鈴川相撲で圧勝!ロッキー巨人狩り成功『巌流島』世界武術王決定戦 2019 in MAIHAMA –序幕–

■ 巌流島 世界武術王決定戦 2019 in MAIHAMA –序幕–

主催:巌流島実行委員会/株式会社ひとだんらく
日時:2019年5月11日(土) 開場14:00 開始15:00
会場:舞浜アンフィシアター

 2019年5月11日、舞浜アンフィシアターにて「巌流島 世界武術王決定戦 2019 in MAIHAMA –序幕–」が開催された。今大会は開催まで2週間のタイミングで急遽発表された前代未聞の大会で、TV放送も未定のまま当日を迎えた。

 流石に大会告知が直前過ぎたか、観客の入りは2~3割程度で全席自由席となっていたが、しかし試合の内容はというと鈴川や星風が押し出しで圧倒して相撲の強さを見せれば、ロッキー川村は蝶の様に舞い蜂の様に刺す先鋒で大巨人チェ・ホンマン完全攻略!


 西浦ウィッキー聡生と鈴木琢仁のMMAの実力者対決も見応えのある攻防が展開され、靖仁や小龍DATEなど今後に期待を感じさせる選手も登場した。
 喧嘩師 伊藤澄哉もクンタップと善戦、個性派の舞杞維沙耶や大ももちも大会に華を添え、なかなか見ごたえのある大会であったように思われる。

 映像メディアの配信が無いままなのは勿体ない大会だったので、今後なにかしらの媒体で配信される事を期待したい。


【試合結果】
<第8試合 無差別級 3分3R>
○鈴川真一(大相撲/日本/フリー)
 2R 1分29秒 一本(転落3回)
●シビサイ頌真(倉本流武術/⽇本)
 巌流島のヘビー級の若大将にシビサイ頌真と、元大相撲の力士にして猪木イズムを継承するプロレスラー鈴川真一の対戦。1R鈴川は相撲仕込の押し出しで2回の転落と有効1回を奪うも、後がないシビサイが何とか凌ぐ展開。2Rへ入ると再び鈴川が押し出しの応酬で転落3回を奪い勝利をものにした。

<第7試合 無差別級 3分3R>
○チェ・ホンマン(シルム/韓国)
 判定(3-0)
●ロッキー川村(パンクラシスト/⽇本/パンクラスイズム横浜)
 かつてK−1で活躍したチェ・ホンマンと元パンクラス・ライトヘビー級&ミドル級王者で現在はプロレスでも活躍を見せるロッキー川村の対戦。

 ロッキーは前日会見で予告した通りフットワークでホンマンをいなしながら、蝶の様に舞い鉢のように刺す作戦で、時折30cm上の顔面にパンチをクリーンヒットさせるなど試合を優位に進める。

 打撃も当たらず掴む事もできないホンマンは、途中でしびれを切らしてあー!と叫ぶ場面も。結局フルラウンド通して展開が変わる事なく、判定3-0で川村が完封勝利をモノにした。

 ホンマンの不甲斐ない闘いぶりには客席からもしだいに野次が飛び、試合が終わるとホンマンは判定の結果を聞く事なくバックステージへ消えて行った。

<第6試合 特別ルール(寝技30秒、関節技・絞め技あり)75kg契約 3分3R>
○西浦ウィッキー聡生(修⽃/⽇本/KRAZY BEE)
 2R 25秒 一本(パンチからのパウンド連打)
●鈴木琢仁(ボンサイ柔術/⽇本/ブルテリア・ボンサイ)
 修⽃、DREAM、UFCなどで活躍した西浦ウィッキー聡生と、関根シュレックの推薦のボンサイ柔術の鈴木琢仁の対戦。当初は原翔太が出場の予定であったが、内臓を傷めての欠場の為に関根シュレックの推薦で出場が決まった鈴木。ボンサイ柔術からはホベルトサトシソウザが、先のRIZINでベテラン北岡悟から勝利し一躍名を上げたばかり。
 試合は1R鈴木の牽制の上段蹴りから始まり、打撃の一進一退の攻防が展開されたが、2Rに入ると西浦がパンチをクリーンヒットさせ、崩れ落ちた鈴木にパウンドの連打を浴びせた所でレフェリーが止めた。総合の実力者同士の対戦とあって見応えのある試合であった。

<第5試合 無差別級 3分3R>
○星風(⼤相撲/モンゴル)
 1R 2分25秒 一本(転落3回)
●舞杞維沙耶(柔道/⽇本)
 巌流島の公開検証大会から出場の星風が、歌舞伎町で最強のホストと言われる舞杞維沙耶(まきいざや)と対戦した。
 1R星風が圧力をかけてあっと言う間に転落2回を奪取。3回目の転落はしまいと粘るも最後は星風が3回目の転落を奪い横綱相撲で勝利した。
 舞杞は予てより巌流島を観戦しており、中でも星風の試合が好きであったという。そうしたリスペクトの気持ちがあったからが、試合後はがっちりと握手を交わし健闘を称え合った。

<第4試合 無差別級 3分3R>
○靖仁(高久空手/日本/高久道場
 1R2分7秒 一本(ボディへの突き)
●左禅丸(⽇本拳法/⽇本)日本拳法の波動拳の使い手である左と高久空手の靖仁の対戦。
 左は巌流島トライアウト参加者で2回目の本戦出場。靖仁はK-1チャレンジ2014( Aクラス)70kgトーナメントで優勝している。
 試合は互いに空手を活かした打撃の攻防が展開されたが、靖仁がボディへ強烈な突きをクリーンヒットさせると、左はたまらず崩れ落ちKO決着となった。

<第3試合 無差別級 3分3R>
○クンタップ・チャロンチャイ(ムエタイ/タイ/BTC GYM)
 3R2分7秒 一本(押し出し3回)
●伊藤澄哉(喧嘩師/⽇本)

 地下格・無敗王者の喧嘩師の伊藤澄哉と、巌流島で熱い戦いを見せ常連外国人選手となりつつあるムエタイ元WMC世界ウェルター級王者のクンタップ・チャロンチャイの対戦。
 1Rは互いに喧嘩上等の打撃で真っ向勝負の攻防が展開され、クンタップが転落1回を奪取。
 2Rに入ると今度は伊藤が転落2回を奪取し優勢。しかし3Rに入るとクンタップが逆に押出3回を奪い返し見事勝利した。

 伊藤は善戦を見せたが喧嘩師のキャッチフレーズで参戦しながら、グローブタッチを積極的に求める過度な礼儀正しさは巌流島の世界観には相応しくないと指摘して置きたい。ルールミーティングでもグローブタッチは行わない事が伝えられているはずであるが、今回は2週間前の大会発表という事もありその時間もなかったのかも知れない。

<第2試合 無差別級 3分3R>
○小龍DATE(インド王族武術/Team DATE)
 判定(3-0)
●冨岡雅人(ボディガード/⽇本)
 マドンナ、テイラー・スウィフト、ブラッド・ピットなど、海外スターからも引っ張りだこの現役ボディーガード冨岡雅人と、Team DATEの8男の小龍DATEが対戦。
 Team DATEは一見、見世物的なキャラクター格闘技集団と思いきや、先の大会では聡sDATEが衝撃的なKO勝利を見せており、あのBJペンも2018年のベストKOだとSNS上で絶賛している。

 1Rは小龍DATEが打撃で優勢に進め、冨岡は寝技に引き込むも決定力には欠けなす術なし。2~3Rも大きく展開が変わる事無く、結局打撃で優位に試合を進めた小龍DATEが判定勝利となった。小龍DATEはKOこそできなかったものの、打撃技やパフォーマンスに華があり、またもTeam DATEのポテンシャルを証明した。

<第1試合 無差別級 3分3R>
○今野淳(酔拳/日本/BUDOステーション)
 2R1分5秒 転落時の負傷によるTKO
●大ももち(ニャンニャン拳法/⽇本)
 カマキリ拳法の瀬戸信介の推薦として参戦する酔拳の使い手である今野と、巌流島トライアウトで強烈なキャラクター性で存在感を残しついに本戦デビューを実現した大ももちの対戦。
 1Rは一進一退の攻防が展開。酔拳の動きはやったりやらなかったりの中途半端さもあり、会場からは失笑が漏れる場面も。2Rに入ると大ももちが転落の際に足を負傷し、今野のTKO勝利となった。

<オープニングファイト キッズファイト>
○加藤諒(己道塾辻道場)
 1R1分10秒 寝技一本(フロントチョーク)
●野澤エディ(実戦カラテ野澤道場)

 小学校5年生の野澤と小学校6年生の加藤のキッズが対戦。野澤は巌流島トライアウトに参加している。
1R開始まもなく野澤がタックルの様な形になると、加藤はそれを潰してフロントチョークに入り寝技一本で勝利を飾った。体重差20kgが顕著に現れる結果となったと言える。