
○マルロン・ヴェラ
 2ラウンド(3分25秒)サブミッション(リアネイキドチョーク)
●ノエリン・ヘルナンデス

マルロン・ヴェラ

「相手の試合映像を見るのが大変だった。YouTubeにいくつかあったけど、でも2015年の試合だ。その時からの俺の試合を見てもらえれば、今の俺が完全に別人だというのが分かってもらえると思う。ものすごくストレスを感じていたし、最初はいろんな変更があって全然試合したくなかった。精神的に疲れていたけど、3日間の休みをもらってコントロールできるようになったし、ポジティブに考えられるようになった。マインドをリセットして、これでいけると思ったんだ。俺の出身を考えればあきらめるなんてできない。あきらめてしまえば何にもならない。ただのヤツになるだけさ。成長して、人生における誰かになるんだと自分に言い聞かせた。UFCで情熱を見いだしたとき、すべてをかけると決めたんだ。アクティブでい続けたい。次に誰とやりたいかって? どうだろうね。俺は攻めるのみ。ランキングなんて気にしていない」

<女子ストロー級マッチ 5分3ラウンド>
○クラウディア・ガデーリャ
 判定3-0(30-27、30-27、30-27)
●ランダ・マルコス

クラウディア・ガデーリャ

「私はもう長いことやってきた。キャンプを切り替えて、ブロウラーからMMAファイターになった。これが大好きだし、ずっと続けていたい。今日、やったことすべてが私にとっては新しいもの。一番の速さはなかったかもしれないけれど、ベストは尽くした。今日は勝てて本当にうれしい。スマートなクラウディアを見せられたと思うし、それを成し遂げるために毎日取り組んできたからカーディオは問題ない。今回の試合に向けて打撃もかなりやってきたし、それを試したかったの。試合を向けて気分は良かったわ。私のことを思ってくれたり、私のキャリアを思ってくれたりする人たちに囲まれているような気分。ずっと楽な気持ちでいられた。次はヨアンナ(イェンドジェイチェク)とやりたい。彼女との3戦目を心から望んでいるわ」

<バンタム級マッチ 5分3ラウンド>
●アレハンドロ・ペレス
 1ラウンド(2分04秒)KO
○ソン・ヤドン

ソン・ヤドン

「あのパンチを練習してきた。特定のテクニックをトレーニングしようと言ってくれたのはコーチだ。3ラウンドすべてを戦うつもりで準備してきた。こんなに早くフィニッシュするなんて予想外。でも、勝てて本当にうれしい。次はトップ10の相手と戦いたい」

【アーリープレリム】
<ミドル級マッチ 5分3ラウンド>
○エドメン・シャバージアン
 1ラウンド(1分12秒)サブミッション(リアネイキドチョーク)
●ジャック・マーシュマン

エドメン・シャバージアン

「自分の試合はこうやって終わりたいと思っていた形になった。フルラウンドの準備を完璧にしてきた。でも、フィニッシュできるチャンスがあればいつだって取りに行く。ゲームプランはもう少し打撃を食らわせて、向こうが打撃に頼りすぎていたらテイクダウンを仕掛けるつもりだった。とにかく相手をレンジにとどめて、距離をコントロールした。UFCが用意してくれる相手となら誰とでも戦う。世界一になろうとしているからね。史上最年少王者になりたいんだ。だから与えてくれる相手なら誰とでも戦う」

<ウェルター級マッチ 5分3ラウンド>
●イスマイル・ナウルディエフ
 判定3-0(27-29、28-29、27-30)
○チャンス・レンカンター

チャンス・レンカンター

「俺のレスリングは別レベルだ。世界のベストな人たちと練習しているからな。向こうがレスリングにきたら疲れるだろうなと思っていたけど、うまくやっていた。爆発力はあるけど、俺はそれを最小限にとどめられた。最初のラウンドが終わったときに向こうはかなり息が上がっていた。徐々に相手が衰えていくのが分かったし、フィニッシュを狙っていったんだけど、当然、もっとうまくやれたと思っている。学習だね。練習に戻って、ジムに戻りたい。勝利したけど、最高のパフォーマンスではなかった。もっとたくさんフィニッシュしたい。最終的にはトップ15に入りたいんだ」

<女子バンタム級マッチ 5分3ラウンド>
○ジュリア・アビラ
 判定3-0(30-26、30-26、30-27)
●パニー・キアンザド

ジュリア・アビラ

「お互いに死に物狂いになるだろうと思っていたわ。彼女は手ごわい相手だから、自分のキャリアにとって一番タフな試合になるだろうと分かっていた。直前のオファーで彼女が受けてくれたことだけじゃなく、彼女がプロフェッショナルだったことも光栄に思っている。本当にすごかった。自分がフルラウンドを戦えるということを示せてうれしい。ただのノックアウトアーティストだけじゃないってことをね。スタンディングでもグラウンドでもいけるのよ。次は、神が与えてくれる相手なら誰とでも戦うわ」

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