[ファイトクラブ]課題散見された5・26パンクラス~継続は力なりも刺激に欠けるのか!?

[週刊ファイト6月6日号]収録 [ファイトクラブ]公開中

▼課題散見された5・26パンクラス~継続は力なりも刺激に欠けるのか!?
 photo & text by シン上田 w/編集部
・1年ぶり復帰のISAOが、2年以上間の開いたマレガリエに辛勝で正規王者
・どうした失速アフロ!小川徹が元修斗&KOP王者マモル42歳を完封
・フェザー級希望の星となるか摩嶋一整!田村一聖を肩固め一本で圧勝
・事前談話「注目されるだけで満足」郷野聡寛に近藤有己合わせて87歳
・アウトボクシング点数稼ぎ春日井”寒天”たけしと貰い続ける福島秀和
・KO連鎖は伝染する!ネオブラッド2018覇者・大橋悠一が41秒殺
・米山千隼、杉山和史42歳KO続く!川那子祐輔36歳1Rで沈む
・宮澤雄大がリトル返り討ち!中国⇒東京転勤試合復帰花レメ紋次郎TK


 アマチュア格闘技イベントの多くは、友達の出場している試合を観たら帰るパターンが恒例だ。残念ながら老舗のパンクラスも同様になってしまっている。お約束での満員発表ではあるが、最後の最後まで残る客となると会場に空席が目立つなか、メインのタイトルマッチが行われた。

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日時:5月26日(日) 開始16:00
会場:東京・スタジオコースト 観衆2019人(満員)

<第10試合 メインイベント フェザー級K.O.P.T. 5分5ラウンド>
●ナザレノ・マレガリエ(アルゼンチン/TEAM TAVARES)
 判定0-3 (46-49/47-48/47-48)
○ISAO(NEVER QUIT)
※ISAOが第8代フェザー級王者、2階級制覇

 マレガリエはグラウンドに持ち込むことなく、ISAOと打撃戦を繰り広げた。とはいえ、激しい攻防は見られず、ISAOは足を使って単発のパンチで追い込んでいく。マレガリエは中盤になって圧力をかけてきたが、すぐにスタミナ切れ。ISAOはボディーストレート、ローキックなどで確実に追い込み、ベルトを手にした。


 両者ともにあと一歩踏み込めず、白熱の打撃戦とはいえない内容。気力を振り絞ったマレガリエだが、スタミナ切れを起こすようではイマイチ試合は締まらない。とどめを刺さずにコツコツ当てるだけのISAOの戦い方も堅実すぎてメインを飾る試合には合わない。一年ぶりの復帰への努力は察するに余るのだが・・・。

どうした失速アフロ!小川徹が元修斗&KOP王者マモル42歳を完封
<セミファイナル フライ級 5分3ラウンド>
○小川徹(TRIBE TOKYO M.M.A)
 判定3-0 (30-27/30-27/30-27)
●マモル(シューティングジム横浜)

 小川の戦法は、パンチとキックをこつこつ当てては離れるヒットアンドアウェイ。対するマモルは打撃も組みつくこともできず、されるがまま。最後までこの展開が続き、見せ場のないまま判定決着。

 総括になるが、とにかくこの日は手堅くポイントを稼ぐだけの試合が目立った。セミで勝利を飾った小川はまさにそう。単発の打撃を繰り返すだけ。そんな単調な戦法にもかかわらず、まったく捕らえることができなかったマモルには修斗王者時代の面影はない。
 また、唐突に組まれた感が大きい7試合の近藤有己と郷野聡寛の一戦もベテラン同士にもかかわらず、仕留めに行かない凡戦だった。かつて横浜文化体育館で行われた両者の白熱の戦いを知る者にとっては、味気なく映ったのでは? 近藤の蹴り終わりに組みつくとか、果敢にパンチでイニシアチブを取るとかできたように思えてならない。世代が違うであろう、友達の試合を観に来た観客にとっては退屈に映ったはずである。

フェザー級希望の星となるか摩嶋一整!田村一聖を肩固め一本で圧勝
<第8試合 フェザー級 5分3ラウンド>
●田村一聖(KRAZY BEE)
 3R 4分31秒 肩固め
○摩嶋一整(毛利道場/Rebel FC王者)

 柔道ベースの摩嶋の組み技の強さが目立った一戦となった。タックルからテイクダウンを奪う摩嶋と、その攻撃に耐える田村という攻防が3Rまで続いたが、摩嶋が肩固めで圧勝。


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