3・10RISE WORLD SERIES大雅、セクサン・オー・クワンムアン、梅野源治、原口健飛、那須川天心、篠塚辰樹

❐大雅 事前インタビュー『2019年のテーマは復活。必ず世界王者になって、僕のことを色々言っているやつらを黙らせます』
セクサンの対戦相手に立候補した勇敢な選手がいる。
大雅だ。その理由を聞くと、大雅は「セクサンは強い王者。
チャンスなので思い切りかみついてやる」と切り出した。
 
――試合が近づいてきました。調整は順調ですか。
大雅 追い込み終盤で辛い時期ですが、試合のイメージも出来ていい感じで仕上がっています。
 
――以前は試合前にタイ修行されていたこともありましたが、今回は国内での調整のみになりますか?
大雅 そうですね。トレーナーがタイ人ですし、こっちで一緒にしっかり対策を練った方がいいかなと思いました。
 
――対戦相手のセクサン・オー・クワンムアンについての印象はどうですか。
大雅 チャンピオンで凄く強いですし、今までの対戦相手の中でも世界的に有名で強い選手だと思います。自分にとってはチャンスなので思いっきり噛みついてやります。
 
――セクサンのトーナメント出場が決まってから、すぐに対戦に名乗りを上げていたのはなぜでしょう。
大雅 自分も知っている選手で一番名前のある選手です。ここで倒せば海外でも評価されると思うので、凄く美味しい相手だと思ってアピールしました。
 
――一回戦に集中していますか? それともまだ先を見据えて戦いますか?
大雅 とりあえずは一回戦のことしか考えていませんが、絶対に勝てるという自信しかありません。
 
――トレーナーのノッパデッソーンさんからはどのような攻略アドバイスをもらってます?
大雅 セクサンの戦い方をよく知っているので対策もバッチリ出来ています。
 
――練習ではどういう面を強化していますか?
大雅 相手の映像を凄く見ていて研究しつつ、自分の弱い面を潰しています。
 
――RISEルールだけにご自身の方が有利でしょうか。
大雅 セクサンはムエタイの試合でもあんまり組んでこないタイプでししたし、普通にRISEルールに対応してくると思います。僕はずっとこのようなルールでやってきたので勝つ自信も相当あります。
 
――試合は昨年9月のRIZINで原口健飛戦以来となりますが、試合間隔は気になりませんか?
大雅 僕は頻繁に試合をするタイプではないので、いつも通り試合に臨む感覚でいます。自分は最近結果を残せていないので今回がラストチャンス、負けたら最後という気持ちで臨んでいます。今回自分自身で変わったものが見せられなかったら、その先も変わらないと思いますし、こういう崖っぷち状態の自分は強いので自分でも楽しみです。
 
――他のトーナメント出場メンバーを見て印象はどうでしょう。
大雅 全員強い選手ばかりですが、特に思うことはありません。自分の中ではセクサン戦は一番の山場だと思うので、そこを超えちゃえばあとは行けるんじゃないかと思ってます。
 
――2019年はどういう1年にしたいですか。
大雅 復活がテーマです。もう一度強い自分を見せて必ず世界チャンピオンになって、僕のことを色々と言っているやつらを黙らせます。見とけよ!って感じですね。ずっと応援してくれる方々を裏切ってきたので今回いい試合をした上でKO勝ちしてみんなを喜ばせてあげたいですね。

◯大雅(Taiga)
・所属 TRY HARD GYM ・身長 166cm ・生年月日 1996/8/14(22歳) ・出身 神奈川県
・戦績 26戦19勝6敗1分(6KO) ・タイトル 第3代K-1 WORLD GPスーパー・フェザー級王者、第3代Krushスーパーバンタム級王者
 
  
❐セクサン・オー・クワンムアン事前インタビュー『RISEではタイを代表して闘うつもり。大雅が持っている武器では私には適わない』
RISE WORLD SERISE-61㎏級トーナメントに超大物が初来日を果たす。2015年にはラジャダムナンスタジアムで最も活躍した選手に贈られるMVPに選出され、現在も同スタジアム認定ライト級王者に君臨するセクサン・オー・クワンムアン(タイ)。現地で取材を試みると、セクサンはしっかりと5回目となる海外での試合の対策を練っていた。
 
──待望の日本での初ファイトとなりますが、ムエタイのキャリアはどのくらい?
セクサン 9歳で始めたので、もう20年になります。
 
──このトーナメントには因縁の梅野源治選手も参戦します。
セクサン 梅野? その名前は聞いたことが…いや、彼とはタイで闘っている。体がとても強い選手だったけど、楽しい試合だった記憶が残っています(2015年9月10日、タイ・ラジャダムナンスタジアム。VS梅野はメインイベントで組まれ、セクサンが判定勝ち)。
 
──話をしている間に思い出した感じですね。
セクサン 自分にとって今回は初めての日本になるけど、とてもうれしい。日本のファンの皆さんに感謝したい。
 
──今回はRISE WORLD SERISE-61㎏級トーナメントへの参戦となりました。
セクサン とても大きな世界規模の大会であるという話は聞いています。
 
──過去に海外で闘った経験は?
セクサン 2017年、中国のクンルンファイトでは61.5㎏級のタイトルを争い、勝っています。海外では全部で4回闘っていますね。そのうち3回は勝っている。
 
──ルールは?
セクサン 全部ヒジなしのキックボクシングルールでした。
 
──すでにムエタイ以外のルールも経験されているわけですね。今回もムエタイとは異なるRISEルールでの試合です。
セクサン ヒジは反則で組みヒザも一回のみと制限される話は聞いています。まあ、ほかにも使える武器はたくさんあるので私にとっては全く問題はない。
 
──対策も練っている?
セクサン その件に関してハッキリ申し上げることはできないけど、ムエタイで磨き上げた武器を東京でしっかりとお見せしたい。
 
──明かせない練習をしている?
セクサン とてもよく考えています。
 
──ムエタイ界で正真正銘のトップであるあなたが本気で向かっていく、と。
セクサン ハイ。RISEではタイを代表して闘うつもりです。
 
──一回戦を争う大雅選手の試合を見たことは?
セクサン 彼が中国で闘った試合は見たことがあります。
 
──昨年5月13日、中国で行われたクンルンファイトにあなたも大雅選手も出場しているので記憶に残っているのでしょう。
クンルン はい。(取材者が持参した大雅の試合映像を見ながら)彼はサウスポーのパンチャーですね。テクニック? いいけど、そんなに大したことはない。
 
──辛口ですね。
セクサン 彼が持っている武器では私には適わない。反対に私は日本で使える武器を全部使って勝ち、ムエタイの素晴らしさを日本やタイのファンにお見せしたい。
 
──大雅選手はトーナメント参戦が決まるや、一回戦からあなたとのマッチメークを望んでいました。そして「ムエタイルールでは勝てないと思うけど、RISEルールなら勝てる」と宣言しています。
セクサン そうですか。ただ、私と実際向かい合い、攻撃のやりとりをしたら、いかに私の武器が強力なのかがわかることになるでしょう。だから当然私の勝ちになる。
 
──22歳の日本の若きファイターに挑発され怒っている?
セクサン いやいや、怒ってなんかないですよ。対戦相手について聞かれると、いつもこんな感じで答えている。
 
──1ラウンドから大雅選手はガンガン前に出てくることが予想されます。
セクサン 最初はちょっと様子を見ようと思っているので、あんまり殴られないで(笑)。
 
──準決勝以降の組み合わせは気になる?
セクサン まずは初戦に勝つことが大事。だからそれ以降のことはいま考えるべきことではない。
 
──日本円で1000万円と高額な優勝賞金の使い途は考えている?
セクサン もう私には家族がいる。まだ8カ月の娘のためにも、ベストパフォーマンスをお見せすることを約束します。賞金は娘が将来のために使えるようにとっておきたい。
 
◯セクサン・オー・クワンムアン(Seksan Or Kwanmuang)
・所属 ソーソムマイジム ・身長 170cm ・生年月日 1989/1/20(30歳) ・出身 タイ
・戦績 224戦182勝36敗6分 ・タイトル ラジャダムナンスタジアム認定ライト級王者、WBCムエタイ世界ライト級王者、IBFムエタイ世界ライト級王者、2015年ラジャダムナンスタジアムMVP


❐梅野源治 事前インタビュー 梅野源治がRISE参戦を決めた理由。「単純に強い選手が集まっているからです」
″日本ムエタイ界の至宝″梅野源治のRISEへの電撃参戦には驚いている人も多いだろう。いったい何があったのか。
 
──皆さん、梅野選手のRISE参戦には驚いています。なぜそういう選択を?
梅野 単純に強い選手が集まっているからです。3月というタイミングも良かった。
 
──ただ、いつも梅野選手が闘っているムエタイルールではありません。
梅野 中には「ヒジや首相撲がないルールだったら、梅野は弱いんじゃないか」という人もいるでしょう。世の中にそういうことを言いたい人っているじゃないですか(苦笑)。そういう人を黙らせるためには、ちょうどいいかなとも思います。
 
──ブアカーオのように、ルールに関係なく強い人は強いことを身を持って実践するというわけですね。
梅野 その通りです。
 
──メンバーの中にセクサンの名前が入っていると聞いた時、オッと思いました?
梅野 最初は「ヨードレックペットかセクサンが参戦する」という噂を聞いていたんで、僕はどちらともやりたいと思っていました。そのあとセクサンに決定したという話を聞いたので、「まだリベンジもしていないし、ルールは違うけど再戦したい」という思いが込み上げてきました。
 
──センサンとは2015年9月11日、ムエタイの二大殿堂のひとつラジャダムナンスタジアムで激突し判定負けを喫しています。対照的にヨードレックペットとは1勝1敗。2016年10月23日には当時ラジャダンナンのライト級王者だったヨードレックペットを破り、見事同王座を獲得しています。セクサンとの再戦だったら、リベンジというドラマが生まれますね。一回戦で闘うル・ジュンについての情報は?
梅野 この中国人選手は強いですよ。タイのタクシレックというトップの選手にも勝っている。パンチは速いし、蹴ることもできる。RISEルールだったら強いと思いますね。
 
──そういう梅野選手もRISEルールで闘うのは久しぶりですね。
梅野 13年3月、後楽園でチャンヒョン・リーと闘ったのが最後(梅野の判定勝ち)だから、ちょうど6年ぶりになりますね。
 
──その時期、梅野選手はRISEルールやK-1ルールで3戦闘っています。そのデビュー戦となった12年10月のチャンヒョン・リーとの初対決での敗北はショッキングでした。
梅野 あの時は変に盛り上がるような試合をしようと思い、闘志が空回りしてしまった。ノーガードでパンチを打ってやられている。
 
──それからどうやって軌道修正した?
梅野 そのあと2戦連続してRISEに出た時には普通にムエタイスタイルで闘って圧勝している。だからRISEだからといって、一気にスタイルを変えるのはよくないと思いました。それは過去3回の試合で証明されている。
 
──今回は引き出しの奥にしまっておいた記憶を取り出して来る感じ?
梅野 それが全然覚えていないんですよね(苦笑)。僕は相手によってスタイルを変えていくので、そのつど最も勝ちやすいスタイルを選択して闘っている。今回も、もちろん変えます。相手がテクニシャンならば、ローをいっぱい打つでしょう。
 
──今回は5Rマッチではなく、延長ありの3Rマッチです。
梅野 序盤に一回でもダウンを奪われたら、逆転が難しい。5Rあればまた状況は変わってくると思いますけど、より逆転はしづらいルールだと面ッいますね。一度のミスが命取りになる。
 
──最後にどんな勝ち方を望む?
梅野 思っているほどル・ジュンはガンガンくるタイプではない。ただ、スピードはあるし、出入りも激しい。一気にパッと入ってバンバン打って、スッと下がるような戦法が得意なんですよ。
 
──中国散打出身らしく、ヒット・アンド・アウェイが得意だと。
梅野 バックハンドも得意だし、ストレートも伸びてくる。僕はじわじわとプレッシャーをかけながら下がらせたところで重い攻撃を入れる。そんな感じで倒せたらいいと思います。
  
◯梅野源治(Genji Umeno)
・所属 PHOENIX ・身長 178cm ・生年月日 1988/12/13(30歳)  ・出身 東京都
・戦績 54戦41勝10敗3分(19KO) ・ラジャダムナンスタジアム認定ライト級王者、WBCムエタイ世界スーパーフェザー級王者
 
 
❐原口健飛 事前インタビュー『関西愛でリザーブ戦突破を狙う原口健飛「テクニックで勝負。三日月蹴りでボディをえぐっていく』
昨年6月、ROAD to RIZIN KICK TOURNAMENTで優勝した原口健飛。その勢いで2018年は全勝で駆け抜けた関西のホープは、まずリザーブ戦突破を狙う。
 
――今回リザーブですが、RISE世界トーナメント参戦が決まっていかがですか。
原口 久しぶりに試合が出来るのでやっと来たか!? という気持ちでいっぱいです。でもトーナメント本戦に出たかったのですが、仕方ないのかなと。
 
――対戦相手ミゲール・マルティネスについての印象はどうでしょう。
原口 スタミナが凄くありますし、身体が硬いイメージがあり、しんどい試合になりそうですが、僕はテクニックで勝負しようかなと思います。
 
――そういう相手に対して何か効果的な足技は考えていますか?
原口 身体は硬くてもボディは弱いと思うので蹴りでボディをえぐっていこうと思います。今は三日月蹴りなどを磨いています。
 
――トーナメント出場メンバーを見ての印象はどうでしょう。
原口 本物の世界トーナメントだという印象を受けました。昨年9月のRIZINで僕と引き分けた大雅選手が出るので納得いかない部分はありますが、他団体のチャンピオンの肩書がある以上は仕方ないのかなと思いましたね。
 
――勝って本戦出場は狙いますか?
原口 本戦の選手がケガをして繰り上げ出場になることはなかなかないと思うのですが、そこよりもまずはリザーブファイトで勝つことを考えたいと思います。
 
――本戦で気になる選手はいます?
原口 チャンヒョン・リーは強いので優勝するんじゃないかと思ってます。ぜひ彼とはやってみたいですね。勝つ自信ですか? ないです(苦笑)。一番強くて名前のある選手とやれば経験値が上がりますし、もし負けたとしても次につながるじゃないですか。
 
――大雅選手との再戦は興味ないですか?
原口 もし大雅選手が一回戦で負けてしまえば、大雅選手は暇になるのでぜひ7月の大阪大会でワンマッチでどうでしょう? 地元になるので応援団の声援で僕の方が有利になりますし、RIZINの時とは違う結果になるでしょう。ちなみに会場のエディオンアリーナでは空手時代に何度も試合したことがあり、自分のホーム会場です。自分らしさ全開で行けるんちゃうかなと思いますね。

――2019年初戦をクリアーして今年はどういう1年にしたいですか?
原口 去年は無敗のまま終われて自分的に成長出来たのでいい1年でした。有名な大雅選手とやれたことは自分的にも大きなものでしたね。少しは一流に近づけたのかなと。今回久しぶりの試合ということで頭がいっぱいいっぱいなので、今年のことは特に考えていませんが、とりあえず勝ちたいですね。なかなか東京での試合が少ないので一戦一戦を大事にしないと僕のことを忘れられるので印象に残る試合をしたいと思います。
 
――活躍の場を広げるために上京しようと思ったことはあります? 関西拠点にこだわるのはなぜでしょう。
原口 東京は凄くいいメンバーが揃っていて設備が整っていて練習方法も色々あって誰でも強くなれると思うんです。でも僕は関西で最強を狙うことにこだわりを持っていて、東京に行ったら負けだなと。大阪で練習していても強くなれへんと思われるのが嫌なので大阪でも強くなれるというのを見せるだけですね。関西の人は口は悪いですが、悪意なく強い口調なだけです。人柄がいいですし、接しやすいのが好きなんですよね。そこらへんにいるおっちゃんと喋れたりとか、誰とでも仲良くなりますからね(笑)。関西愛で頑張りたいと思います。

◯原口健飛(Kento Haraguchi)
・所属 Kick Lab/聖武会館 ・身長 175cm ・生年月日 1998/4/9(20歳) ・出身 兵庫県
・戦績 9戦7勝1敗1分(5KO)、Road to RIZIN KICK Tournament優勝
 


❐那須川天心 事前インタビュー『世界トーナントに出る選手はみんな強い。早いうちにキッチリ倒さないと』
昨年11月17日、RISE129の内藤大樹戦以来、4カ月ぶりに那須川天心が本戦のリングに戻ってくる。舞台は-58㎏世界トーナメント一回戦。那須川はイグナシオ・カプロンチの同門であるフェデリコ・ローマ(アルゼンチン)を「早いうちにキッチリ倒す」と宣言した。
(聞き手・布施鋼治)
 
──世界トーナメント一回戦ではフェデリコ・ローマ選手と対戦することになりました。選手としての印象は?
那須川 全体的にバランスのいい選手ですね。KO率も高いし、結構戦績もいいので侮れない。フェデリコ選手に限らず世界トーナメントに出る選手はみんな強いので、しっかり勝たないとダメだなと思いますね。
 
──イグナシオ選手がRISEで2度闘った際、 フェデリコ選手はセコンドとして来日したと聞きました。
那須川 イグナシオ選手もそうだったけど、紳士的だった記憶があります。
 
──大晦日に行われたフロイド・メイウェザーJrとの世紀のエキシビションマッチから初の試合となります。世界中から注目された一戦の直後の試合ですから、モチベーションを維持するのは難しいのでは?
那須川 そこは大丈夫です。維持できます。
 
──不安もない?
那須川 いまのところないですね。早いうちにキッチリ倒さないといけないと思っています。
 
──現地からは「イグナシオよりローマの方が強い」という声も聞こえてきました。
那須川 あんまり変わらないような気がします。
 
──同じAブロックのスアキムvsタリソンはどちらが勝ち上がってくると予想する?
那須川 スアキムじゃないですか。だってルンピニーのの現役チャンピオンですよ!
 
──一方のBブロックは?
那須川 僕は志朗君に頑張ってもらいたいけど、決勝に上がってくるのはルンキットかな。一回戦のフレッド・コルデイロ戦でどれだけ対応できるか。対応できると思いますけど。だってルンキットはラジャダムナンの現役チャンピオン。(興奮気味に)現役のラジャとルンピニーのチャンピオンが出るトーナメントってすごくないですか。
 
──時代は変わりました。
那須川 こんなトーナメントって、今までありました?
 
──ムエタイルールだったらタイで開催されているムエマラソンがあるけど、異なるルールで、しかも海外となると初めてでしょう。
那須川 タイ人選手の意識も変わってきましたよね。スアキムなんて以前は典型的なムエタイスタイルだったけど、いまはもうファイターになっていますし。
 
──変えさせた張本人は、昨年スアキムに辛酸を嘗めさせた那須川選手かもしれないですよ。
那須川 いやいや(照れ笑い)。
 
◯那須川天心(Tenshin Nasukawa)
・所属 TARGET/Cygames ・身長 165cm ・生年月日 1998/8/18(20歳) ・出身 千葉県
・戦績 キック 28戦28勝(21KO) MMA 4戦4勝(3KO) MIX 1戦1勝(1KO)
・タイトル 初代RISE世界フェザー級王者
 

❐篠塚辰樹 事前インタビュー『階級を上げても、自分のパンチが当たれば倒す自信があります』
2・3 RISE130ではデビュー以来無敗のRyukiを相手に辛勝した篠塚辰樹。今回は初めて-60㎏級での一戦となるが、「階級を上げても倒す自信はある」と鼻息は荒い。今年度の最大のテーマという「打倒・工藤政英」に一歩近づけるか。
(聞き手・布施鋼治)
 
──この間、成人式を迎えたと聞きました。篠塚 成人式自体は寝坊していけなかったけど、超楽しい1日でした(笑)。起きてからは地元の友達とずっと騒いでいました。
 
──成人式には出席していない成人式(笑)。
篠塚 成人になったからといって、何が変わったわけではない。ただ、トラブルに巻き込まれないようにしないと。まわりから結構心配されているんですよ。
 
──さすがTEPPENのヤンチャ坊主といわれているだけのことはあります。
篠塚 これからは練習と遊びは5vs5くらいで、いや、7vs3くらいで頑張ろうと思います。
 
──もっともっと練習の比率を上げて(笑)。
篠塚 試合が決まったら、もうあまり遊ばないですよ。昔の自分はクソみたいな存在だったけど、まわりのみんなが頑張っているので「俺もやんなきゃ」という気持ちになります。
 
──環境に助けられていますね。今回は初めて60㎏級の試合へのチャレンジになりました。正式にフェザー級から階級転向?
篠塚 いや、57.5㎏であと1試合だけやるつもり。残っているのは工藤(政英)さんへのリベンジだけです。その試合だけはタイトルをかけてもらって、絶対にやりたい。リベンジに成功して工藤さんが持つベルトを奪取したら、すぐに返上して60㎏のチャンピオンベルトを目指します。
 
──体はどんどん大きくなっている?
篠塚 キックをやり始めたら、全身を鍛えるせいか、どんどん大きくなっている。筋肉がつきやすくなっているんですかね。体幹もだいぶ鍛えられた感じがします。
 
──TEPPENの猛練習に耐えてきたからこそこの間のRyuki戦(2月3日)も、三者とも29-28という僅差で勝つことができた?
篠塚 ヤバかったでね。Ryuki選手は強かったです。試合の1週間前までインフルエンザにかかっていて体調がよくなかったというのもあった。ミットを打っていても、全然しっくりこなかった。試合中自分のパンチが当たっても微妙だなと思ったけど、練習の積み重ねがあったおかげで最後まで闘い抜くことができました。
 
──そうだったんですか。
篠塚 3Rにパンチを効かされてからハイを打たれたときには一瞬意識が飛んだあと、「もうダメだ」と諦めかけたんですよ。でもすぐ工藤戦のことを思い出して「ここで倒れたら、また一緒だ」と踏ん張ることができた。本当にいい経験になりました。
 
──今回対戦する瑠夏選手の印象は?
篠塚 とくにないですね。階級を上げても、自分のパンチが当たれば倒せる自信はあります。
 
──試合映像は見ました?
篠塚 一回見たけど、すごいとは思わなかった。でも、60㎏で闘うのは初めてなので油断しないで、しっかりカッコよくKOします。これからは篠塚=KOくらいのイメージを定着させたい。
 
──フィニッシュのイメージはパンチで?
篠塚 そうかもしれないけど、最近ミドルキックの調子がいい。那須川会長からも「お前はミドルがいいんだから、もっと蹴っていけ」と言われています。練習では蹴りの比率が7くらいになっているので、新しい自分を見せるチャンスかもしれないですね。ミドル、ハイ、飛びヒザ。蹴りでもフィニッシュもあるかも。
 
──いま意識している選手は?
篠塚 王子(同門の白鳥大珠)がRIZINに出たら、フォロワー数を一気に抜かれたんですよ(笑)。瑠夏選手に勝って工藤さんにもリベンジを果たしてフォロワー数を抜き返したい。というのは冗談で、TEPPENみんなのフォロワー数が多くなれば、WINWINに関係になれるじゃないですか。それでいいかなと思います。
 
◯篠塚辰樹(Tatsuki Shinotsuka)
・所属 TEAM TEPPEN ・身長 173cm ・生年月日 1998/5/7(20歳) ・出身 茨城県
・戦績 6戦5勝1敗(4KO)  ・ランキング RISEフェザー級5位

大会概要・対戦カード

3・10 RISE チャンヒョン・リー事前インタビュー『knockoutから試合間隔は短いけど、全く問題ない。前回同様、KOで私がファンでもある裕樹選手を倒します』


▼[ファイトクラブ]不祥事相次ぐ格闘技界!3・2立川出陣・我龍真吾が自身の逮捕真実檄白

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