馬場没20年で奇跡連発3時間45分! 猪木オープニング来場、ブッチャー引退、マスカラス兄弟飛行、宮原&棚橋が締めマイクで合体

 19日、『ジャイアント馬場没20年追善興行~王者の魂~アブドーラ・ザ・ブッチャー引退記念~さらば呪術師~』両国国技館大会が開催され、オールドファン中心に超満員の観衆が足を運んだ。

 カード決定時は3人の“王者の魂”が集うはずだったが、棚橋弘至は2・11大阪大会でIWGPヘビー級王者から陥落してしまった。メインイベントでは、王者同士の合体となる宮原健斗&関本大介が“無冠”棚橋&ヨシタツと対決となる。エアギターを4者で投げ合うようなコミカルなやりとりはあったものの、それは序盤のみだった。宮原と棚橋を含めてどの顔合わせの絡みも濃厚に展開され、お互いの得意技が交錯し、顔見世とはほど遠い20分超のマラソンマッチに!

 クライマックスは宮原とヨシタツの顔合わせ。コンプリートショットからのヨシタツ幻想で追い込まれた宮原だったが、ブラックアウト2発で立て直す。二段式ジャーマン、シャットダウン・スープレックス・ホールドと宮原が畳み掛ければ、ヨシタツは3カウントを喫するしかなかった。勝利した宮原はいつものクドいマイクで「プロレス最高ですか!」と館内を煽る。棚橋が宮原ばりに「聞こえねぇなぁ!」と合いの手を入れると、観客はテンションを高めて「最高!」と返す。ラストは宮原の「プロレスを最高に」と棚橋の「愛してまーす!」のリレーとなり、BI砲ばりの全日本・新日本合体マイクで締められた。

 大会はオープニングから“BI砲”。最近の公の場では車椅子姿だったアントニオ猪木が、ややぎこちない足取りながら「炎のファイター」に乗ってリングサイドに歩いて現れた。「三途の川での馬場との対決を受け入れたら送られ人になってしまう」との理由でリングには上がらず。馬場との思い出を含めた挨拶を「1、2、3、ダー!」で締めくくった。

 盟友たちが見届けたアブドーラ・ザ・ブッチャーの引退セレモニー、時空を超えて復活したミル・マスカラス&ドス・カラスの兄弟編隊飛行と、馬場没20年追善興行は奇跡連発となる。昭和プロレスと現代プロレスが同居を果たし、団体の壁も取っ払われた一大絵巻は22分15分に終了。3時間45分というロング興行とはなったが、大満足の閉幕となった。

 

■ジャイアント馬場没20年追善興行~王者の魂~アブドーラ・ザ・ブッチャー引退記念~さらば呪術師~
日時:2月19日(火)18:30
会場:東京・両国国技館 観衆8800人(超満員札止め=主催者発表)

<オープニング>
特別ゲスト:アントニオ猪木

<第1試合 ジャイアント馬場追善記念バトルロイヤル>
〇百田光雄
  7分11秒 サムソンクラッチ
●井上雅央
出場選手:キム・ドク、百田光雄、ジョー・ディートン、菊池毅、垣原賢人、井上雅央、MEN’Sテイオー、本田多聞、相島勇人、TARU、土方隆司、ヤス・ウラノ、アブドーラ小林、ストーカー市川

<第2試合>
●野村卓矢
橋本大地
橋本友彦
宮本和志
  8分36秒 アルゼンチン式背骨折り
成田蓮
野村直矢
〇岡林裕二
本間朋晃

<第3試合 ストリートファイト・トルネードバンクハウス8人タッグデスマッチ>
●佐藤光留
石川修司
長井満也
グレート小鹿
  6分55秒 ダブルアームスープレックス⇒片エビ固め
保坂秀樹
〇鈴木秀樹
ケンドー・カシン
大仁田厚

<第4試合前 アブドーラ・ザ・ブッチャー引退セレモニー>

<第4試合>
TAKAみちのく
金丸義信
〇タイチ
  9分43秒 首固め
青柳優馬
藤原喜明
●渕正信

<第5試合 3WAYタッグマッチ>
吉田綾斗
●海野翔太
  8分13秒 ラウンディングボディプレス⇒体固め
BUSHI
〇SANADA
※もう1チームは岩本煌史&ジェイク・リー

<第6試合>
シュン・スカイウォーカー
●望月成晃
  10分10秒 完璧首固め
新崎人生
〇丸藤正道

<第7試合>
●西村修
永田裕志
小島聡
  12分32秒 リストクラッチ式エクスプロイダー⇒片エビ固め
太陽ケア
大森隆男
〇秋山準

<第8試合>
●NOSAWA論外
カズ・ハヤシ
  11分06秒 ダイビングボディプレス⇒体固め
ドス・カラス
〇ミル・マスカラス

<第9試合>
関本大介
〇宮原健斗
  24分24秒 シャットダウンスープレックスホールド
●ヨシタツ
棚橋弘至

<メイン終了後>
ジャイアント馬場追悼セレモニー

※詳報は週刊ファイト2月28日号に掲載予定です。