本誌推奨神興行は2019年も健在、KNOCK OUT今年最初の興行もそんな感慨を抱かせた。およそ2時間という、映画一本を観る気持ちで来れて6試合中4試合が2Rで決着のKO連発というのは平日夜の格闘技興行としてこれ以上無いユーザーフレンドリーな内容。
同じブシロードグループの新日本プロレスが同時間帯に幕張でバッティングするという厳しい日程だったが、満員札止めも当然と言える。
メインでは、今年33歳同士の“激闘大魔神”橋本悟と、“夢の住人”北川“ハチマキ”和裕が激突。
北川“ハチマキ”和裕は、プロデューサーである梶浦由記氏のスペースクラフト退社に伴って活動を休止した大人気ヴォーカルユニットkarafina(カラフィナ)の『10th Anniversary LIVE 2018』Tシャツを着用して入場。
karafinaファンを広言する北川は、活動休止中に聖地O-EASTに自分が出場するのは運命と入れ込んでの出撃で、1Rは攻勢でポイントをリード。だが2ラウンド、橋本の変則的なハイキックで暗転。ダウンを重ねて無念のKO負けとなった。
試合後橋本は
「負けたら引退! と、決めてたわけじゃないですが、負けたら続けるか悩むだろうなと思ってきた」
と、心境を吐露。
勝利した事でひとまず橋本の引退は遠のいたが、逆に北川が進退に関して悩む事となった。
奇しくも引退を発表した横綱・稀勢の里も同じ32歳。ガチンコ格闘技での32歳という年齢の厳しさがクローズアップされた日となった。
試合、2Rに3度ダウン取られてKO負けでした!橋本選手ありがとうございました。
まだやれるという気持ちもありますが、これだけKO負けが続き、もう良いのかなという気持ちもあります。まずはゆっくり休んで考えます。
今日もたくさんの声援本当にありがとうございました!!#knockoutkb#ROADtoKO pic.twitter.com/ZgBQiyUw7W
— 北川“ハチマキ”和裕 次戦1月16日渋谷O-EAST (@Hachimaki0619) 2019年1月16日
なお、KNOCK OUT AWARD 2018が発表され、石井一成がMVPとベストバウトをW受賞。
成人式にも着用したというド派手なタキシードは、スポンサードしている紳士服ブランドが石井の為に生地から拘って製作した逸着との事。高級ブランドの腕時計をはめ、世界に打って出ると宣言した20歳の活き活きした眩しさに圧倒された。
■ キックスロード ROAD TO KNOCK OUT vol.3
日時:1月16日(水) 開始19:00
会場:渋谷TSUTAYA O-EAST
観衆:672人(満員札止め=主催者発表)
<第1試合 ウェルター級 3分3R>
“激闘お祭り男”
●中尾満(エイワスポーツジム) 66.00kg
2R KO 1分18秒
○番長兇侍(Hard worker) 66.40kg
“全弾フルスイング”
<第2試合 55.5kg契約 3分3R>
“スターボム”
○竹内将生(エイワスポーツジム)55.40kg
2R TKO 1分31秒
●加藤有吾(RIKIX) 55.40kg
“赤い薔薇の遺伝子”
ダウンを喫した竹内の肘一閃で大逆転TKOとなった。
<第3試合 64kg契約 3分3R>
“ワイルド貴公子”
●杉本卓也(WSRフェアテックス・J-NETWORKスーパーライト級王者)63.80kg
判定 0ー2
○松本芳道(KICK-DIET吉野町)63.80kg
“ザ・パニッシャー”
飛び膝蹴りを見舞うなど、終始手数の多かった松本の優勢勝ち。
<第4試合 3分1R※エキシビションマッチ>
NO KICK NO LIFE
△石井宏樹 (RIKIX・元ラジャダムナンスタジアム認定ライト級王者)
エキジビションで勝敗つかず
△小林さとし(GOLDEN GLOBE・元WKA&WPKC世界ムエタイライト級王者)
野良犬
森井がいつものお返しで元祖野良犬の頬を張るかが注目されたが、逆に小林が張ってのゴング。
「打ち合わせは無かった」(小野寺P談)との事だが、そこは流石のベテラン2人。阿吽の呼吸で魅せる攻防を展開。石井がジャンピングしての2談蹴りを見舞うと、小林は、キッズクラスの様な巨大なグローブとすね当てを着けながら石井に鼻血を出させる。
結果、両者良いところを出してのドローとなった。
「もっと観たかった」
の声も多く、再戦必至か?
<第5試合 51.5kg契約 3分3R>
“ゴールデンボーイ”
○大﨑孔稀(OISHI GYM・WMCスーパーフライ級王者)51.40kg
2R KO 1分48秒
●タネ♥ヨシキ(直心会)51.50kg
“ハートブレイク”
Twitterでの煽り合いから試合が決定したSNS時代を象徴する兄弟対決は、タネ♥兄が玉砕。
<第6試合 63.5kg契約 3分5R>
“激闘大魔神”
○橋本悟(橋本道場・MuayThaiOpenスーパーライト級王者)63.35kg
2R KO 2分24秒
●北川“ハチマキ”和裕(PHOENIX・元REBELS-MUAYTHAIスーパーライト級王者)63.40kg
“夢の住人”
チケット売れ行き好調の上に好勝負連発という事で、弁舌滑らかだった小野寺P。
「今、ホントに会場取るのが大変」
と言いつつも、『ROAD TO KNOCK OUT』は今後も行う事を明言した。
次戦2・11大田区も期待大、今年も神興行として推奨できるKNOCK OUTになりそうだ。
ROAD TO KNOCK OUT vol.3ありがとうございました!手を振ってくれてほんとにありがとうございます☺️💓
今日の試合は本当に凄かった!これからが楽しみな選手ばかりでしたね~!そして帰りにKNOCK OUTパーカー(スタッフ用)を頂いちゃいました!ありがとうございます💓💓裏起毛で良きだよ!#knockoutkb pic.twitter.com/96D3xmLCGY— 青山ひかる@あおみん(あお松) (@hikaru06kon) 2019年1月16日