女子キックボクシング『ミネルヴァ』6・9大阪初単独興行2王者敗退の波乱! メインは百花が辛勝!!

 6月9日(日)大阪市・平野区民ホールにおいて、女子だけのキックボクシング大会『ミネルヴァ』が、初の単独興行として開催された。
 事実上の旗揚げとなった『ミネルヴァ』は、4人の現役王者がリングに立つ豪華な興行。うち2王者が今回階級をアップして挑んだが、どちらも破れるという波乱の幕開けとなった。

 メインイベントは、ミネルヴァアトム級王者の百花が、韓国最大のキックボクシングイベントMAXFCフライ級元王者のキム・ヒョソンを迎え撃った。

 1R、百花が放つジャブ、ローキックで試合はスタート、ヒョソンが強いストレートを返す。
 階級が上のヒョソンは重たいパンチで突進し、百花はヒョソンの圧力に苦戦しながらも軽快なフットワークで左右に回りローキックとパンチを返す。ヒョソンはキックとパンチを上下バランスよくこなし、首相撲も仕掛けるなど元王者らしさを見せる。だが百花も力負けせず、ゴング。

 2R、百花の右フックが当たりだすがヒョソンの突進は止まらず、パンチからミネルヴァルールの3秒首相撲を駆使して百花を苦しめると、重たい右ミドルキックが百花の脇腹をえぐる。
 たたみかけたいヒョソンだが、百花のフットワークと前蹴りに攻めあぐむ。するとラウンド終盤に百花のショートのパンチと右フックが的確に当たり、百花はヒョソンをコーナーに詰めてラッシュ、このラウンドをやや優勢に終える。

 3Rは開始早々百花の左右のフックがヒョソンを襲うが、元王者ヒョソンの突進は止まらず。
 百花は突進するヒョソンを前蹴りで止めながら左右のフック、ボディーストレートと的確にパンチを打ち込むと、残り30秒、前に出て激しい打ち合いになり時間切れのゴング。有効打で百花が上回った。

 結果、圧力に苦しみながらも的確なパンチを放った百花が韓国からの刺客を退けた。

 試合後にマイクをとった百花は
「みなさん! ミネルヴァ楽しんでいただけましたか! 試合はあまり良い内容ではなかったですが、メインを勝ちで終われたということで、喜ばせてください! (笑)応援ありがとうございました! 」
とコメント。その後控え室では
「前回(RISE)ビッグチャンスを掴む事が出来ず心が折れてしまいそうでしたが、たくさんの方から応援メッセージを頂きそれが力になり初のミネルヴァ単独興行でのメインでしっかり勝つ事が出来ました。試合中もたくさんの応援があり、ずっと前に出てくるキム・ヒョソン選手の圧力に負ける事なく最後まで闘う事ができました。先週のRIZNで魁塾の憂也が出場していたのでセコンドに入ったのですが、本当に夢の舞台でした。女子のMMAが2試合セミファイナルで組まれていて羨ましかったです。女子キックボクシングも私が盛り上げていきますので応援よろしくお願いします」
と話した。

<セミファイナル MARI vs.Ayaka>

 セミファイナルでは、この後メインに出場する百花のベルトを狙う2人が対決した。

 1R、MARIはフリッカースタイルで構え、Ayakaはしっかりガードを上げて構える。
 MARIの早いジャブがAyakaの顔を捕らえれば、Ayakaは空手仕込みの蹴りで応戦。Ayakaの右ミドルキックにMARIが右のパンチを合わせて顔面にヒットさせると、Ayakaは楽しんでいるかのように笑みを浮かべる。
 逆にAyakaは蹴りを上下に打ち分けプレッシャーをかけていくと、MARIはフリッカーとアップライトを切り替えながらパンチを狙う。隙をついたAyakaが首相撲に持ち込み右の膝蹴りをMARIのみぞおちに打ち込み、1R終了。

 2R、MARIがガードを上げて蹴りからのコンビネーションを狙うと、Ayakaもそれに応えて激しい攻防戦に。組み合った離れ際にAyakaがMARIのアゴをめがけてハイキックを放つも、間一髪で喉もとにそれる。ペースを掴んだAyakaは左右の蹴りで激しく追撃すると、MARIはパンチの打ち合いに持ち込んで巻き返しを狙うもここでゴング。

 3Rが始まると2人の意地がぶつかり合う激しい打ち合い。Ayakaはバックスピンキック、バックブローを織り交ぜパンチでも攻め立てる。MARIも王者の意地を見せて得意のパンチで応酬。互いに譲らずヒットを重ねて一進一退の攻防のなか試合終了のゴング。

 判定は1人がイーブン、2人が1ポイント差でAyakaを支持、2−0でAyakaの金星となった。

 勝ったAyakaはマイクで
「MARI選手、本当に強かったです! 応援ありがとうございました。この後メインで百花選手の試合があるので、最後まで楽しんで行ってください! 」
とコメント、控え室では
「たくさんの方の声援のおかげでなんとか勝つことができました。MARI選手、対戦していただきありがとうございました。アトム級でもピン級でもベルトを狙いたいと思っているので、百花選手よろしくお願いします」
と話した。

<第3試合 楓vs.聖愛>

 ミネルヴァライトフライ級王者の楓がスーパーフライ級に階級を上げ、ランキング5位の聖愛と次期挑戦者決定トーナメント準決勝を争った。

 先に入場した聖愛、そして王者の風格を漂わせて楓がリングイン、聖愛は落ち着いた様子で楓をみる。
 試合開始のゴングが鳴らされ静かな立ち上がりで始まった。お互いがミドルキックで相手の出方を確認する。蹴りからパンチのコンビネーションで攻める楓に聖愛もショートのパンチで返す。前に出る楓の圧力に下がりながら放った聖愛の右ストレートがタイミングよく楓の顔をとらえて尻餅をつくようにダウン。
 すぐに立ち上がり大丈夫さをアピールするも、焦った楓は前に出てポイントを取り戻そうとすし、聖愛は逃げずに打ち合いに応じる。回転の早い楓の攻撃に対して、聖愛の長い手足から繰り出す攻撃が楓を苦しめる。攻撃をもらいながらも前に出る楓、大振りになった楓の顔に聖愛が放った左のロングフックがヒット、楓は後ろに崩れ落ち、即座に立ち上がるも2ノックダウンであえなくTKO、レフェリーが試合を止めた。


 王者の猛攻を冷静に対処した聖愛が勝利してトーナメント決勝に駒を進めた。

 同日、埼玉(絆 Ⅻ)でもう一つの準決勝が行われており、勝利した真美(Team ImmortaL)と聖愛のスーパーフライ級挑戦者決定戦が決定した。(日程未定)
 試合後に聖愛は
「今回の試合をKOで勝利できたことは自分にとってすごく自信になりました。魁塾の先生や先輩方の指導やアドバイスを受けながら練習してきたことが今回の勝利につながり、とても嬉しいです。令和最初の試合良い勝ち方をしたので、このまま勝ち続けてベルトを取りにいきたいと思います」
と語った。

<スペシャルエキシビジョンマッチ ☆SAHO☆vs.M原加奈>

 試合前日Queenマオが計量できずに失格となり、急遽ミネルヴァスーパーバンタム級王者で、先月のWMC女子日本スーパーバンタム級王座決定戦(5.9ムエローク)で佐々木蝶里(尚武会)を下して見事二冠王となった☆SAHO☆が、M原加奈とのエキシビジョンマッチとして出場した。


 エキシビジョンマッチを終えた☆SAHO☆はマイクを握り、
「ひさしぶりの大阪での試合楽しかったです! 今回私を呼んでくださってありがとうございました。私が今こうして東京で活躍できて、ベルトが巻けているのも林塾長が私に東京に行くきっかけを作ってくれたからです。本当に感謝しています。ありがとうございます! 」
と、主催者の林氏に一礼し、今後は更に上を目指し世界タイトルも視野に入れていることをアピールした。

<第1試合 AYAvs.近藤m海>

 ミネルヴァ旗揚げ戦のファーストマッチは元WMAF世界ウェルター級王者の北山高与志の秘蔵っ子AYAと名古屋の名門OISHI-GYMから参戦の近藤m海の対戦からスタートした。身長差を生かしたAYAが長いストレートと前蹴りで主導権を握るも近藤が中に入ってパンチを当てる。お互いの攻撃に決め手がないまま終了。接戦はジャッジ三者とも29−29のドローに終わった。

■ NJKF WEST ミネルヴァ
日時:6月9日(日) 開始12:45
会場:大阪市・平野区民ホール

<メインイベント ミネルヴァ 47.5kg契約 2分3R>
〇百花(魁塾/ミネルヴァ アトム級王者)
 判定3-0(30-28、30-28、30-29)
●キム・ヒョソン(JUNGWOO GYM/元MAX FCバンタム級王者/韓国)

<セミファイナル ミネルヴァ アトム級 2分3R(-46.26)>
●MARI(ナックルズGYM/ミネルヴァ ピン級王者)
 判定0-2(29-30、29-30、29-29)
〇Ayaka(NJKF健心塾/ミネルヴァ アトム級5位)
※Ayakaが百花のアトム級王座への挑戦権を獲得

<第3試合 ミネルヴァ スーパーフライ級(-52.16)挑戦者決定トーナメント準決勝 2分3R>
●楓(LEGEND GYM/ミネルヴァ ライトフライ級王者)
 1R 1分43秒 TKO パンチ⇒2ノックダウン
〇聖愛(魁塾/ミネルヴァ スーパーフライ級5位)

<代替試合 スペシャルエキシビジョンマッチ>
☆SAHO☆(闘神塾/ミネルヴァ スーパーバンタム級王者、WMC女子日本同級王者)
 勝敗なし
M原加奈(OISHI-GYM)

<第2試合 ミネルヴァ 57.5kg契約 2分3R>
●Queenマオ(総合格闘技スタジオSTYLE)※失格
 ※Queenマオが失格、記録はM原加奈の不戦勝
〇M原加奈(OISHI-GYM)56.7kg

<第1試合 ミネルヴァ 53kg契約 2分3R>
△AYA(BLA-FREY)
 判定0-0(三者とも29-29)
△近藤m海(OISHI-GYM)

◎オープニングファイト アマチュアミネルヴァ

<OP第5試合 48kg契約 1分3R>
〇重村希海(真門伊藤道場)
 判定3-0(30-28、30-28、29-28)
●若林弥由(月心会チーム侍)

<OP第4試合 54kg契約 1分3R>
△八田妃希(寝屋川ジム)
 判定1-1(30-29、29-30、29-29)
△三宅美優(NJKF拳之会)

<OP第3試合 45kg契約 1分3R>
●堀琉榎(BFA-SEED)
 判定0-3(三者とも27-30)
〇長﨑紗依茄(月心会チーム侍)

<OP第2試合 45kg契約 1分3R>
●上村蘭唯華(真門伊藤道場)
 判定0-3(28-30、28-30、28-29)
〇富貴彩愛(トリニティーサンズ)

<OP第1試合 48kg契約 1分3R>
●高橋明里(ロイヤルキングス)
 判定0-3(三者とも27-30)
〇本屋敷かえで(月心会チーム侍)

 なお、NJKF WEST次回興行6・29『NJKF 2019 west 3rd』の全カードが決定している。

■ NJKF 2019 west 3rd
日時:6月23日(日) 開場13:15 開始13:30
会場:大阪市・東成区民センター大ホール

<メインイベント 59.5kg契約 交流戦 3分3R(肘あり)
tatsu魅(NJKF TEAM武心會)
 vs.
髙橋聖人(真門ジム)

<セミファイナル2 スーパーライト級次期挑戦者決定戦 3分3R(肘あり)>
真吾YAMATO (NJKF 大和ジム)
 vs.
二條司(NJKF誠至会)

<セミファイナル1 フェザー級次期挑戦者決定戦 3分3R(肘あり)>
大樹(NJKF ARENA/3位)
 vs.
松本龍斗(NJKF京都野口ジム/4位)

<第9試合 61kg契約 交流戦 3分3R(肘あり)>
殿(NJKF心将塾)
 vs.
桜華(道場絆)

<第8試合 54.5kg契約 交流戦 3分3R(肘あり)>
池上侑李(NJKF岩崎道場)
 vs.
力哉(BKジム)

<第7試合 ライト級 交流戦 3分3R(肘あり)>
山畑雄摩(NJKF 心将塾)
 vs.
MASAKI(ロイヤルキングス)

<第6試合 スーパーライト級 交流戦 3分3R(肘あり)>
木村颯太(NJKF拳心會館)
 vs.
拓磨(team Bonds)

<第5試合 フライ級 3分3R>
大嶺竜馬(NJKF誠至会)
 vs.
PRINCE博(NJKF ARENA)

<第4試合 フライ級 3分3R>
甲斐元太郎(NJKF理心塾)
 vs.
清志(NJKF KTFキック)

<第3試合 54.7kg契約 3分3R>
正木宏幸(NJKF闘遊塾)
 vs.
麻太郎(NJKF健心塾)

<第2試合 60kg契約 交流戦 3分3R>
元義明(NJKF誠輪ジム)
 vs.
若井秀幸(究道会館明石支部)

<第1試合 56kg契約 3分3R>
福田優斗(NJKF田頭道場)
 vs.
梅永海世(NJKF理心塾)

◎オープニングファイト NEXT☆LEVEL提供試合 〜関西タイトルマッチTOP☆RUN〜

<OP第6試合 関西ジュニア55kg級 タイトルマッチ 2分3R>
上田咲也(月心会チーム侍)
 vs.
小森真琴(NJKF誠輪ジム)

<OP第5試合 関西ジュニア50kg級 タイトルマッチ 2分3R>
山口瑠(NJKF拳心會館)
 vs.
松本愛斗(月心会チーム侍)

<OP第4試合 関西ジュニア45kg級 タイトルマッチ 2分3R>
林裕人(NJKF拳心會館)
 vs.
松本天志(HAWK GYM)

<OP第3試合 関西ジュニア40kg級 王座決定戦 2分3R 延長1R>
杉浦輝(NJKF拳心會館)
 vs.
熊本風真(真門伊藤道場)

<OP第2試合 関西ジュニア35kg級 王座決定戦 2分3R 延長1R>
山田玲(NJKF闘拳塾)
 vs.
成尾歩斗(NJKF拳心會館)

<OP第1試合 関西ジュニア30kg級 王座決定戦 2分3R 延長1R>
三井凱生(NJKF闘拳塾)
 vs.
上窪聖(NJKF闘拳塾)

◎チケット料金
・VIP席 20,000円
・SRS席 10,000円
・RS席 8,000円
・指定席 6,500円
※当日券は1,000円UP

・チケット販売
・NJKF誠至会 TEL 06-6536-7379
・出場選手または所属ジム

・問い合わせ
NJKF西日本 http://www.njkf-west.info
NJKF誠至会 TEL 06-6536-7379